「今日モー、明日モー」
今日も、明日も
牛は
「モー」っと
啼くことでしょう
これまでも牛は
「モー」と啼き続けてきた
これからも牛は
「モー」と啼き続けるだろう
ここで驚かないで聞いてほしいが
牛の啼き声には名前があるのだ
今日も牛が啼いたなら
それは、「今日モー」
明日も牛が啼いたなら
それは、「明日モー」
昨日も牛は啼いたでしょ?
それは、「昨日モー」
明後日も牛が啼いたなら
それは、「明後日モー」
今日も明日も牛が啼いたなら
その日のモーが付けられる
休日に啼いたのなら「休日モー」
牛が啼き続ける限り
その日のモーが名づけられる
平日に啼いたのなら「平日モー」
一昨日も牛は啼いたでしょ?
それは、「一昨日モー」
先週も牛は啼いたでしょ?
それは、「先週モー」
来週も牛は啼くかもしれない
それは、「来週モー」
来月も牛は啼くかもしれない
それは、「来月モー」
もしかしたら既に気づいていたかもしれないが
牛の啼き声の名前は複数付く
今日が休日だとして、牛が啼いたなら
それは「今日モー」であり「休日モー」
今日が休日であり且つお正月だとして、牛が啼いたなら
それは「今日モー」であり「休日モー」であり
「お正月モー」
それだけじゃない
明日が今日になったとして、牛が啼いたなら
それは「今日モー」でありながら
かつての「明日モー」なのである
つまり昨日から今日を見てみれば
これは「今日モー」でありながら
かつての「明日モー」だったのだ
「明日モー」は「今日モー」となり
「今日モー」は「昨日モー」となる
「明後日モー」もやがては「今日モー」となり
「今日モー」もいつか「一昨日モー」となる
7つの「今日モー」はいずれ「先週モー」となる
28個から31個までの「今日モー」は「先月モー」
365個の「今日モー」が集まれば「去年モー」
もう、モーモーモーモー言ってばかりでね
こんがらがっちゃうよね
もー
……あ、僕は牛じゃないから
今のは「今日モー」じゃないよ
これまでの「モー」は「今日モー」の積み重ねで
これからの「モー」は「明日モー」の集合体
ちなみにこれまでの「モー」を総じて
「これまでモー」とも言うことがあって
これからの「モー」をひっくるめて
「これからモー」と言うことがある
この辺りは好みで分かれている
つまりは「今日モー」と「明日モー」の連なりだ
過去の「今日モー」たちと未来の「明日モー」たちが
一つの線で繋がっていたんだ
そういうことだったんだ




