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深窓の令嬢はダンジョンに狂う  作者: 吉都 五日
第2章 幼女はスライム育成の夢を見る
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第13話 乙女心

デヘデヘと変な顔をしているカリナを引っ張って食堂へ。朝っぱらから何なんだこいつは。


「パパ、ママ。ごめんおまたせ。カリナが朝寝坊しちゃってさー」


「申し訳ありません。このカリナ、あまりの幸せに時間を忘れていたようです!」


「何かいい事があったの?」


「一緒に寝ただけだよ?」


「一緒に寝た……だと!?この僕でさえ最近は別々なのに!」


「不肖カリナ、大人の階段を上らせて頂きました!」


ママと私は何言ってんだこいつ?って顔。

パパは信じられないって顔をしてる。


何なんださっきからもう。

あっちもこっちも変な反応して。めんどくさいなあ。


「はいはい。分かったから早く食べましょ」


「大人の階段って!アーシャちゃん!?」


「登ったんじゃないの?気持ち良さそうにしてたよ」



すごく気持ち良さそうにミルクを飲んでいっぱい寝てた。よだれもダラダラたらしてた。ばっちい。

もう一緒に寝るのはやだなあ。



「とりあえずカリナはもう一緒に寝ないでね?いっぱい (枕が涎で)濡れて大変だったよ 」


「ぬ、濡れて!?アーシャちゃん?そんな!まだ11歳だよ?」


「もう!もういいでしょ!?分かったからさっさと食べて行くわよ!もう遅刻待ったなしよ!」


「「「はい」」」


ママが怒ったら誰にも逆らえない。みんな無言でパクパクパクっとご飯を食べてサクサク着替えて出発だ!食べてる間中パパがこっちをチラチラ見ていたけど気にしない。早くしないとまた怒られちゃう!






今回のテイミング大会の会場は国で一番大きなホールらしい。何代か前のえらい伝説の王様の名前がついてるんだってさ。今は学会の開会の挨拶を聞いている。話が長い。話しているのはテイミング学会の魔族の国の代表のおじいさん魔族さんだ。角が2本で翼もちの魔族の貴族っぽいおじいさん。話がやたら長い。

次にスピーチするのはパパだ。パパは私達が眠そうにしているのを見ていたので、手短にするよと言い残して壇上へと向かっていった。



ところでこのホールの名前は『カムヤーンホール』って言うらしい。

でもこのカムヤーンって名前ってさあ……


「カムヤーンってオークキングのおじさんの名前じゃなかった?」


隣のママに小声で話しかける。


「そうよ?アイツ名前教えてたのね。いっとき変装して王様やってたのよ。その時は魔族と人間の仲が悪くってね、国の存亡の危機だったんだって。それで色んな所から頼まれたりして仕方なく王様やってたのよ。中々の名君だったらしいわよ。」


「へー。病人とかけが人とかホイホイ治しそうだもんねえ」


「そうよ。戦場で死んだ人とかも蘇生しまくって人間を追い返したのよ。それで今の国土まで回復してそこで手仕舞いにしたのよ。このくらいがバランスがいいからね」


「ふーん?何のバランス?」


「うーん、色々あるのよ。バランスが崩れちゃうと世界は色々と不味いことが起こるの。だから私達は仕方ない時だけ干渉するのよ」


「1万年前から?」


「そうそう。めんどくさいわあ」


めんどくさいんだって。

バランスが崩れると不味いことが起こるって何が起こるんだろう。

世界の破滅的なアレやコレがおこるんじゃないか。だとすると、ママたちがそれを守ってきたってこと?



「1万年前といえば神代の終わりの頃の話だね。何でそんな時代の話になったんだい?」


あっれパパのスピーチ終わってた。全く聞いてなかったや。

適当に褒めとこう。


「パパおかえり~。カッコよかったよ」


「そうかい?えへへ」


全く聞いてなかったとはパパには言えない。

そう思って適当に褒めておいたらめっちゃくっちゃパパは嬉しそうにしている。

おっけーおっけー。ちょいっすよ。でもちょっと罪悪感あるなあ。


「なんでって、オホホホ、なんでもないわ。ちょっとこの国の話をしてただけよ」


「そっか。ここ魔族領は、神代の終わりと同時に独立した国になったんだよね。そこから続いて国があるっていうのは有名な話さ。人間の国は数百年単位で、僕らエルフやドワーフだって数千年単位でチョコチョコ入れ替わりがあるからねえ」


「ユグドラシル王国は前はなんだったの?」


いつきの国とかなかつ国とか呼ばれてたらしいよ。それも5000年ほど前の話さ。国一番の長生きのハイエルフの年寄り連中でもそんな年の生き残りはいないからねえ。当時のことは文献に頼るしかないわけだけど」


「5000年長生きの年寄りねえ」


ママの方を見ると目を逸らしてる。

年のことはママの最大の弱点だ。どうしてパパにばらすのは嫌なんだろうか。


「乙女心って奴よ」


「乙女心かあ。そういうもんなのかな?」


ママは頷いている。そういうもん?らしい。

ママが気にしてるなら、パパにはわざわざ話そうとは思わない。

時々ママのことをいじって遊ぼうとは思うけども。


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