「部活動です。」
皆さまこんにちは
私は、部活動です
驚かれても仕方がありません
「あなた、部活動でしょ……!?」
そうです、部活動です
皆さまご存知の部活動です
部活動という概念から
生きる者の形を持ったのです
それが私という存在です
よって私は、部活動です
怖がらないで聞いてください
私は、部活動です
良い所も悪い所も持ち合せた、部活動です
隠れないで出てきてください
私は、部活動です
体育系も文化系も擁する、部活動です
あなたは野球部ですか?
私は野球部にもなれます
あなたはラグビー部ですか?
私はラグビー部にもなれます
やめてください
いじめないでください
私は本当に部活動なのです
部活動に勤しむあなたたちだからこそ
暴力を振るうのはやめてください
あなたは美術部ですか?
私は美術部にもなれます
あなたは演劇部ですか?
私は演劇部にもなれます
待ってください
逃げないでください
私は本当に部活動なのです
部活動に夢中であることを知っているから
どうか私に怯えないでください
―――ある者からは虐げられ、時には拒絶されて
―――こんな様になっている私を見ても
誰ひとりも、振り向いてくれない―――
――――――いいだろう
部活動を愛している筈の貴様等が
この私のことを愛してくれないのであれば―――
貴様等を愛することをやめよう―――
―――部活動に愛されることのない、永遠の苦しみに苛まれるといい―――