思わぬ事が始動し始める(1)
次の日、キヌリアはカリエンヌにもう1度優しいキスをし、城へ戻って行った。
2人はある計画を実行することにした。
夜になって、カリエンヌはビーランが来るのを待っていた。
コツコツとビーランが窓を叩く。
ビーランを部屋に招き入れると、早速ビーランに隠れ、城から抜け出した。
他から見えないようにカリエンヌを体液に包み込んで、海中から海上、そして空中に飛び立っていったビーラン。
カリエンヌとキヌリアは、秘密の場所で落ち合う約束をしていた。
空の国にある不思議な霧に包まれた洞窟。
そこは、他の国と繋がっており、キヌリアが遊学していた時に見つけたものだ。ここからからは自由に他の国に出入りできることを知っていた。
遊学中に、キヌリアは実は空の国に度々戻ってきていた。
”ここなら、見つからない。ここから逃げれば、もう僕らを追っては来れないはず”
キヌリアは、カリエンヌの来るのを今か今かと待っている。
しかし遠くに影が見えてきた。
ビーランかと思いきや、衛兵達。
(なぜ衛兵がここに?)
ずっと向こうには別の陰が見える。
ビーランだ。そこにはカリエンヌが隠れて居るはず。
焦る王子の元に、近づいて来たのは衛兵隊。
逃げようとする王子を捕まえようと、彼らも必死だ。
流石にリーデル王国の王子。時期国王、
その見事な羽を広げ、衛兵達を吹き飛ばす。なかなか王子に近づけない衛兵達だが、王子に向かって何かを投げ始めた。
それは催眠玉。
城から消えた王子に気付き、催眠玉の使用を許された衛兵が王子に投げたのだ。
これでは流石の王子でも対抗できず、いきなり項垂れた。
王子の様子を遠くから見ていたカリエンヌ。
”後少し、もうすぐ彼の元に、急いでビーラン”
もう少しで彼の元にたどり着けそうだと思いきや、王子が頭を下にして、急落下し始めた。
”危ない!”
降下する王子を衛兵が捕まえて、連れていってしまう。
”キヌリア!!!”
もう少しで彼に届きそうな手を伸ばす。
しかし、キヌリアは大きな翼に施錠され、飛ぶことさえもできないまま、両側を支えられて衛兵に連れて行かれてしまった。




