表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
月の夜に  作者: カノン
25/42

作戦(2)

 カリエンヌは足長魚に近づき、そのコウモリのような物を払い除けようとした。しかし、ぴったりくっついて離れない。


 その時、白い花が目に入った。白い花は灯りになる。ブーメン城の周りにたくさん咲いていて、明るく城を照らしていたのを思い出した。



 白い花を掴むと、一気に花弁が広がり、灯りが灯った。



 それを試しにミニコウモリに近づけてみたら、焦げていく。




 ミニコウモリのコゲ落ちた足長魚は、正気を取り戻したのか、動く速度が遅くなり、ゆらゆらと空を泳ぎ始め、ホワイトバーンに興味を示さない。




 産気付いたホワイトバーンが赤ちゃんを続々産み始めた。

 ホワイトバーンの赤ちゃんは、直ぐに羽を広げて飛ぼうと試みる。


 まだうまく飛べない数匹が、花の囲いの中から転げ落ち始めた。


 コウモリに操られていた足長魚の数匹が、赤ちゃんを飲み込もうとして口を開けて突進していく!







 その時、カリエンヌの後ろにオリナスが現れた。

 小さな体のまま。



 ”カリエンヌ、これを”


 彼の小さな可愛らしい手から、黄色い光が飛び出し、光は剣の形となった。


 カリエンヌの手のひらの紋様が浮かび上がり、銀と金のドラゴンが現れ、剣の形になる。


 その剣に黄色い剣が巻き付いていく。持ち手の部分に、以前には無かった赤い蝶と白いツノの紋様がある。

 その剣を一振りすると、天が2つに割れた。


 月と太陽も半分ずつに割れた。




 割れた2つの月と太陽の間から強い光が注ぎ始め、コウモリを焼き尽くす。

 足長魚達は正気を取り戻し、またゆらゆら泳いでいる。





 ホワイトバーンの産卵が始まり、沢山の卵が生まれている。

 殻を割って、その殻を食べ尽くしたホワイトバーンの赤ちゃん達は、直ぐに大きくなり、翼を広げて飛び出した。

 羽が透明になり、光を浴びながら、魔法の国に光を注ぐ。



 一斉に、草や花が生き返り始め、枯れていた魔女が、元の姿に戻って行く。



 そして、半分に欠けていた月と太陽は、その半身が戻り始めた。

 ホワイトバーンに連れられ月は沈み始め、代わりに太陽が昇る。昼間の時が帰ってきた。




 小さかったオリナスが青年に戻り、国に光が放たれている。






 魔法の国が戻って来た。






 魔女があちこちにいる。

 魔法の杖で、お菓子を作る花、動物を産む花、家を作る花、鳥を作る花。いろいろな物を作り始めた。




 ホワイトバーンが飛び回り、遠くから赤のフェニックスも現れた。魔法が戻り、仲間も帰って来ている。

 踊りながら、笑いながら魔法使いがくるくる舞っている。


 音楽が鳴り始め、海中が宙に浮かび、魚達が飛び跳ねる。

 そして、空から流れる海水が虹となり、地上に注いでいく。

 大地が正気を取り戻していく。


 (なんと美しい。)



 オリナスは上を眺め、そばに居るカリエンヌを見て思った。



 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