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準決勝 決勝

 次の日。今日は準決勝戦が2試合と、3位決定戦、そのあと決勝戦だ。

 コマちゃんとムニと一緒に闘技場にやってきた。


「…今日も頑張ってね」

『優勝賞金で美味しいもの食べに行こう』

「はは、頑張って来るよ」


 昨日と同じように受付の人から缶バッジを受け取って、選手の控え室に入った。


 残り4試合となったここ、控え室には4人しか居ない。ブロン選手、オズワルド、タカヒロさん、私だ。


「準決勝第1試合を始めますのでブロン選手とオズワルド選手は舞台に入場して下さい」


 審判の人に連れられて2人が舞台へ歩いて行った。歓声が控え室にも響き、アナウンスが聞こえてくる。2人が居なくなった事でこの控え室には2人しか居ない。私とタカヒロさんだ。そのタカヒロさんがこっちを見て、


「ねぇ、君」


 と話しかけてきた。やっぱりそうだよね。気になるよね、私どう見ても日本人だし。イリュージョンしとけば良かったかな…


「…なんですか?」

「マコちゃんだっけ?君、日本人…だよね?」

「…そうですけど」

「やっぱり!俺も日本人なんだ」

「へぇ、そうなんですか」


 えぇ、知ってましたけど。


「こんな所で会うなんてね。君の特性はなんだい?」

「特性?なんですかそれ?」

「あー、例えば俺みたいに魔力を使っても使っても尽きないとかそういう特殊な力」

「あー、ちょっと分からないです」


 私の特性というと多分コンティニューの力やコスモの事だ。でもこの人には話したく無い。だから惚けてみる。


「え?そうなの?今迄あった日本人はみんな何かしら凄い力が有ったんだけど」

「そうなんですか」

「俺が会ったのはカオリって言う探索者やってる人とアキラさんって魔術師協会の所長とユズナってハイリア王国にいる忍者みたいな子なんだけど…知らない?」

 

 うーん、アキラさんには口止めしとかなきゃ。と、言っても前回の世界でハイリア王国のスパイなタカヒロさんに殺されそうになったって事情をアキラさんに説明すると、場合によってはタカヒロさんスパイって事で国に捕まっちゃうよね。その果てに殺されちゃうのかどうなるのか分からないけど。だけどまだ今回のタカヒロさん何もしてないんだろうし…うーん?


「アキラさんは会ったことありますよ」

「アキラさんか。じゃあステータス見てもらった?」

「確かに見られましたけど、内容は聞いてないですね」


 そういえば聞かなかったな私。


「え?なんで?普通気にならない?」

「自分の事は大体分かりますし」

「マコちゃん変わってるね〜。因みに俺は魔力が振り切ってたよ」

「振り切ってたとはどんな感じにですか?」

「これから闘うので秘密ですー」


 …何かちょっとイラッとした。


「別に良いですよ、教えて貰わなくても。勝つのは私だと思いますし」

「ふーん、自信家だねぇ。まぁお互い頑張ろうぜ」


 と、言いながら隣の席に座りおったタカヒロさん。…はわわ、猛烈にシューティングスターしたい!


 準決勝の1試合目は結構長く激しい戦いの末、ブロン選手を下してオズワルドが勝ち抜けた様だ。

 少しして審判の人が私達を呼びに来た。


 舞台に上がると昨日にも増して大きい歓声が闘技場内に響く。舞台の中心まできて、タカヒロさんと握手を交わした。


《さぁ本日準決勝2試合目!無尽蔵の魔力で無数の魔術を使い2回戦の相手を押し切ったタカヒロ選手!そしてその相手は見た事の無い不思議な魔術で1回戦、そして2回戦を圧倒してきたマコ選手!2人の魔術師の戦いが始まろうとしております!》


「両者位置について…始め!」


「『翼展開』『浮遊』」


 私の背中に一対の白い翼が生え、身体が地面からゆっくりと離れる。


《ぉおお!?マコ選手、背中に天使の様な白い翼が生えた!なんと浮いてます!》


「『飛翔』『加速』」


 バシュン!と上空に舞い上がる。そこそこの高さに来た所で止まり、舞台を見下ろす。タカヒロさんや審判、観客含めこちらを見上げてポカーンとしている。


 速攻で終わらせる。手加減しない!


