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深窓の令嬢はダンジョンに狂う  作者: 吉都 五日
第3章 少女はダンジョンを攻略する
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第8話 鍛冶仕事は楽しいなあ

効率効率ゥ!と言いながら頑張ってさらに周回した。

でもどれだけ効率中心に頑張っても、出ないものは出ないのだ。


嫌になったのでたまった魔鉄で武器を作ることにした。



「やっほー!ベルレットさん来たよー!」


「おう!きたな、姫さん。さあ、ダンジョンで貯めた魔鉄を見せてみろい!」


「ぬふふ。どやあああ!」



かばんからゴロゴロっと出す。ホブゴブリンさんは本当にドケチで天邪鬼な人で、狙った転移珠はサッパリ落としてくれないけど狙ってない魔鉄はそこそこ落としてくれるのだ。


あくまでそこそこ。体感は5回に1回くらい。後はハズレやね。ちくしょう……



「そうだな。全部で8kg分くらいはあるな。ロングソードでもハルバートでも楽勝で作れるぜ。何を作るんだい?」


「そう言われても。私が使う短剣くらいかなと思ってるんだけどね。短剣2本と後は投げナイフかな?投擲武器が欲しいんだよね。魔法をぶっ放せない時用に練習したいしね。」


「なるほど。それなら十分過ぎる量あるぜ。途中までは自分でやるだろ?仕上げは俺がやってやるよ」


「うん!おねがいね!」



鍛冶は時々遊びでやらせてもらっていた。


だからもう大体のことは覚えてる。

といっても何故か最初からある程度できたんだけども。


魔鉄を熱して、ハンマーと金床を魔力で包んで、トントンカンカンっと。


時に優しく、時に強く、だ。


今回作りたいのはまずは短剣。2本作る予定だけどほとんど同じにしたい。

同じにしたいのだけれど、金属は同じじゃない。


叩いて伸ばし、折ってまとめてもう一度伸ばす。

また温めなおしてくっ付けて。叩いて伸ばしてまとめて。

コンコンカンカンコネコネコネコネ


一本目は好みの通りに作った素直な感じだった。

でも2本目の子はあっちと一緒はいやだって言うのだ。


難しいヤツめー。仕方なく少し違うのにする。

2本目のほうがすこ~しだけ大きくて軽く反りがある。


まあいいか。やりたいようにやるのだ!



「できたっ!」


「すばらしかったですアーシャ様!この記録水晶も永久保存ですね!」


「なかなかいいじゃねえか。何でこっちは少し大きくしたんだ?それに反りもちょっとだけ付けたんだな。」



私だって同じにしたかったんだけどな。

それにしてもカリナの奴また保存してたのかよ。やめてくれよ。

カリナは毎回毎回、私が鍛冶をしているところを神々しいとか言って撮影するのだ。

ヤメろって言ってるのに!



「撮影は許可得てからでお願いしまーす!」


「却下です。王妃様の許可は得ておりますので」


「くっそう。えーっと、ベルレットさん?短剣だけど、私も2本だいたい一緒のにしようと思ったんだけど、なんだか言うこと聞いてくれなくってさー。こっちがいいよーって」


「ふーむ。姫さんは金属の声を聞きながら仕事してる言ってるがなあ、それを出来るのは鍛冶の世界で神様って呼ばれてる奴だけなんだぜ?どうして同じ事ができてんだ?」


「そんなの知らないよ。私だって教えてよって言ってるわけじゃないんだもん」



私だって別にお願いして話しかけてもらう訳じゃないいるわけじゃないのだ。

勝手にこっちがいいとかあっちがいいとか言うもんだから、むしろ思った形を変えなきゃいけなくってヤダなーってくらいなのだ。



「まあいいじゃん。次は投げるやつね」



投擲武器ってどんな形がいいんだろうなあ。

あんまり大きくっても投げづらい。ある程度小さくしよう。

まっすぐに投げないといけないのかな。回転してても面白いかもなあ。



カンカンキンキンコンコンコココン!



よーっし、できたーっと。



「投げナイフだね。」


「綺麗な形だな。」



普通の投げナイフだ。

細くって脆い、格闘戦には向かないナイフだね。

でも投げナイフならコレ!って感じではある。

太ももとかに忍ばせるようなイメージで。

大人のエロス的なあれが!ぐへへカッコイイじゃないか!


というわけで何本か作って、次は違うのにしよう。

カンコンキンカンカンっと。


今度は……うーんっと。


鉄を考えながら打つ。

鉄にも魔力を大量に流すと粘土みたいになってきたぞ?面白いなあ。

あれ?手でコネコネも出来るようになってる。不思議だなあ。鉄なのに手でコネコネできるや。


うーんっと、回転して投げる用の形にして…そうすると刺さりにくいから刃を沢山作ろう。


綺麗に回転できる、そして刺さるとなると平べったい形だな。


カンカンコネコネ



「できたっ!?おお、なかなかカッコイイ形になったなあ」


「おー。手裏剣だな」


「なにそれ?」


「どっかの勇者が作らせた武器だよ。回転しながら敵に刺さるから対人ならいいぜ。ただ、対大型モンスターにはあんまり効果ないかもな」


「なんでよ!カッコイイじゃん!」


「カッコイイはわかるんだけどな。考えてみなよ、魔獣の毛皮は突破できても心臓にまでこの短い刃が刺さるイメージあるかい?」



むむ。


確かにそう言われれば。大型のモンスターなら目とか弱点に当たれば役に立つだろうけど、後はちょっと微妙。でも人間サイズくらいなら一撃で仕留められるかもなあ。


「でもさ、牽制用の武器なんだし。こんなもんなんじゃ?」


「まあそれはそうさ。魔法が使えない状態での牽制用と考えりゃなかなかいいぜ」


「だよね、そういう事にしとこ。いやあ鍛冶仕事は楽しいなあ。冒険者止めて鍛冶屋さんになるかなあ」


「カリナはアーシャ様が尊すぎるので、もうなんでも良いかと存じます。」



カリナはツンツンしてみたり調子に乗ってみたり、尊いとか言い出すし。


もう最近ワケわかんなくなってきたなあ。




鍛冶の描写がよくわかんないです。

基本は鍛造で作ってると思ってください

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