表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
78/108

精霊玉

 今日も今日とて魔術師協会の上級書庫で本を漁ってます。


 今求めてるのは魔力について記された論文や本。先日コマちゃんと話した魔力回復アイテムの実現について参考になる物を探してます。…お、この論文なんかどうだろ?


『魔力という概念について』


 手にした論文をテーブルに持ってって表紙を捲って読んでいく。


ーーーー


 ◯魔力とは、意志や言霊、又はその両方によって理を捻じ曲げて、使用者の望む世界を創り出すエネルギーと考えられる。(略)


 ◯魔力は肉体ではなく、アストラル体(もしくは魂)と呼ばれる概念的な部分に宿ると私は考えている。何故肉体ではなく…(略)


 ◯魔力が自然回復するメカニズムは、大気中の魔力や食べ物から吸収している可能性や、魂自体が創り出している可能性等、様々な学者から提唱されているが、筆者は…(略)


 ◯魔物や妖魔等から取れる魔石には魔力が凝縮されていて、その魔石から魔力を引き出して魔術具などを動かす事が出来る。これを利用して人の魔力を回復出来ないかという試みに様々な学者や錬金術師が挑戦したものの、現時点(赫暦1193年)では発見されていない。


ーーーー


 …他にも魔力について色んな事を書いてある。この著者はかなり魔力についての造詣が深い様で、内容は中々為になりそうな物だった。


 うーん、沢山の著名な学者達が挑戦して出来なかった事をぽっと出の私が出来るとはちょっと思えないけど…でもあの国宝の腕輪の存在を考えると、なんか諦めたくない。


 そうだ、あの腕輪を鑑定した時って何が書いてあったっけな?と、コスモを取り出して開く。


「コスモ、前回の世界でヒューマ君にあげた腕輪の鑑定結果って覚えてる?」

”精霊玉の腕輪 レアリティ4 数多の精霊が寄り集まって出来た宝玉をあしらった腕輪。使用者の魔力を貯めておく事ができ、そして引き出す事が出来る”

「ありがと」


 あれは魔石じゃなくて精霊の玉だったのか。他にもいっぱい鑑定したし、主に性能に目が行ってちゃんと覚えて無かったよ。

 んー、精霊か。そういえば以前ドラゴン討伐したときに師匠がドライアドに対価として魔力を譲渡してたな。…もしかして精霊を介せば魔力の受け渡しが可能?うん、そんな気がして来た。


 善は急げ。早速精霊を召喚して聞いてみよう。

 流石に書庫内では他の人に迷惑だろうから、訓練場に移動、隅っこの方でコスモを開く。

 …今回は誰を召喚しよう?ドライアドはなんで言うか寡黙なんだよね。

 サラマンダーは物理的精神的に暑苦しいし、ウンディーネは基本泣いてるし。シルフはひょうきんで天邪鬼だから会話するのがしんどい。ノームは気難しい。


 よし、君に決めた!


”闇の精霊よ、我との契約に従い、今此処に顕現せよ”

「●、サモンスピリット『シャドウ』」


 ォォオオォォ…黒い光とでも言えばいいのか、そんな矛盾したような光が辺りを侵食し、それはやって来た。


「僕を呼び覚ましたか?マコよ」

「どうもシャドウさん」


 肌が黒くて目が赤い、大きなツノが頭に生えてて黒いモヤが大事な所を上手いこと隠した、つまり全裸な、まるで悪魔か変態かといった風貌の男。かなり周りの目が気になる見た目だ。隣には立ちたく無い。


「ちょっと聞きたい事があるんですけど」

「なんだ?全知なる僕がマコの疑問に答えてやろう」

「そんな全知なるシャドウさんに質問です。魔力って、精霊を介せば魔石から人へ、又は人から人へ移動させることが出来ますか?」

「変換率に多少の違いは有るが可能だ」


 おぉ。正解だったみたいだ。


「あと、精霊玉って知ってます?」

「精霊玉か。勿論知っている」

「それなんですけど、手に入れる方法はありますか?出来れば2個程」

「その為には精霊の力を集めて固め、現世に定着させる必要がある。これには大精霊…つまり僕レベルの強い精霊の助力と、現世での宝玉の核になる物が必要だ」

「核とは?何かの宝石とかですか?」

「そうだ。精霊の力を込めるには透明度が有り、多色に輝く宝石が望ましい」


 宝石か。早速見に行ってみようか?


「今から宝石を買いに行ってくるつもりなんですけど、その後で精霊玉を作る為に力を貸して貰えませんか?」

「対価は?」


 対価…ドライアドはわかりやすいけど、シャドウ、闇の精霊の欲しいものって?


「えーと、逆に聞きますけど何が欲しいんですか?」

「僕が欲しいのは…指貫グローブかな」

「いや、その前に服買うべきじゃないでしょうか」

「指貫グローブがいいな」

「…わかりましたよ」


 その答えに満足したのか、シャドウは闇に包まれて消えていった。


「先ずはジュエリーショップっと」





 一旦家に帰って大金の入ったお財布を持ってから、ムニが出掛けてて暇そうにしてたコマちゃんを連れてジュエリーショップにやってきた。


「いらっしゃいませ〜」


 店内に入ると店員さんが近づいてきた。


「あのー」「はい、何でしょうか?」

「透明度のある、多色に光る宝石を探してるんですけど」

「それでしたら〜」


 と、店の奥のカウンターに案内された。

 店員さんが次々に取り出してくる宝石達。


「順番に、こちらがウォーターオパールという石です」

「…綺麗」

「だねぇ」


 透明感のある地色に虹色の模様が控えめに輝く、美しい宝石。かなり条件に一致してる。


「次にアレクサンドライトという石で…」


 光に当てると緑と赤紫に色が変わる不思議な石だ。


「ラブラドライト」


 コレも光に当てると何色にも輝く、それでいて透き通る様な吸い込まれる様な透明感。


「次は…」「コレは」


 と、次々に見せて貰った。どれも求めてる条件に高いレベルで一致していて悩む。


「そしてコレがエスペリアどころか世界中にも殆ど無いと言われてるラビリスコア」


 カパッと豪奢な箱を店員さんが開けた。その中央にあるのは名前の通り、まるで虹色に彩る模様が石の中で迷宮を彷徨うかように動く、不思議で神秘的な石だった。


「どれがお気に召しましたでしょう?」

「…最初にみたウォーターオパールが綺麗だった」

「じゃあコマちゃんはそれね。私はこのラビリスコアにしてみるよ」

「…買ってくれるの?高いんじゃ…」

「大丈夫。コレは実験用だから。上手く完成したらコマちゃんにあげるよ」

「…実験?」

「話は後でね。店員さん、その2つを購入したいです」

「有難う御座います〜」


 ウォーターオパール25万、ラビリスコア1050万しめて1075万ルビ。ラビリスコア一つで私の馬車が買えてお釣りが来ちゃう値段。中々高い買い物だった。


 紙袋に入れて貰って店を後にした。

 次は指貫グローブか…何処に売ってるんだろ?



名前 ミケイ

年齢 14

種族 人間族

性別 男

職業 剣士


体力 75

魔力 13


技能

 闘気法Lv1

 剣術Lv3

 盾術Lv2


装備(抜粋)

 鋼の剣

 竜鱗の盾

 複合部分鎧


 ※78話時点

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