ピコット村討伐戦
この間倒したドラゴンがこの街の入り口に到着し、逐次解体を始めるという連絡が今朝、探索者協会から私達の泊まっている宿に伝えられた。
討伐に参加した者だけに素材を分けて貰う権利があるとの事で、今日はリエルさんと私で街の入り口まで歩いて来た。
入り口の外の広場を歩きながら眺めてみると、大きな荷車にまだ少し凍りついたドラゴンが横たわっている。その周りには解体をする為の道具を持った協会員らしき人達の姿がある。私達が来た事に気づいて、その内の1人がこちらに近づいてきた。
「お前達か。丁度良いタイミングだな、今から解体を始めるぞ」
出迎えてくれたのはこの場の責任者でもあるギルドマスターのクライブさん。ちょっと疲れた顔をしている…あちらこちらに出張って大変そうだな。他に仕事を任せれる人は居ないんだろうか?まぁ私が心配することじゃないけど。
「滅多にないドラゴンの素材だ。優先的に手に入れられるお前達が羨ましいな」
先ず、ドラゴンを討伐するという事例が滅多に無い。というのもそもそも討伐するには国の騎士団が専用に部隊を組んで討伐に向かう程の戦力が必要な上、討伐が出来たとしてもそれが人里から離れている場合、一部ならともかく大量に素材を持ち帰る事は困難。又、今回みたいに街の近隣に出現するのは珍しく、普通は人里近くに現れる事はまず無い。よってドラゴンの素材は激レアという事だ。
「アビラタさんは鱗5枚と血液を確保してくれって言っていたから、まだ素材は選び放題だ。どれにする?」
そんなレアな竜の素材だけど、竜の鱗は防具の素材として最高ランクだし、粉末状にして薬に混ぜるとその効能が飛躍的にアップする不思議な力がある。血液自体も薬になるし、皮は防具に使えば高い防御力と耐性を得る事が出来る。殆どの部位が有用だ。
どれにするか迷う…事はなく、既に何が欲しいか決めてある。
「鱗を2枚と、皮がそこそこ…1メートル四方ぐらいの面積が欲しいです」
「私はマントが作れるぐらいの量の翼膜が欲しいわ」
「分かった、少し待っててくれ」
そう言ってクライブさんはドラゴンの周りにいる人達に指示を出しに行った。
「リエルさん、マントを作るんですか?」
「そう。翼膜は薄くて頑丈らしいからマントに丁度良いと思ってね。マコは鱗と皮で何を作るの?」
「盾と鎧です。最近作ってる服に合わせた装備が欲しいんですよね、盾はついでですけど」
「あぁ、あの魔術紋様縫ってる服?」
「そうです、あの服の上に鎧を着て固定するんです」
「ふうん?あれはどんな効果なのかしら?」
「ふふ、まだ秘密です」
…
「待たせたな。ちょっと解体するのに苦戦してな」
そう言って渡された鱗と皮。抱えてみるが、ちょっとボリュームがあって持ちにくい…大きなバッグでも持ってくれば良かったかな。
「しかしそれだけで良かったのか?」
「えぇ。ほんとを言えばもっと欲しくはあるんですが、あまり大量に素材を貰っても旅をする上で荷物になりますし」
「そうか。じゃあ残りの素材は協会が扱わせてもらうからな。後日もう一回、素材の価値分の金銭を計算して等分して渡すから、もう少しこの街にいてくれ」
「わかりました」
幾らになるんだろう?結構な金額になるんじゃないかと思うけど…想像つかないな。
「所で、魔物の氾濫の状況はどんな感じなんでしょう?」
「あぁ、未だ防壁の付近まで魔物は来るが、頻度は少し落ち着いて来たみたいだ。やはりこのドラゴンが脅威となって魔物達が森から逃げ出した可能性が高いな」
「そうですか。解決しそうで良かったです。そういえば、師匠…アビラタさんは何処に?」
「アビラタさんは必要な素材を剥ぎ取って置いてくれと言い残して家に帰ったよ。ドラゴンをこの街まで引き摺ってくるのに何日も掛かるから待ってられなかったんだろう」
「そうですか。会えないのは残念ですが仕方ないですね。素材も貰いましたしそれではこの辺で。クライブさん、有難う御座いました」
