1話 初めてギャルにナンパされました。
「ねぇ。あたしと遊びに行こうよ」
僕は初めてギャルと喋ったのはナンパだった。
僕の名前は赤須錦
高校2年生。
身長がちょっとだけ低いのがコンプレックスで、ちょっとだけ声変わりが遅れてるのがコンプレックスのどこにでもいる高校生なんです。
そんな僕が、用事で街の中心街に繰り出してた時に初めてギャルに声かけられたのです。
というか、ナンパされたのです。
「おーい。聞こえてるかー?」
「そ、そそそその!」
僕はパニックになっていた。
今まで女の子とは話した事もあるし、あがり症というわけでもないんですけど、ただ…
「ふーん…。興奮したのかな? あたしで」
「え!? そ…んな…事……」
その大人のギャルの人の格好が僕に衝撃すぎたようだった。
全体的に色白で茶髪ストレートロングで、目尻が下がってまるまるの瞳、唇はリップなのか白に映えるような朱く染めてて
肩は露出しており、大きな胸は妖艶に、足元はミニで誘っていたんです。
「もしかして? ドーテーだった?」
「………ぅぅ」
大人のギャルの人は屈み、特徴的な胸の谷間を寄せ付けて誘ってきた。
僕は泣きたくなってきた。
拒絶出来ない僕に対して、これから僕は大人のギャルに食べられてしまうんだろうという未来について。
「だいじょうぶでしょ? 世界の半分はドーテーだから心配いらないいらない。赤須クン」
「へっ…!? 僕…の名前」
僕は目を見開き、またパニックに陥った。
僕の名前を知っていた。
ということはストーカーさん? それともどこかのSNSからの流出?
僕は徐々に怖くなってきた。
「ちょっとねー、ドタキャンされちゃってさ。だから赤須クン。あたしと遊びに行こうよ」
僕は脱兎の如く逃げ出した。
「あっ!! ちょっと!! 赤須クン!?」
大人のギャルの人は呼び止めようとするが、僕は振り返らない。
僕がついていったら、連れ去れ回されるんだ!と思い、必死逃げた。
「はぁ…はぁ…」
だいぶ逃げたのだろうか。
追ってくる気配が全くしなかった。
「あ…買う物忘れちゃった」
用事を済ます前に遭遇した事で骨折り損という事になりました。戻っても良かったのですがまた遭遇したら怖かったので、そのまま僕は帰宅した。
面白いと思って頂けたら、
励みになり頑張ります。
評価やブックマーク登録して頂けると嬉しいです。