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誰にだって選択権があるはずだ。

「ざっけんじゃないわよっ!!!」


一先ず簡潔に言おう。姉は使者さんを殴り飛ばした。

「おおおおお姉ちゃん! 一応老人なんだから、もうちょっとフレンドリーな感じで殴らないと駄目じゃない!」

「うっさいわよ! 城へ行けだと!? 花嫁!? 冗談じゃないわ!」

まあ、姉の性格からしてそうだろう。というかぶっちゃけこの人の花嫁姿が想像出来ない、私。国王のことハエ叩きでぶん殴りそうだ。・・・あれ。そうなったら打ちく・・・いやいや。不吉な事は考えない様にしよう。胃に穴が開く。

「し、しかし。これは正式な・・・」

「正式だから何!? 私の道を邪魔する奴は許さないわよ!」

怖い。執念深い姉のことだから、復讐となれば何でもしそうだ。ドンマイ殿下。

焦った使者さんは何とか怒りを静めようと喋り出す。

「で、殿下はその、女性嫌いな面もありましてこれまで貴族の花嫁候補であったご令嬢方を尽くフっていらっしゃいますので、候補と言いましても城へ上がれば次期王妃の様なものでございます。」

「それで? 次期王妃が何な訳? 私庶民でしょう関係無いじゃない。」

「す、少しでも殿下が女性に興味を持ってくださる様、美しい未婚の若い女性たちを中心に選ぼうとなりまして、ラウディ様はそれはそれは美しい事から・・・、」

「それって全て殿下の利点じゃない。私が城へ上がった場合の利点は何?」

「はっ。まずお暮らしが豊かになり、続いて財産は・・・」

「やらせて頂きますわ。」

あれ口調が戻った・・・って、え?

「おおおおおお姉ちゃん!!? お金!? お金なの!?」

世の中もっと大切なことがあるはずだよ! 第一お店とか私はどうするの!?

心の声が聞こえたのか、姉は眉を歪めた。なのに様になるって腹が立つ。

「そうでしたわ、私どうしても置いて行けない大切な・・・、だから、城へ上がるのはやはり無理ですわね。」

「いえ。基本的にご自宅からお荷物は一つだけ持っていっても大丈夫です。」

「まあそうでしたか。ありがたいですわ。では、城へお伝えください。」

とんとん拍子。

そらもうあっという間に話が進んだ。噂やら準備やら警護やらで周りが騒がしくなって。

そして何故か気付いたら。・・・というか姉が城へ上がってしまう日の朝目覚めたら。



顔だけ出した状態のまま袋に体を包まれて馬鹿でかい城の前に居た。




「・・・・・・お姉ちゃん。」

「あら起きたのシェイちゃん。お早う。」

「何で私も城の前に居る訳?」

「え? だって使者さん言ってたじゃない。荷物は一つだけ持っていっていい、って。」

「あー、うん。言ってたね。・・・で?」

「だから、





シェイちゃん持ってきちゃった★」




・・・・・・・・・・。

私荷物かよ?







アカシェは所謂ミノムシ状態です。

手足も拘束中。



ちなみにアカシェとリアテーナは3歳差。

シェイ→18

リーテ→21

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