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小説家になろうラジオ大賞7

第3回天下一舞踏会で皇帝を殴り倒す!

作者: 夜狩仁志
掲載日:2025/12/02

なろうラジオ大賞7 参加作品。

テーマは「舞踏会」

 父は皇帝に仕えていた忠臣。

 しかし皇太子が帝位を継ぐと罷免し、国内から追放した。

 私たち一家は追われ、辺境の山中に潜伏し暮らすことに。

 幼い私はこの理不尽な仕打に憤り、復讐しようと決心。


 宮内では武器の所持は許されない。まして女である私なら。だから私はこの拳を武器にすることに。


 山に籠って3年。武術の稽古に明け暮れる毎日。


 そして遂にその機会がきた。


 年に1回開催されるという武闘会。

 各国の強者たちが皇帝の前で武芸を披露し、その優劣を競う。

 あの悪趣味な皇帝が初めた悪しき催し。

 その招待状を闇ルートから入手。


 この試合の隙に、私の渾身の正拳突きを……


 そして当日、


 会場は華やかに彩られ、ドレスに身を包んだ貴婦人らが、すでに体格を上回る殿方と組試合を!


 しまった、出遅れたわ!


 こうなったら直接、皇帝に一撃でも!

 何人もの護衛が私を制止するが、腕の一振りで薙ぎ払う。

 が、今一歩のところで取り押さえられてしまう。


 うら若き皇帝が、不思議そうな顔で見下ろす。


 こうなったら!


「陛下! 私と手合わせを!」


 直接皇帝と対決し、そして倒す!


「よいでしょう」


 近寄って来た瞬間、右ストレートを……

 かわされた!?

 逆に右手を強く握りしめられてしまう。

 そして体を密着させられる。


 これでは間合いが、踏み込みが!


 皇帝はその足で投げ技を仕掛けてくる。

 倒され寝技に持ち込まれたら勝ち目は無い。


 必死に回避するも間隔は詰まり、こちらの攻撃は全て軽快に避けられる。


 終始皇帝のペースに持ち込まれ、私は大衆の前で振り回され、恥をさらすだけだった。


 解放された時には私は膝をつき力尽きていた。


 暗殺は失敗した。

 私もこれで……


 しかし予想に反して周囲からは

「素晴らしいダンスだわ!」

「陛下のリードについてこれるなんて!」

 拍手喝采?


 皇帝は歩み寄り、手を差し伸べる。


「素晴らしいステップとスピンターンでしたよ。お名前は?」

「私は、かつて先帝にお仕えしたロナ公爵家の……」


「先帝? 兄上のことかな? そうか君がロナ家の。探していたんだよ」

「はい?」


 実は父を排除した皇帝は、その悪政のせいで半年で追放され、その実弟である陛下が帝位を継いだのだ。

 しかも野蛮な武闘会は初回で廃止、代わりに舞踏会が開催されることに。


 世間知らずな私は、なんて恥知らずな行為を!

 でも基礎体力のお陰で陛下のダンスのパートナーに。


 その後、

 無事に父も復権され、私も陛下のダンス……でなく人生のパートナーにもなってしまいました!

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