 私は天に向けて指を指す。


”肥沃なる大地に突如訪れる終焉 大地を破壊し突き進むは 現在を貫く宇宙より堕ちる流星”

「吹っ飛べぇ!●、メテオストライク!」


《なんだ?マコ選手のさらに上空から何かが…これは星降り!?》


 渾身の力で勢いよく腕を振り下ろすと同時、私より更に上空から召喚された大きな岩が轟音を立てながら高速で舞台の中心に向かって落ちて行く。それを見て逃げていく審判とタカヒロさん。


 着弾と同時に凄まじい轟音と共に舞台の破片を撒き散らす。衝撃波が舞台の上を舐め、逃げ遅れたタカヒロさんを吹き飛ばした。

 ゴゴゴ…と、暫く地響きが続き、それが収まった頃には静寂が辺りを支配した。


 すたっ、と落ちた岩の上に降り立つ。はー、スッキリした。


《ぉぉお…何という…!マコ選手、星降りの魔術で舞台上の、いや、舞台ごと何もかもを吹き飛ばしてしまいました!まるで天使の様な翼を広げ、しかしコレは悪魔の所業!対するタカヒロ選手は…舞台端の壁で気絶している様です!バッジも光っている!》

「しょ、勝者マコ選手!」

《強い!圧倒的に強い!!準決勝2試合目は星降らす堕天の魔女、マコ選手の勝利です!》


 おおおおお!!と一際大きな歓声が場内に響く。次第にまーじょ!まーじょ!というコールが聞こえてくる。そんな観客に恥ずかしながらも小さく手を振りながら控え室に戻る。

 

 暫くしてタカヒロさんも戻ってきた。3位決定戦があるので4人ともまだ控え室待機なのだ。

 少しして審判の人が控え室に入ってきて、1時間程舞台の修復の為の休憩、アナウンスが流れたら集合。という通達をして行った。


 ブロン選手は控え室から出て行き、オズワルドは座ったままどこか虚空を見つめている。私は…タカヒロさんが話しかけたそうにコチラを見ているのが嫌なので控え室から出た。


 んー、観客席で知り合いでも探そうか。

 結構大きな闘技場で、観客席もかなり広い。探しても見つからない可能性はあるけどまぁ控え室にいるよりマシ。

 売り子の人からジュースとホットドッグを買って食べながら、知り合いを探してみる。あ、あの後ろ姿は…


「ラザちゃーん!」

「?おー!マコっちー!」


 ラザちゃんが立ち上がってコチラに駆け寄って来る。


「キョットーに来てたんだ?」

「うん、そーなんだー。今日は連れと一緒に観戦しに来たんだよー」


 話を聞くと、私が師匠の家を出発した後、このままここで修行していてもただ歳を取って行くだけなんじゃ無いかって考えて、やっぱり旅に出る事にしたんだそうだ。武闘会には連れの人が見に行きたいって言ったから偶々来たんだそうで。


