表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/45

第14話 守護竜のささやき

作業が一段落し、村人たちが庭のあちこちで腰を下ろして休憩し始めた時のことだ。


ジークは、少し離れた場所で汗を拭っていたセラフィナの隣へと歩み寄った。


ずっと胸の中に詰まっていた、どうしても確かめなければならないこと。いざ本人を前にすると言葉がうまくまとまらなかったが、彼は意を決して口を開いた。


「……なあ、セラフィナ。お前って、その……あのドラゴン、だったのか?」


あまり言語化できずに、語尾を濁らせるようにして聞いた。


するとセラフィナは驚いた様子も見せず、すっと人差し指を自分の唇に当てた。


「しーっ。ジーク、あまり大きな声で言わないで」


彼女は周囲で休んでいる村人たちを気にしながら、ジークの耳元に顔を寄せた。


「このことはシスターと、村人の一部しか知らないの。私は村で『守護竜様』で通ってるんだから」


「守護竜……?」


「そう。だから、滅多なことで正体を明かしちゃいけないの。わかった?」


結局、聞きたかったことの核心……なぜ彼女がそんな姿になったのか、何があったのかは聞けずに終わってしまった。


聞いちゃまずいことだったのかもしれない。ジークが内心でそんな後悔を抱きかけていると、セラフィナがさらに距離を詰めてきた。


ふわりと甘い香りが鼻をくすぐり、彼女の唇が耳朶に触れそうなほど近づく。


「……続きはまた、あのベッドの中でしようね」


熱を持った吐息混じりの囁きに、ジークの心臓がうるさく跳ね上がった。


「なっ……! 何言ってんだ、お前は!」


顔が爆発しそうなほど熱くなるのを感じながら、ジークは反射的に、セラフィナの肩をポカリと優しく叩いた。


「あいたっ。もう、照れなくてもいいじゃない」


セラフィナはわざとらしく声を上げながら、悪戯が成功した子供のようにクスクスと笑っている。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