「おぅ、気をつけて持ってけよ?」
そんな感じで貰う物は貰ったので宿に帰宅する事にした。
………
「武具屋さんに聞いた場所はこの辺なんだけど…」
先日手に入れたドラゴンの素材を装備品に加工してもらう為に鍛冶屋さんを探して街を歩いている所です。ある程度の場所は武具屋さんで聞いてきたのですが、割と似たような作りの建物が並んでるので見逃してないか心配でキョロキョロ。
「あ、もしかしてあれかな?」
店先に金槌と剣を飾ってある店舗を発見。中からはカーンカーンと金属を叩く様な音が聴こえてくる。多分コレが鍛冶屋さんだろうと店に入ってみると、そこには剣やら盾やら鎧やらが所狭しと並べられている
そーっと店の奥を覗き見てみると、頭にタオルを巻いたおじさんが炉に向かって金属を火に焚べては叩くという、何とも想像通りな光景を見ることが出来た。
取り敢えず声を掛けてみる。
「すいませーん」
「ぁあ?今ちょっと手が離せないから待っててくれ」
「あ、はい、すいません」
10分程作業を見つめていると、ひと段落ついたのかおじさんが立ち上がってこちらに来た。
「それで、何の用だ?」
「はい、ちょっと作ってもらいたい防具がありまして」
「どんな防具だ?」
「この鱗なんですが、コレを盾にして貰いたいんですが。サイズはこのままで構いません…出来ますか?」
「あぁ。出来るぞ」
「あと、私の身体にフィットする皮鎧をこの皮で作って欲しいんです。それもこの店でお願いできますか?」
「皮鎧か。採寸させて貰うがいいか?」
「はい」
店主さんが私の上半身を採寸する。
「デザインはどんな感じにする?」
「えっと、胸から腰迄を覆うぐらい…前と後ろを紐で締める感じの…コルセットみたいな形の鎧に…」
鎧の形を用意しておいたデザイン画を見せながら説明する。
「よし、分かった。コレで全部か?」
「はい」
「んー、そうだな、3日後ぐらいに来てくれ、完成させておく。料金は素材持ち込みだから…そうだな…20万でどうだ?」
「はい、それで大丈夫です。お願いします」
そんな感じで要件を鍛冶屋さんに依頼をした私は店を後にした。
………
チクチク…チク。
「よーっし。完成、かな?」
縫っていた布の服を広げて魔術紋様に抜かりが無いかを確認する。…うん、間違いなさそう。
刺繍もひと段落したし、少しお腹空いてきたので、少し早いけど、晩御飯を食べる為にヒムロとサクヤちゃんと宿の食堂に降りてきた。
「くっそー!その細腕にどうしてそんなパワーが!」
『はっはっはー!このあたしに腕相撲で勝とうなんて100年ぐらい早いわ!よし、リューゼの奢りでもう一杯!』
ここ最近は食堂にリューゼさんやムニが居てお酒を飲んでいることが多い。お店に迷惑が掛かってるんじゃないかと思うけど、賑やかで楽しそうな声に釣られてかいつもより食事のお客さんが入ってきてる様子のお陰か特に何も言われない。
そんな2人を横目に晩御飯を決める為メニュー表を睨む。んー。
「すみませーん、ハンバーグ定食一つとお魚二匹で!」
「はい、少々お待ちください〜」
店員さんに注文を済ませ、その待ち時間の間わいのわいのやってるリューゼさんとムニを眺める。元気だな2人とも。
『それでだな、魔力を身体の中で圧縮したり循環させる事で…お、マコではないか。そんな隅っこのテーブルで寂しそうにせずこっちに来るといい』
「別に寂しくは無いんですが…まぁ良いですけど」
よいしょとムニ達のいるテーブルに移動する。食堂の中心にあるこの広い丸テーブルには2人以外にも他の探索者らしき人達もいる。皆好きな様にご飯食べたりお酒飲んだり談笑したりと賑やかだ。
『マコも揃った所だし乾杯といこうか!』
「既に飲んでるじゃ無いですか…じゃあこの旅の無事を願って」
『「「乾杯ー!」」』
水の入ったグラスを突き出しリューゼさんとムニのジョッキに軽くぶつける。