「そうだ、連れを紹介するよー!こっち来て来て」

「う、うん」


 ラザちゃんに引っ張られてラザちゃんの元いた席の所に着く。その席の隣に座っているのは…


「ヒューマ君!?」

「え?」


 私に名前を呼ばれたヒューマ君が驚いた顔で私の顔を見つめている。


「あ…」

「あれー?マコっち知ってるの?」

「いや…ラザちゃんちょっと来て」


 ラザちゃんを引っ張って少しヒューマ君から離れる。


「ほら、ラザちゃん私過去に戻った話したよね?」

「あー、うん」

「前回の世界でヒューマ君と一緒に行動してたんだよ」

「あー、成る程ー?」

「だから知ってるけど知らない人なんだ」

「あーね」


 世間は狭いって奴だなぁ。こんな所で会うなんて。

 改めてラザちゃんにヒューマ君を紹介してもらう。


「俺はラザさんにお世話になってるヒューマって言います。マコさんの活躍は昨日も含めて観させて頂きました。凄いんですね」

「だよねー!マコっち強くなり過ぎー!」

「あはは…」

「マコっちは何処の宿に泊まってるの?」

「私は借家を借りて住んでるよ」

「えー!?今度遊びに行っても良い?」

「大歓迎!」

「じゃあ武闘会が終わったら遊びに行くよー」

「うん、住所は…ここね」

「オッケー!」



 ☆



『コマ、焼きそばとジュース買ってきたぞ』

「…ムニ姉、ありがとう」

『もうちょっとで始まりそうだな』


 複数の魔術師が舞台を修復する様をみながら、ムニ姉が買ってきた焼きそばを食べる。

 次は3位決定戦だ。ブロンって言う結構強い騎士の人と先程出てきてお姉ちゃんに一撃でやられたタカヒロって魔術師の試合。予想では騎士の人が勝つんじゃ無いかって思ってる。


《皆様お待たせ致しました!舞台の修繕もバッチリなので次の試合の選手に入場して頂きたいと思います!》


 ちょっとして舞台の修復が終わって、アナウンスが流れて2人が舞台へ登場した。


《さぁ本日も残すところ後2試合!この3位決定戦を制するのはどちらの選手か!?片方はプレートアーマーに身を包んだ重戦士、ブロン選手!その剣から繰り出される技は強力無比!もう片方は数多の魔術を操り連発する底なしの魔術師、タカヒロ選手!一体どれだけの魔力を秘めているのか!?2人の戦いに期待です!》


「両者位置について…始め!」

「〜〜〜、ストーンキャノン!」

「うぉぉぉ!これしきぃ!」


 試合が始まった。タカヒロ選手の魔術をブロン選手が全部ぶった斬って間合いを詰めて行ってる。でもタカヒロ選手も次から次へと魔術を放って中々近づけさせない。両方とも凄い。


「〜〜〜、フレイムランス!」

「でゃぁぁああああ!」

「〜〜〜、トルネード!」

「はぁぁぁああああ!!」

「くっそ!〜〜、アイシクルコフィン!」

「うぉぉぉおおおお!!!」

『…中々見応えがある試合だな』

「…うん」


 タカヒロ選手から様々な魔術が放たれ、ブロン選手の叫び声が響き渡る。

 2人の攻防は暫く続いて…


「これならっ!

死の支配する世界で弔うは誰の亡骸か 忘却の彼方へ置き去りにされし神は哀しみに涙する 涙が堕ちる先に広がる地獄は コキュートス!」


 キィィィィイィィィン…


《な!?コレは氷系の大魔術か!?舞台が全域氷の柱が乱立する地獄の様な世界になってしまった!ブロン選手は無事でしょうか!?》

「ぬぅぉぉお!神風ぅ烈斬っ!!!」

《ブロン選手の雄叫び!出た!ブロン選手の十八番、神風烈斬だぁ!!》


 ガガガガガガ!と、氷に覆われた舞台を削りながらタカヒロ選手に向かって突き進んでいく神風烈斬。


「〜〜〜、マルチプルシールド!…うわぁぁぁあ!?」


 シールドの魔術では受けきれずにタカヒロ選手が吹っ飛んでいった。胸に付けたバッジが光ってる。


《おぉっと!タカヒロ選手のバッジが光った!3位はブロン選手です!激しい戦いを見せてくれた両者に盛大な拍手を!》


 大きな歓声に包まれて両選手が握手をしてその場を立ち去って行った。

 魔術師の人達が舞台の氷を溶かしたり、舞台に付いた傷を修復したりしてる。


「…次はお姉ちゃんの決勝戦」

『だな』

「…楽しみ」





《大変お待たせしました!それでは満を持しての決勝戦!両選手の入場です!》


 うるさい程の歓声が空気を震わせる。


《武闘会も最終戦!ここ迄激しい戦いを制して来た両者!剣術、魔術、そして魔法も使える万能剣士オズワルド選手と、先程の試合では星降りの魔術で舞台ごと相手を吹き飛ばした堕天の魔女マコ選手!果たして勝つのはどちらなのか!国王陛下も貴賓席からその戦いを楽しみにしておられる事でしょう!》


