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「昼蛭ヒルズ」


昼にだけ姿を現す蛭、「昼蛭」は

都市部にのみ生息する危険な生き物である

昼蛭はアスファルト上を移動し

歩行者の脚に張りつき、その血を吸い込むのである

吸血されたことにより重大な病に感染してしまったという例は

2019年時点ではまだ存在していないが

吸血生物を嫌う我々、人間にとっては非常に忌み嫌われる生物である


そんな昼蛭は2010年代前半頃から

群れの中で高度な文明社会を築き上げていった

それは人間の血液を吸収したことが関係していると声を挙げる論者もいれば

昨今の異常気象によって知性を司る部分を刺激されたからだと語る者もいる

しかして昼蛭は独自に社会を構築し

やがて1つの街となった

昼蛭によって作られた街は昼蛭だけでなく

人間も含めた他生物も適応できる環境であった

2015年以降は現代社会へのストレス・安定しない世界情勢から逃れるべく

あえて昼蛭たちの街に移住した人間が増加傾向となっている


そんな昼蛭の街についに巨大ビルが完成する

その名も「昼蛭ヒルズ」である

かの六本木ヒルズや表参道ヒルズ、虎ノ門ヒルズにならい

昼蛭たちの発展と繁栄を込めてこの名前が付けられた


昼蛭ヒルズはオフィススペース、居住スペースと別れており

現時点では既に、株式会社ヒルモンの本部が置かれることが決定した

現段階ではヒーヒル合同株式会社のオフィスを擁している

なお、低層部はショッピングモールとなっており

昼蛭だけでなく人間や虫、植物、魚もショッピングを楽しめる空間が広がっている


昼蛭ヒルズ内では今後、映画館や美術館といった施設を立てることも検討されている

また、2025年までには昼蛭初のテレビ局が同施設内にて開業することも予定されている


昼蛭の脅威とも呼べる進化は、ついに1つのオフィスビルを建てるにまで至った


今後も昼蛭の進化、技術の発展に目を離せない


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