「お二人、最近よく一緒に居ますね?」
「あぁ、中々気が合うみたいでな」
『それはもう押しも押されもせぬ仲だ』
「どういう意味ですか…」
何?付き合ってるのかな?2人が並ぶと親子かってぐらい体格が違って違和感しかないけど。
「所で先程は何をお話しされてたんですか?魔力がどうのこうの言ってましたけど」
『おぉそうだ、リューゼに魔力で身体強化をするコツを説明してたのだ』
「へぇ。それって誰でも出来るものなんですか?」
『魔力があればな。訓練すれば時間は掛かってもいずれ出来る様になるはずだ』
「話を聞いても魔術を使ったことの無い俺には魔力をどうやって動かせば良いのかさっぱりなんだがな」
魔力があれば…か。コスモから魔力を供給して貰えば私にも出来るのかな?
コスモを取り出して、ページを開く。
「コスモ、ムニの言ってる身体強化って私でも出来る?」
”はい、短時間でしたら出来ます。私が意識を読み取って制御する事が出来るので練習の必要も殆どありません”
「短時間ってどれぐらい?」
”大体20〜30秒ぐらいでしょうか?”
「短っ」
”あと、片手は私を持つ為に塞がります”
「あー、そっかー。手が塞がるんじゃ戦闘には使いづらいからダメだなー」
相変わらず使いづらいなコスモ。
「んくぉお〜、どうだ?」
『うむ、魔力は全く動かせてないぞリューゼ!』
「あー?手本見せてくれよムニ」
『こんな感じだな』
ムニの全身から陽炎のようなモヤが出始める。
『この揺らめいてるのが魔力。これを身体に丁寧に浸透させる事で筋肉組織内の魔力濃度が増え、爆発的な身体能力を得られるのだ』
「腕だけでも強化すれば俺の大剣を片手で振り回す事も出来ると言うことか?」
『確かに一部分に魔力を集中させるとその部位が極端に強化されるが、基本的には薄くでも全身を身体強化した方が戦闘では使いやすいぞ。剣を振るのは腕の力だけではないからな。バランスが大事なのだ』
「ほー、全身に満遍なくね。まぁ自分の魔力がちっとも感じられんから出来る様になるのはいつになるやらだが」
『先ずは魔術を覚えてみるといいかもな』
その後もムニやリューゼさんの話を聞きながらハンバーグ定食を頂いた。お腹もいっぱいになったし、私は寝ようかな…
………
『ドレにしようかな〜、アレにしようかな〜』
『折角探索者になったんだから依頼をこなしてみたい!それに自由に使えるお小遣いが欲しい!』というムニの要望で、私達は今メンバー揃って探索者協会の依頼掲示板を眺めているところ。
「討伐系依頼が一番儲かるだろうな」
「届け物の依頼とかは時間掛かるわね」
「箒で飛んで行けば早いですけど依頼自体が大体安いですし、何かのついでじゃないと割りに合わないですね」
そんなこんな話していると、ムニが『コレにする!』と、掲示板を指さした。どれどれ…
ーーーーーーーー
依頼人 ピコット村村長
種類 討伐依頼
依頼内容
今回の魔物の氾濫のせいか、ピコットの村に魔物が押し寄せてきて、何とか村人は街に逃げて来たものの、村は魔物に占拠されたままで帰れなくなっている。村に巣食っている魔物を討伐して貰いたい。
※ 依頼完了の確認の為に当協会の職員が随行する。
期間 討伐完了まで
条件 パーティランクD以上
金額 500万ルビ
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「こういうのって国の仕事だと思うんだけど…?」
「手が回らないんじゃないか?どんな魔物がいるんだろうな?」
『何が居てもあたしの刀の鯖にして差し上げるぞ!』
「人助けにもなりますし、受けてみましょうか」
「そうね」
と、意見も纏まったので依頼票を受付のお姉さんの所へ持っていく。
『この依頼を受注したい!』
「はい、えぇと…あ、ピコット村の件ですね、助かります。探索者カードをお見せ頂いても…はい、有難う御座います、少々お待ちくださいませ」
