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深窓の令嬢はダンジョンに狂う  作者: 吉都 五日
第5章 少女は一流冒険者になる
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第23話 子守歌

しぶしぶギルドに行って、用事が片付いたのでさくっと夕飯を食べて寝ることに。

ところがベッドに入って寝始めるってところで雷獣ちゃんに名前をつけてない事を思い出した。


あの雷獣ちゃんはどうせエルさんあたりのところで飼うことになるだろう。

私に懐いてないと言うか完全に怯えてたし。


でもなんて名前になるかな?エルさんがつけるとなると今までの子たちみたいにドストレートに名前をつけるだろうから雷獣の『ライ』ちゃんかな?大穴で『サン』ちゃんあたりもあるかも。サンダーからサン、微妙だなー。


もし、日輪狼みたいな良くわかんない新種のモンスターが仲間になったら、その子もサンって付けたくなる。やっぱりライちゃんが無難でいいのかも?でもなー。もうちょい捻りが欲しいよなあ!




そんな事をココアちゃんを撫でくり回しながらベッドで考えていた。

隣のベッドではカリナがカイトくんを枕にして寝ている。もっふもふの中に頭を沈めて寝るのは凄く暖かそうだなあ。夏場は地獄を見そうだけど。



うーん、でも名前なあ。むずかしいなあ、どうしよっかなあ!

いや、でもそもそも私が飼う訳じゃないし、私が名前を考えても仕方ないんだけど、でもやっぱり気になる。どうしよっかな。私ならなんてつけようかなあ。

ライちゃんはあんまりにもアレだからカミちゃん??いやそれはどうだろう。他にも……でも……



そしてそうやって悩んでいるうちに



『チュンチュンチュン…チュンチュン…』


「朝だ……」



魔王領に朝を告げる鳥、魔界スズメちゃんの鳴き声が聞こえる。

1m程度のスズメとは思えない体長に、その体に似合わぬ可愛い鳴き声。


魔王領ののアイドル魔界スズメちゃんだ!


見た目も声も愛らしいけど完全肉食なんだよね。

普通に子供とかだと危ない鳥なんだけど、魔王領の子供にスズメにやられるような軟弱なのはいない

5歳にもなれば襲来した魔界スズメを魔法で撃退したあと乗りこなしちゃうような子供ばっかりなのだ。

魔王領の子供たちは健康的で逞しくて。すばらしい事だな!



しかし、鳥もいいな!猫ちゃんたちとケンカしないのなら最高だなあ。


モフモフパラダイスに加えてやろうか。でもどちらかというと鶏肉のイメージもあるんだよね。焼き鳥とか最高だな。焼き鳥は塩にビール……!?



でもそんな事を考えている余裕は私にはない。

私が考えないといけないのは雷獣の名前なのだ。ライ、サン、カミナリ、イナズマ、イカヅチ……あとは、ボルトにナット、ドライバー、六角レンチ……?


まてまて、後半またおかしくなった。ボルトはわかるとしてナットや六角レンチってなんぞ!?


頭の中の変なのがまたおかしな事考えたな?全く意味わかんないよ。

私はゴミのような思考を振り払おうとベッドの上でゴロゴロ。

ココアちゃんも真似してゴロゴロピョンピョン。かわいいなこいつぅ!



「ふぁ~、おはようございます姫様。」


「おはよ……」


「今日は早いですね、ってあら?姫様ちゃんと眠れたのですか?目の下に隈が出来ていますよ」


「雷獣ちゃんの名前を考えてたら眠れなくなって……眠いんだけどなんだか眠くないような」


「なるほど。ちゃんと寝ないと体に毒ですよ。私が子守歌を歌ってあげましょうか?」


「やだよ。いくつだと思ってるのさ?」


「アーシャ様はアーシャ様ですよ。私は赤ちゃんの時から見てますから。ホラこっちにきてください。」



そういって私のベッドに座って膝をとんとんする。

いい年して恥ずかしいけど凄く久しぶりに膝枕してもらったのだ。


そういえば小さい小さい頃、私はカリナに膝枕してもらったことがあるような気がする。なんだかいい匂いだし、ココアちゃんが左に、カイトくんが右に転がって狭いけどもっふもふで。薄い毛布なのにめちゃくちゃ暖かくて気持ちがいいなあ。



「る~るりら~♪~~♪」



暖かくって気持ちがいいし、カリナの歌うなんだか調子外れの子守歌がなんともいえない。でもこれ昔も聞いたことあるような無いような……

でもその歌にあわせて頭をよしよしされると……もう何だかはにゃーんと……







……気がついたのはお昼になってからだった。

みんなにごめんねって謝ったけど、雷獣ちゃんと遊んでたから全然問題ないって。

何でも良く食べて大きくなりそうないい子だって。そりゃそうでしょ。将来あのサイズだよ!実物見たじゃないか!って思わず突っ込んでしまった。




そしてそのあとギルドへ。

ギルマスさんは大きな体に立派な角の魔族の人だった。でも優しそうな人だったなあ。


ギルマスさんが言うには雷獣ちゃんの件でそのうち王城から呼び出しがかかるかも、だってさ。

私達は元々お姫様みたいなのばっかりだからちゃんと晩餐会を開いて国賓として招かれるだろうって言われたんだけど、できればもっと軽い扱いで普段着でいける感じでお願いしたい。


マナーの練習とか名前を覚えるとか。あんな地獄はもう沢山だよ……






週3更新で行きたいなーと思っています。

毎日!?はあん!?もう諦めたよ!(涙

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