 オズワルドと握手をする。相変わらず何処を見ているか分からない虚な目をしている。


「では両者位置について…」


 舞台の端まで離れ、私はコスモを、オズワルドは剣を抜き放ち構えた。


「始め!」


 開始の合図と共に凄いスピードでコチラに走り始めたオズワルド。


「●、ラピッドファイア!」


 私の目の前に50センチ程の炎の球が発生して、ボボボ!と炎の球から絶え間なく火飛沫が飛んでいく。イメージはマシンガン。それが更にホーミングする様にオズワルドに襲いかかる。


《連射される火の玉!これはまた変わった魔術です!》


「〜〜〜、ウォーターシールド」


 避けきれないと判断したのか足を止めて、オズワルドが水の盾を作り出し私の火飛沫を防ぐ。盾に当たるたびに水蒸気が上がる。

 足を止めたので、即座に魔術を切り替える。


「●、ストーンピラー!」


 ドンッ!とオズワルドの立っている場所から先の尖った石の柱が飛び出す!それはギリギリで回避されたものの体勢を崩してて格好の的だ。


「●、ストーンキャノン!」


 ギュォン!と音を立ててオズワルドに向けてかっ飛ぶ石砲の魔術。が、身体を捻るようにして振るわれた剣で弾かれてしまう。そのまま体勢を立て直したオズワルド。


《凄い!怒涛の連撃です!しかしいつ詠唱しているのでしょう!?》


「面倒だな…イビルフレイム!」


 オズワルドの手に発生した黒い炎の奔流がかなりのスピードで私に向かって突き進んでくる!


「アクア・ストリーム!」


 コチラも聖なるイメージを付与した聖水と言えなくも無い大量の水を濁流の如く発生させて炎を消しに掛かる。大量の蒸気と音を発生させながら、お互いの中心辺りで拮抗する。


 やがて私の魔法が黒い炎を押し切り、オズワルドを呑み込もうとした時、


「ちっ…黒翼顕現!」


 ブァッ!とオズワルドの背中から一対の黒い翼が生え、羽ばたいて空高く舞い上がった。


《オズワルド選手に翼が生えて飛び上がったぞ!》

「『翼展開』『浮遊』『飛翔』!」

《マコ選手も飛んだ!なんだこの試合は!?》


 私の背中に1対の白い翼が生え、オズワルドと同じぐらいの高さまで上昇する。コチラをオズワルドが少し驚いた顔で見ている。


「何…天使だと?そうか、だが止められるものなら止めてみせるが良い!」


 一人で納得したらしいオズワルドは前回と同じように私を無視して貴賓席の王様が座ってる所へ飛んでいった。それを追いかける。


「こっちに来るぞ!王を守れぇ!」

「〜〜〜、ダークネスアイヴィー」


 王様を中心に地面から黒い蔦が大量に生えて、周囲の兵士や観客、王様達を拘束する。


「なんだ!この黒い蔦は!」

「くそう、絡まるっ…!」

「く、首がっ…」


 そのままオズワルドが拘束されている王の前に降り立ち、手にした剣を振りかぶる!