と言って受付のお姉さんは一度奥に行き、一人の女性職員を連れてきた。
「此方の職員が村への案内から討伐の確認までをさせて頂く者です」
「エナと言います。宜しくお願いします」
「こちらこそ宜しくお願いします」
「メンバーはコレで全員でしょうか?それでは行きましょうか」
………
『おぉぅ、いるないるな!』
今、私達は村の入り口の門柱から中を覗いている所。
このピコット村はリーモアの街と森の間ぐらいにある、害獣避けの柵に囲まれている畜産と農業を主軸にした割と広い村だ。だけどその家畜達は既に殆どが魔物に食い荒らされている様子。
「思った以上に居ますね…」と、エナさん。
「オーガまでいるじゃない」
「コレは中々骨の折れる仕事だな」
腕力、耐久力がずば抜けているオーガに、先日戦った強敵のイービルエイプ、噛まれると猛毒に侵されるポイズンスネーク等、他にも様々な魔物が村内を闊歩している。
『先陣は誰が切る?あたしが行っていいか?』
「どうぞどうぞ」
「ムニ、大丈夫ですか?」
『なぁに、あの程度、ちょっと数が多いだけの有象無象。あたしに掛かればチョチョイのチョイだ』
「そうですか。それじゃあお任せします」
『任された!』
そう言ってムニは村の広場の中央まで走っていき、そこに居た魔物の首を背負っていた大太刀で切り飛ばした。
いきなりの出来事に周りの魔物は反応出来ず、ムニの方をただ見つめている。そのムニは物言わぬ骸になった魔物に片足を乗せて、
『やいやいこのボンクラ共、喜べ!強くて可愛いこのムニ様が相手になってやる!命の惜しく無い奴から掛かってこい!』
と吠えた。魔物達の意識がムニに集中する。次第に魔物達が己の武器を手にムニに襲いかかり始めたが、ムニが刀を振るう度に鎧袖一触と言える勢いで魔物が吹っ飛んでいく。
「おぉー。…あれ、別にほっといても大丈夫なんじゃないか?」
「一人で全部片付けちゃいそうね」
「えぇっ!?手伝わないんですか!?」
協会員のエナさんが驚いてる。
「いや、まぁやるけどよ。リエル、何処から攻める?」
「ムニはほっといても大丈夫そうだから、邪魔にならない街の外側から行きましょう」
「ヒムロと私は背後からの奇襲に備えようか」
『あぁ』
かくして、ピコット村奪還戦が始まった。
………
「うらぁぁぁ!」ドガッ!ズドン!
「〜〜、アイスニードル!」ヒュガガッ!
と、リューゼさんの振るう大剣が唸る度、魔物達が叩き伏せられていき、そんなリューゼさんの死角から襲ってこようとした魔物をリエルさんが魔術で仕留める。隙のないコンビネーションだ。
後方から襲いかかってくる魔物は大きくなってるヒムロが猫パンチで手加減なく吹っ飛ばしている。
私はムニから貰った小刀で後方から援護。岩をも削る真空刃が魔物を真っ二つにする。ちょっとグロい。尚、この小刀は一度使うと鞘に収めた状態で数十秒チャージしないと使えない。
振り回して無数の斬撃を放つみたいな使い方は出来ないのだ。
「皆さんお強いですね。それにヒムロさんには驚かされました」
「あぁ。いきなり大きくなりますもんね」
「普段あんなに小さいのにどうなってるんでしょう?」
「どうなって…うーん?」
「ムニさんも凄いですね。あんな風に魔物が倒されていくのは初めて見ます」
「私もあんなに凄いとは思ってませんでした」
エナさんと適当な雑談を挟みながらひたすら魔物を狩っていく。魔物の大半はムニが引きつけているので楽なものだ。
広場以外の魔物の殆どを狩り終わった頃…
グルルルルゥ…
やってきたのは体高1メートル強の白い毛並みの肉食獣。ナワイカ周辺では最強の魔物と言われるモンスター。その眼から殺気を撒き散らしつつ悠然と歩いてくる。
「ホワイトパンサーか!しかも大きいぞ!」
「大物ね!〜〜〜、フリーズランス!」
リエルさんの放った氷の槍が身体に刺さる寸前に潜り抜ける様に避け、此方に突撃してくる…その標的は私だ!
