別の扉(1)
カリエンヌの目が覚めると、彼女は別の扉の前にいた。
その扉は、他の扉より重い。
やっとのことで開けると、それはカイラの扉だった。
本がいっぱいの彼の部屋。
”おや小さな僕らのエレン、どうしたんだい?眠れないの?”
優しく声をかけれくれたのはカイラ。
机に向かって勉強していたようだ。
彼は勤勉らしい。
目をこすりながら、カイラの元へ行き、彼の膝に乗る。
そのまま、また眠りこけてしまった。
(いい匂い、カイラって温かい。)
眠ってしまったエレンを膝に抱き抱えながら、カイラは勉強を続けた。
次の日、
ジュエルとカイラと共に出かけたエレン。
どうもカイラが研究しているのは、 体の変化や耐性についてのようだ。
進化しているとはいえ、人魚はやはり、長い時間陸上にはいる事ができないものもいる。
羽が退化し、陸上にしかいられないもの達も。
どうやら彼らの耐性を研究しているみたいだ。
他に2人の話題は、結婚式の後の事。
後に行われた、婚姻後のパーティの時の事。
他の世界からの来客との会話で出た話、その日に起こった事などを話し合っていた。
国の事も。
今後どのようにその他の国々との関係を続けていくのか等、難しいことまで話し合っていた。
ジュエルにとっても、カイルにとっても、お互いは欠かせない存在で、最も信用できる相手だったことがよくわかる。
カイルは2人の子供の出産のお祝いに、珍しい、まほろば貝を送ろうと計画しているようだった。
1つだけ、ちょっと不思議に思えることがあった。
カイルは時折、薬のようなものを飲んでいた。
信用できる医者からの処方らしいが、カイルは時々頭痛に襲われ、その予防とのことだった。
エレンは時折彼が薬を飲んだ後、疲れたような顔をしていたのに気づいていた。