「させません!」


 フォーチュンちゃんで後ろから剣を叩き落とす。


「くそっ!天使め!!」


 オズワルドが蹴りを放ってくるのを闘気法で強化した反応速度と身体能力で回り込む様に回避。王様を背にして立つ。


「●、インパクトウェイブ!」


 ドォォォン!衝撃波を受けて、錐揉みしながら舞台の方へ吹っ飛んでいくオズワルド。それと同時に王様達を拘束していた黒い蔦が消えた。


 空中で体勢を立て直したオズワルド。そこに追撃を掛ける。


”咎を背負いし魔の獣よ 神の力によりて業を解放せしめん 汝を貫くは破魔の光剣”

「●、ディバインセイバー!」


 カッッ!天から降る一筋の光がオズワルドを貫く。その光に押さえつけられるように地面に叩きつけられ、もがき始めるオズワルド。その身体から黒い何か…恐らく悪魔が這い出てくる。


 この魔術は人や物に取り憑いた霊や悪魔を強制的に引っ剥がす光をぶち当てる魔術。というのも、このまま悪魔をオズワルドもろともシューティングスターで倒してしまうと、魔物を引き寄せる呪いが発動してしまう可能性が高いので、先ずは悪魔を引き摺り出してみようと思ったのだ。


 ぐったりとしたオズワルドを残して、悪魔が私の魔術から抜け出してくる。


『繋がリヲ絶たレたか。小賢しイ真似ヲする』


 その悪魔がコチラに向かって飛んでくる。


「フレア」


 聖なるイメージを込めた火球を作り出して悪魔を迎撃する。以前タキアで会った悪魔を消滅させた実績があるのでこの悪魔にも効くはずだ。


『ヌっ、こレは!』


 火球の聖なる力に気づいたらしい悪魔はかなり遠回りに回避する。だけど、『フレア』は自由自在に操れる魔法なので、避けた悪魔をホーミングして着弾した。


『グあぁァぁあア!まダだ』

 

 空中で燃え盛る聖炎。だけどその炎を抜け出してきた悪魔が私にぶつかってきた!


『そノ身体ヲ頂こウ!』


 重なりあう私と悪魔。私の意識を乗っ取ろうと、悪魔が思念を放ってくる。うぐぅ、気持ち悪い…身体がグルグルとかき混ぜられている様な感覚がする…


『なんダ?魔力ガ無イ…身体能力モ低イ…ドうしてコんな貧弱ナ者ガ決勝マデ勝チ上がっテ来たのダ!?先程ノ魔法ハどうヤっテ…コレでハ乗っ取ッても…チッ』


 悪魔が私の身体から離れる。私は気持ち悪いのを堪えてもう一度、『フレア』の魔法で悪魔の足元から聖なる火柱を上げた。


『ドうして魔法ガ使エルのだ!?コ、こんナ小娘ニいぃィ…』


 火柱が消えた後には何も残らなかった。悪魔は無事消滅した様だ。


 ふう…何とかなったけど、ちょっと危なかったな。まさか私の身体を乗っ取りに来るとは思わなかった。気持ち悪かったぁ…

 ある意味素の能力が低くて助かった。なんか複雑な気分だ。


「マコよ」


 後ろに居た王様が話しかけてきた。


「武闘会の途中ではあるが、お主の対戦相手を捕らえたいと思う。構わないか?」

「構いません」


 元よりそのつもりで悪魔を分離したんだし。


「騎士達よ、オズワルドを捕らえ、牢に入れておけ」

「はっ!」


 舞台上に上がり、オズワルドを引きずって連れて行く騎士達。会場からはざわめきが聞こえてくる。


「レオナード陛下、コレを」「うむ」


 お付きの人から拡声器の魔術具を受け取った王様。


《あー、あー、諸君、私はレオナード、この国の王である。私からこの状況について説明しよう》


 そこから王様の説明で、王様がオズワルドに命を狙われた事、それを私が防いだ事。更にオズワルドを無力化したのでこの試合の勝者は私として扱う様にとの話だった。


《マコよ、我が命を救ってくれてありがとう。この礼は必ずしよう》

「はい」


《今年の武闘会の覇者は堕天の魔女、マコ選手だぁ!!皆様、盛大な拍手を!》


 わぁぁぁぁ!と拍手と歓声が闘技場全体を包む。

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