「おっと、させねぇぜ!」
リューゼさんが間に入り大剣を掬い上げるように振るうがそれは俊敏な動きで回避され、リューゼさんの隙を突いて爪で足に浅くはない傷をつけられる。
「ぐっ、速ぇなコイツ!」
「ヒムロ!」
『承知』
更にリューゼさんを追撃しようとしていたホワイトパンサーにヒムロの高速猫パンチが炸裂、顔に直撃を食らって吹っ飛んでいく。そこへリエルさんがタイミング良く放った氷槍の魔術が突き刺さるかに思えたが空中で身体を捻って避けた。
立ち上がって此方を睨みつけるホワイトパンサー。襲いかかって来ない様にヒムロが牽制している。
その間にリューゼさんは持っていた回復薬を足に掛けて癒す。
「傷、大丈夫ですか?」
「コレぐらいなら問題無い」
「しかし魔術が当たらないわね…」
「範囲が大きいのなら当たるんじゃねえか?」
「周りの家とかの被害を考えるとちょっと使えないわ。リューゼは何か決め技とかないの?」
「あったら使ってるっての。大剣だと基本大振りだからすばしっこい奴は苦手なんだよ。マコは何か奥の手は無いのか?」
「うえぇ?奥の手ですか?うーんと、初級の魔術が2連発出来るぐらいですかね?」
「私のも合わせて連続で3、4発撃てるわね。隙を突いてシャドウスナップ撃ち込んでみましょう。リューゼ、隙を作って頂戴」
「あぁ、やってみる」
ホワイトパンサーとヒムロがウーウー唸りあいながら牽制しあっている所へリューゼさんが縦割りの一撃!が、コレはステップで避けられる。その着地地点、影ができる所へ目掛けて私とリエルさんのシャドウスナップが突き刺さる!連続で飛んでくる影縫いの剣を避けきる事は出来ずにホワイトパンサーは動きを制限された状態になった。
「コレなら当たるわね。〜〜〜、アイシクルコフィン!」
ピキピキ…魔術を避けられないホワイトパンサーが急激に凍りついていく。次第に目の光が無くなっていき、遂には生命活動を停止した様だ。
「皆さんお疲れ様です」
「コイツはちょっと強かったな」
「サイズも大きくて状態も良いし、いい値段で売れそうね」
「売った金でいい酒飲まないとな!」
私達がホワイトパンサーを倒したのと時を同じくしてムニも広場の魔物を狩り終わった様で此方にやってきた。
『お疲れ様ー!広場の魔物は倒して来たぞー!』
「流石だなムニ。結局何体倒したんだ?」
『うーん…1から先は数えてないな…』
「怪我はしなかった?」
『大丈夫、あたしの玉の様な肌は健在だ!』
あれだけの魔物を相手して無傷なのか…凄いな。
「依頼の完了を確認できましたので、この依頼完了証書をお持ちください」
と、エナさんがムニに証書とやらを渡した。
「これをリーモアの探索者協会へ持っていけば、今回の依頼料を受け渡しさせて頂きます。無くさないように気をつけて下さいね」
『あぁ、分かった!コレで何買おうかな〜』
証書を持って小躍りしてるムニ。嬉しそうで何よりだ。
氷漬けのホワイトパンサーを馬車に積んで、私達はリーモアに帰る事にした。




