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深窓の令嬢はダンジョンに狂う  作者: 吉都 五日
第4章 少女は学園で無双する
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第8話 部活動見学

今日も学園の授業は無事に何事もなく終わって放課後になった。

相変わらず授業は退屈だったけど、特に問題も何も無い。


私はカリナと一緒に過ごす事が多く、できるだけ、なるべく、可能な限り面倒事には近寄らないようにしている。


なぜか。それは勿論ややこしいことに巻き込まれて自分の時間がなくなるのが嫌なのだ。

だから部活動や生徒会のようなものは絶対に係わりたくない。


だがこの部活たちは別だっ!


『ダンジョン攻略部』と『テイミング同好会』だ。うーん、どっちも興味あるなあ。

どうしようかな。

勿論入らないというのもアリなのだけれども。



「うーんどっちにしようかな」


「どっちとは『ダンジョン攻略部』か『テイミング同好会』か、どちらにしようかなということですよね?姫の好きなほうで良いとは思いますが。」


「カリナはどうするのよ?『罠感知委員会』とかいう部活動もあるけど?罠に特化するってなかなかすごい部活動だよね」


「姫は本当に私を斥候役にしたいみたいですね。まあ私としても別に依存はないのですが。」


「罠対策はダンジョンには必須だからねえ」



ユグ裏ダンジョンでさえ深層へ行くと毒になったり麻痺したりモンスターが一杯集まってきたり、そういう罠が沢山あるらしい。『即死じゃないだけマシ』って評価だ。

Cランク以上のダンジョンは深層だと即死罠がいっぱいあるんだって。


ダンジョンって攻略させたかったんじゃないのかと思うが、それとこれとは別らしい。

よくわかんないなあ。


シエラ先生が言うには冒険者を出来るだけ育ててから殺すとダンジョンに魔力が沢山取り込まれるのでは?という考察もあるとの事。わざわざ育てて大きくなってから食べるわけで、まるでそれは牛や豚や鳥の家畜をそだてているような……



「アーシャ様、それでどちらにするのですか?」


「おっと、ごめんごめん。一応両方チラッと覗いてみよう」


「はい。そう仰ると思っていました。では早速今から参りましょう」


「準備がいいねえ」



カリナは準備をしっかり整えてあったようだ。

ポンコツポンコツと思っていたが案外できるところもあるもんだなあ。



「…今失礼なことを考えていませんでしたか?」


「いいえ?気のせいよ」



おかしいなあと首をフリフリしているが、おかしくない。カリナの直感はすばらしいのだ。

後はもうちょっと……ね?


スタスタと廊下を歩き、『ダンジョン攻略部』と書かれた張り紙のある部屋へ。



「失礼します。1年生のカリナ・イル・ラ・イラーシュです。部活動の見学に参りました」


「1年生のアイーシャリエル・エル・ラ・ユグドラシルと申します部活動の見学に参りましたわ」



コンコンコンとノックしてからカリナが名乗る、私も遅れて名乗る。猫を被ってだけど



「はい。いらっしゃいアイーシャリエルさん、カリナさん。僕がダンジョン攻略部の部長で生徒会長のルーフェリア・ナ・シグ・エウローニュです。他にも20人ほどの部員がいますよ。顧問の先生はご存知だと思いますが……」


「顧問のシエラですよ。アーシャ様先ほど振りですね」


「シエラ先生ごきげんよう。こちらの顧問だったのですね。存じ上げませんでしたわ」


「言ってませんでしたかしら?部活動でもよろしくお願いしますね」



このやり取りはつまり、『アーシャ様遅かったじゃない』『先生顧問だったの?言っといてよ』『知らなかったの?とりあえず入部決定ね』と言う事だ。

まあこっちには入部しないとまずそうだ。



「はい。こちらこそ是非。先生、今後ともよろしくお願いいたします」


「そ、それでは入部して頂けるのですね……?」


「はい。失礼ですがあなたは?」


「ふ、副部長のクロエ・デル・ファディーネと申します。よ、よろしくお願いします!」



先輩の女子生徒に話しかけられた。誰かと思ったら副部長さんだって。

ずいぶん緊張したような様子だ。



「あ、アイーシャリエル様をそ、その、入学式の時に拝見してからフ、ファンになりました!」


「私のですか?ありがとうございます。どうか、アーシャと呼んで下さいね」


「何ともったいない・・・ア、アーシャ様!……きゅう」


「きゃっ」「うわ!」「大丈夫か!」「副部長しっかり!」「幸せそうだなあ」「いいなあ。僕も……」



副部長のクロエさんは名前を読んだだけで倒れてしまった。

慌てて抱きとめる。どうなってんのこの部活?大丈夫かなあ。

学園編は導入がどうも長くなりそうです。新キャラもいっぱい登場しちゃって自分でも混乱しますが、とりあえずぼちぼちと進めます……

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