気づく
雨が地面をたたきつけ 白くけぶる街
傘もささず思い切り
雨に打たれて歩きたい
似ている誰かの後ろ姿を見つめた
ああ 私あなたが好きだったんだ
2階にある喫茶店の窓から
行き交う人の波を見る
静かな音楽を聴きながら
なぜか涙がこぼれた
ああ 私あなたが好きだったんだ
新幹線の車窓から遠ざかるビルの群れ
その合間に夕日が沈む
黄昏で 胸がいっぱいになる
ああ 私あなたが好きだったんだ
喧騒のネオン街
ふとあなたの優しい笑顔を思い出す
そんなとき 私の周りは無音になる
ああ 私あなたが好きだったんだ