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――ある姉の自己満足一人話。

え? なあに、ちょっとそこのアナタ何こっち見てるの気色悪いわね眼球洗ってから出直しなさい。

・・・あら泣くだなんて。そんな洗い方もあるわね蛆虫並によく考えたわ褒めてあげましょ。

「・・・妹さんが、いらっしゃるそうですね。」

そうよ。それがどうしたの? 知ってるならわざわざ確認する必要も無いでしょ。

「大変似てらっしゃらないとか。」

そんなことないわそっくりよ。安易な意見を口に出さないで下さる?

「そ、そうですか。失礼致しました。い、妹さんとの思い出は? ぜひ私は貴女の大切な記憶を共用したいです。」

笑わせないで頂戴。アナタはそうでも私は微塵も思っていないわ。なあに? 自分勝手な意見を押し付けるのが随分とまあ好きな様ね。

「い、いえ。」

でもそうね妹自慢ならしてやらないこともないわ。私はあの子の事が大好きなのよ。






「おねーたん」

舌がまだ上手く回らないほど幼い頃――――同時に私も幼かったのだけれど―――――あの子はよく私の後を付いて歩いていた。よちよちてくてくと。効果音が付きそうな足取りが可愛くて堪らなく、私はいつもあの子を思い切り抱きしめていたの。

「あああ! もう、なんて可愛らしいのシェイちゃんったら! そうよ、おねーたんねおねーたん。」

「・・・おねーたんっ。」

ぱああ、と笑顔になってぎゅうっと抱きついてくる。妹は持つものね! (その時リーテ6歳)

「・・・・。」

「・・・・。」

「・・・・。」

「・・・・・・お、おね、たん・・・」

ぎゅううううと力を入れるうちにあの子の顔はよく青くなっていったのだけれど、未だにその謎は分からないわね。何でだったのかしら?

遊ぶときも一緒、食事も一緒、お風呂も寝るときも一緒。

今考えたらあの頃が一番一緒に居たんじゃないかしら。

日々を過ごす内に――――子供の成長は早いものだと私は子供の頃に悟ったわ―――――あの子はどんどん自立して、呂律も回るようになり、足取りもしっかりしてきて、しっかりした子になっていったのよ。


「おねーちゃんっ!」

「あらどうしたのシェイちゃん。」

「どうしたじゃないよ、また私の部屋にイナゴ置きっぱなしにしていったでしょう!」

「すっかり忘れてたわ。ごめんなさいねシェイちゃん。」

その時は確か変わり者のエリデに無理矢理渡されたのよね。「絶対愛したくなるから!」・・・と。確かに見ている内に愛嬌は湧くものの、それ程ではなかったわ。だってそんなものなら私は既に見付けていたもの――――――可愛らしい妹を。

「もう。持ってくるのはいいけどちゃんと持ち帰ってね? それとももうまっきなの?」

「まだまだよシェイちゃん。末期の漢字変換が出来ていないわ。修行してらっしゃい。」

むう、と頬を膨らませるあの子。(当時7歳)

「へーんだ、いいもんね。おねーちゃんの阿呆!」

阿呆は漢字変換出来ていたわ。その事を褒めてあげようと思ったのだけれど、その時はもう既に扉がしまった後だったから。


「お姉ちゃん。」

声に落ち着きが出て、その時はまだ9歳だったのに、あの子はもう大人びていたわ。でもやっぱり幼い所があって、嫌なことがあると必ず私の部屋に来て眠っていたわ。何があったかは話そうとしなかったけれど。

それがある時期から急に増えだしたのよ。殆ど毎夜だったかしら。

「シェイちゃん。」

「・・・・・・・・・なに。」

「どうしたの? 何か嫌なことあったんでしょう?」

「・・・・・・何でも無い。」

一週間くらい続いたわね。毎夜訪れて来るのが。

さすがの私もおかしいと思って、調べたのよ。そうしたら案の定だったわ。あの子は小さいけれど嫌がらせを受けていた。彼女自身の理由ではなく――――私のせいで。

人は醜いわね。

やっかみ、妬み怨み。色々な人の感情がそこにはあったわ。私は今まで無視してきたから、それが気に食わなかったのかしら。妹のあの子にまで影響が出始めたのよ。

腹が立ったわ。一瞬怒りで意識が飛んだもの。まあ、簡単に言えば―――――――――その相手は捻り潰したわね。徹底的にね、勿論。

私は人とのそういう感情を避けて生きていけない人間なのだと知ったわ。だから、文字通りその道を進んでやった、自分の意思でよ。

私が自ら小さくなれば嫌でもあの子の存在が明るみに出てしまうんだもの。嫌でも。

全てを私に。私が生み出したマイナスもプラスも全ては私に還るように。そう行動するよう心掛けたわ。・・・まあ、その内それが素になってしまったのだけれど。

あの子も本当に成長したの。もう私の元に夜来る事は無くなったわ。少し寂しいけれどね。

傍に寄り添ってくれる人は未だに出てこないのだけれど―――――出てきたら出てきたで殴るわ。当然ね。―――――一人で立っていられるまでになった。

これから先もあの子が立っていられるようにしなくちゃ―――そう思っていたのだけれど、気付いたら自分の為に行動していたわ。私もまだまだね。

でもあの子ならきっと許してくれるわ、自惚れじゃない――――――身内の特権、よ。




あら少し喋り過ぎてしまったようね。ワインが無くなったわ。

まあいいわ。こういう事を話すのにはやっぱりどうでも良い相手が一番楽ね。・・・あら、また目を洗っているの? 洗剤でも入れたらどう?

いっけないわ。ごみ虫を相手にしている内にラヴェンツに雌豚共が寄ってる・・・いやあね。礼儀が成ってない。今日は私たちの婚約発表の為のパーティだと知っているでしょうに。それとも脳に刻むしわが無さ過ぎて、そんな事も覚えられないのかしら?

さ、早く行かなくちゃ。この会場のどこかにきっとあの子も居るわ。私が幸せだと教えて見せびらかさなきゃ。それが今日の仕事だもの。

















・・・それじゃ、どこぞの貴方。洗剤が無かったらワインで洗うのも良いと思うわ――――――勿論赤ワインでね。

番外編です。お気づきだと思うのですが、まあリーテの。ずっと語り口調。

始めはそこまで酷くなかった(はず。第一話くらい)なのに、気付いたらお嬢様な言葉遣い。いやいや、平民の出です。・・・どこで覚えたんだ。



この話は色々後々繋がる予定。

それでは。


読んでくださった方に感謝。

(読みづらいかもしれない)

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