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深窓の令嬢はダンジョンに狂う  作者: 吉都 五日
第4章 少女は学園で無双する
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第56話 エピローグ1

カリナ視点です

アーシャ様は「おやすみ、カリナ愛してる」と私に囁いたあと、私に体を預けてお眠りになった。

なんと愛おしいお方だろう。今すぐむしゃぶりつき……ごほんっ!


丁重にお抱えし、寝かせたままで帰還することにした。

シエラ先生は羨ましそうな目でこちらを見ている。






しかし今回は大変だった。


教室で突然いなくなったアーシャ様を追いかけてダンジョンへ突入した。

最初は見失ってしまったが、王妃様にいただいた『追跡の瞳』と『隠密の足袋』のおかげで発見した後も隠れ続けることが出来たのだ。さすがは王妃様のお宝魔道具だ。なかなかの高性能で道中アーシャ様が見つかっててこずっていた狙撃型にすら発見されることはなかった。


途中、10階層ほどで隠密を使って隠れながら上級魔法で敵を薙ぎ払う、という良く分からない行動をしているアーシャ様に追いついた。


その後は楽しそうにダンジョンを探索しているアーシャ様をじ~っくりと撮影したのだ。

いやあ楽しかった。後で国王様と王妃様にも見ていただかねば!




アーシャ様は天真爛漫という表現がぴったり来るお方で、ダンジョン内でもまさにやりたい放題をしておられた。お腹がすいたらつまみ食いしながら歩いたし、『アーシャパラダイス』の中では温泉まで作ってしまっていたようだ。


私はそのときはこっそりと進入して温泉姿を撮影して……おっとこれは回想でも色々といけないことだった。





兎に角楽しませていただいた。

そして無事に50層を突破。いやあ、アーシャ様のあの雄姿!不詳カリナしびれました!





……ところが話が変わったのはそれからです。


このまま陰に潜み、コアから報酬を受け取って大喜びするアーシャ様をニヨニヨ見ていようと思っていたのですが……まさかの不死者の乱入、そして学園長とセレナ先生まで!


まあ、セレナ先生はアーシャ様に覚えてもらっていなかったことにかなりショックを受けていたようで、それを煽りながら戦うのはとっても楽しかったのですが。

あの顔ったらなかったですよね。





「ところでこの宝箱はどうしましょう?」



ああ、妄想に耽っておりました。

シエラ先生も一休みして復活したようですね。それにしても宝箱ですか……



「あ、そういえばアーシャ様が出しておられましたね。私は箱を開ければゴミばかり出す人なので……シエラ先生どうぞ。良いのが出た場合は後でアーシャ様がお喜びになられますよ」


「カリナさんもですか。私も宝箱には自信がないのです。こうなるなら部長を連れてくればよかったですね。もう開けちゃってくださいよ」


「困りましたね……では!ええい!」


思い切ってパカッと!中には小瓶に入った何かの薬らしき物体が


「薬ですかねえ」


「万能薬か回復薬くらいでしょうか?若返りや復活ではないと思いますが……うーん、悪くはありませんが50層のボスドロップとしてはイマイチですねえ」


「はあ。やはりシエラ先生が開けたほうが良かったのでは?」


「私なら魔鉄を出したかもしれません。まだマシという事で、アーシャ様に許していただきましょう」



まあしょうがないですね。アーシャ様も許していただけるでしょう。


若干の気落ちを感じつつ、ダンジョンから帰還する。私はアーシャ様を抱え、シエラ先生はプリンちゃんを抱えての帰還だ。何処となく勝った気分。むふふ。


コアに接触し、スタンピードが停止していることを一応確認して転移珠を使用。


ダンジョンの外ではモンスターの死骸が山になっており、素材として使える部分の取り出し作業を軍と学生が行っていた。

これはすべて回収し、換金して一度国庫に入った後に今回の参加者に報奨金…あるいは弔慰金として配られるだろう。



「おお!アイーシャリエル様!ご無事なのですか!?」



私が抱いているアーシャ様を見て兵や冒険者たちが駆け寄ってくる。



「アイーシャリエル様は魔力を使い果たして寝ておられるだけです。特に問題はないでしょう。皆さん業務に戻ってくださいね」


「「「はっ!」」」



皆がアーシャ様を崇めるようにして見ている。

当然だ。敢えて口には出さないが、アーシャ様がこのスタンピードを止めた事は此処に居る者でもはや知らぬものなどないだろう。




さあ―――王宮に凱旋だ。

まあ、凱旋だと言っても主役はまだ寝ているのだけれど。





アーシャは「おやすみ~」だけで、後半はカリナの幻聴です。



年内に終わりそうだーと思っていたけど日曜日にまさかの体調不良で投稿できず。

もうちょいあるんですけど年越しそうかも。

登場人物紹介もはさもうと思うのですが、それは完全に年越します

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