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深窓の令嬢はダンジョンに狂う  作者: 吉都 五日
第5章 少女は一流冒険者になる
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第28話 爆発!

やだなあ晩餐会。面倒だなあ。何で私があんなの行かなきゃいけないんだろ

誰か変わってくんないかなあ……そんな事を思いつつ日課の狩りへ。


『やだなーやだなー』って思いはダンジョンに入るとどこかへ消えていった。

昨日の続きで今日は50層のボス部屋へ行くのだ。何が出るか楽しみだなあ。


ボス部屋の扉は特に何事もなく見つかり、えいやっと開ける。


「たのもーう!」


「くぁsdrftgyふじこl」


ふじこふじこー!!



……ふじこは脇に置いておこう。

何を言っているのかサッパリわからない50層のボスはでっかいキメラだった。


さくっと鑑定するとエンシェントキマイラさんだ。どの変がエンシェントなのかは良く分からないけど、頭が5個尻尾が4個で腕が3本足が4本に翼が2対あるのだ。


ややっこしいフォルムでグチャグチャになってるのだ。なんと言うか大暴れすると、自分の体がもつれそうだなあ。もつれたときは自分でほどけるのかな??気になる。

でも人間だって自分のヒジでアゴは触れないって言うし、多分あんなのでもこんがらがったりしないようにどこかにセーフティーが……


「ゴンガルゲンガンデガヤール!」


……ないかもなあ。

ボスってのは挨拶すれば返事してくれるし、ある程度まで近寄らないと動かない。そういう礼儀正しい存在だったはずなのだ。でもアレはどうなんだろ?初めから『状態異常:混乱』って感じだぞ。



それにしてもあの体の構造だ。

どうして腕を奇数にしたのかと問い詰めたい。背中から上に向かって3本目の手がはえてるんだけど、アレどうみても役に立ってないじゃないか!いいや、アレこそが真の腕で、すごく便利に使える子なのかもしれない。背中が掻きやすいとかしか使い道思いつかないけどな!


「アーシャ様、いきますよ」

「お、おう!いくよ!」


またぼんやりしてしまったようだ。

くだらない考えこそ横に置こう。


例によって取り巻きのキメラをみんなに任せて私はボスのキメラのほうへ。

取り巻きのほうも口から火を吹いたり氷のブレスを出したり、毒も出してる。色々ややこしそうだけど本体のほうは頭が5個もあるのだ。大変そうだなあ。ワクワクしちゃうなあ!


「どっせーい!」


正面からじゃ手数で負けそうなので右から回り込んでみた。特に右に意味はない。


ボスエンシェントキマイラの頭はドラゴン、虎、狼、象、鳥の5個だ。

鳥はグリフォンか?後のは良くわかんないや。


それぞれがちょっと変わった攻撃をしてくるのだ。火を噴いたり、風魔法を出したり。ボコボコツンツンすると再生もしている。厄介な敵ではあると思う。でもあの腕は一体?あれの使い道は??


「どりゃー!」


鳥頭をスパンッ!

腕が気になるけどとりあえず鳥の首を切り落とした。そこへすかさず…


「ライトニングボルト!」


ビリビリ痺れるているところへさらにもう一突き。

胴体にも風穴を開けると、見る見る再生してやや紫の斑……またか!不死者だ!


どうせこうなる予感はあった。なんともいえない思いを感じつつ攻撃を続ける。

いい加減弱ってきて残っているのは虎、ドラゴン、象の首と手が2本に足が3本だと背中の手。


ジャンプして槍で殴ると背中の手が邪魔をしてくる。後ろからでもあの手が…案外役に立つなチクショウ。アレは放置だ放置。


次に狙いを定めたのはうっとうしい象さんの頭だ。


象さん頭は長い鼻を伸ばして叩いたり吸引攻撃をしてくる。

そして吸引攻撃では離れていても吸い寄せられるのだ。


吸い込んでくる鼻に槍をブスッと刺しちゃえばいいんじゃないのか?と思って槍を突き出すと……



『ヒュイン!』


「え!?ウソでしょ!?」



軽快な音とともに私の槍が吸い取られてしまった。

鼻の穴より槍のほうが太いのに!どうなってんだ!


「こら!私の槍だぞっ!返せッ!ライトニングボルト!フレアストーム!ウインドエッジ!」


大事なものをとられた私は怒りの魔法乱打からの~


「とうっ!アーシャパンチ!アーシャチョップ!アーシャ肘打ち!」


「にゃ!にゃ!」


魔力をふんだんに含んだパンチとチョップ!そして反対側からはココアちゃんの猫パンチラッシュ!

ここにきて突然の打撃にエンシェントキマイラはへろへろだ!



よし、今だ!行くぞココアちゃん!

二人で頷き合い、今、必殺の!


「アーシャ、ダブルキーック!!」


空高く飛んでくるっと回ってからの足を揃えてダブルキーック!

ドカンッっとキックでエンシェントキマイラを吹き飛ばし、私達はシュタっと着地して二人で決めポーズをキュピーン!


そうすると後ろでエンシェントキマイラが爆発!どっかーん!!


「え…姫…?」

「アーシャちゃん…?」

「アーシャ様、ステキです!」


ややパーティーメンバーが混乱しているようだが、完全に決まった。うひょー!俺カッコイイー!


よーしっ!かんっぺきに決まった!

ココまでが鉄板の流れで……鉄板の流れで…何だ!?


何の違和感も無くココアちゃんとダブルキックなんてやったけど、一体どうなっとるんじゃー!?

ライダーダブルキーック!を華麗に決めてしまった二人!

これからどうなってしまうのか!




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