アルト
原初の魔族【アルト】
身長:150cm(死亡時)
目は青く、頭のてっぺんには猫耳のようなものが生えている。目尻はきりりとあがり、わんぱくな少年のよう。肩下くらいまで伸ばしたばさばさの髪の毛を乱雑に束ね、紺又は白のセーラー服に短パンをあわせて着ている。能力は性転換。
もともとアルトはクランディア外の世界に住む人間だった。その時の名前は「ねこまた」で、女だった。女であることが嫌だったねこまたは怪しい魔導書のようなものを使って、魂を生贄にして悪魔を呼び出した… はずだった。悪魔を呼び出したはずだったのだが、どこかおかしい部分があったのだろうか、悪魔よりも高位な存在を呼び出してしまった。それが、のちに彼女を「彼」へとする魔神、ヴェルハだった。ヴェルハはねこまたに召喚されると彼女の願いを聞き入れ、クランディアの天界へと、「一度殺して」招き入れた。天界は、神や天使、精霊… などいろいろな種族が入ることはできるが、人間は入ることができない場所。だが「もともと人間だったもの」は天界に入れることができるため、ヴェルハは彼女を一旦殺して「もともと人間だったけど今はただの魂だから大丈夫だよね」と(言い訳を)して、天界へと彼女を連れ込んだ。
魔神や悪魔など「魔」には魔導書で召喚されたとき、召喚者に代償を払わせる代わりに絶対、願いを叶えないといけない「義務」がある。ヴェルハは「彼女を女の身体に再び入れる」という代償の代わりに、彼女の願いを叶える契約を結んだ。
ヴェルハは彼女の魂を入れる「器」を制作しだした。魔力や神力、その他もろもろをこねくり回してどうにか外に出しても大丈夫なものが出来上がった。少し経って、やっとマトモな身体ができたが、見た目だけで、強い衝撃を受けると肉塊へと成り下がる… という問題があるのだが。それを補うため、魔力やら神力だかを注ぎ込んで仇なす存在を一撃で倒せるようにした。
代償の関係で、このままだと彼女を男にする、という願いは叶えられない。そこでヴェルハはひとつの能力を彼女に付与することにした。これがアルトの固有能力、性転換だ。一回限りの能力だが、使えば彼女を男にする願いは叶えられる。…ヴェルハはアルトが「お試し」でこの能力を使うとは思っていなかったが。
※ある日、ヴェルハの強化によってアルトは何回も能力を使えるようになった。
少し経った頃アルトは美護(クリムゾン憑依)の鎌で刎首され、一生を終えた。