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深窓の令嬢はダンジョンに狂う  作者: 吉都 五日
第4章 少女は学園で無双する
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第47話 連打連打!

「くらえええい!アーシャプラズマ!アーシャトルネード!アーシャインフェルノ!」


適当に唱えても魔法は発動する。そう気付いた私は上級魔法を乱発する。

紫電の舞い散る竜巻が地獄の炎に燃え上がる。


なんのこっちゃわからんが、魔力の渦に巻き込まれたものは雷によって黒焦げになって、真空波で細切れになって、最後には地獄の炎で消滅するまで焼かれるのだ。

うーん、これはいいコンボだ。


普通のヘルインフェルノさんにはこんなに火力ないからなあ。連発前提の魔法だし。


「にゃはははは!ほーらどんどん行くぞー!アーシャメテオ!」


メテオは超級魔法だ。

宇宙?から大きな隕石を呼び寄せる魔法らしい。どうやって宇宙からダンジョンのこの階層に呼び寄せてるのか?なんて細かいことは言っちゃいけないのだ。


こないだまで撃ってみようと思っても発動しなかったけど、何だか今はいけそうだなーと思ったらやっぱり発動した。うーん、また一つ強くなってしまったかも分からんね!


「ふーはははは!ほらほらどうし…ぶべらっ!?」


(調子に乗るからプル)


ババババババ!っと銃弾の雨が体に降り注ぎ、蜂の巣みたいにされてしまった。

銃弾にぶっ飛ばされて塹壕の中に戻される。うぐぐ…クッソ痛い!


「くそう!ふざけんなよ!プリンちゃんポーションポーション!」


(ぶっ掛けるプルよ)


じょばーっと頭からポーションをかけられる。

ああん!コレいちばん高いやつ!一本10万ゼニーが!


「ああっ!もっと安物でいいのに!」


(安いのはもう使い切ったプル。仕方ないプル。抹茶を持って来れば良かったプルよ)


「うぐぐ。変なお節介をするべきじゃなかったか」


それもこれもダンジョン入り口前に私のヒーリングスライム、『抹茶』を置いてきたからだ。

抹茶がいればどんな怪我でもあっという間に治してもらえたのに。

手を突っ込めば手に開いた穴が、足を突っ込めば削げ落ちた足の肉が治る。全身負傷して焦げたらバシャっと全部を包んでもらうとやけども治る!すばらしいな。


何でそんなことを知っているかといえば私がママやシエラ先生に……おっと、この話は今思い出すべきじゃないな。


とにかく、なおったぞ!


「ふっかーつ!おらおらおらー!」


ドッカンドッカン打ち合いをする。撃っても撃ってもあいつらはなかなか死なない。


もっとこう、上手く封印したりする方法はないのか。ボスを倒してしまえばいいと思うんだけど、ボスがどれかわかんない。


私のカンでは戦車がボスなんだろうとは思うんだけど、戦車本体がボスなのか、中に乗ってるやつがボスなのか。


戦車本体だと思うんだけどな。

アレはたぶん中に人が乗ってなくて自分で動く、機械の生き物だ。


だって戦車の装甲が紫の斑になって再生してるんだもん。

名推理!さすがアーシャちゃん良く見てるなあ!って褒めてくれていいんだけど、だからってどう倒したらいいのかはわかんないけど!



そもそも不死者なら最初っから堂々とそう言えって話だよ。


おかげで倒したと思って油断してはドッカンドッカンと撃たれているのだ。そうならそうと言えよ全く!


この卑怯者め!

怒りを込めて魔法を連打、連打。連打!!!


「いくぞー!おーらオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!」


(プルプルプルプルプルプルプルプルプルプルプルプル!)


ママに教えてもらったこの連打の掛け声いいわあ!

下級魔法を連打連打!

上級魔法をドッカーンもいいけど、小さいのを連打連打!ってするこの爽快感。たまんないね!


プリンちゃんも横で酸弾の乱れ撃ちだ。たのしそう!


もしかしてあいつらの銃もこんな感じかな?私もちょっと撃ってみたいかも!


「オラ!いてっ!オラオラ!いたた!オラオラオラ!」


ボコボコ撃っているけどチョコチョコとお返しを喰らってしまう。なかなかしぶっといなあ。

それと戦車はもうボッロボロにしてるのに何回も再生してくる。


「プリンちゃんあいつもう食べちゃってよ!」


(ええっ!…やってみるプル)


「おお!できるのか!さすが!」


(任せるプルよ!)


「かっけえ!」


プリンちゃんは銃弾と魔法と爆発の雨の中をこそーっと抜けていく。一応私のほうでも直撃させないように気は使うけど、周りにはあえて撃つ。カモフラージュになるしね。


そうして忍び寄ったプリンちゃんは戦車をがばっと!


突然地面から現れたスライムが戦車を丸呑みにしちゃうという恐ろしい光景。

1分ほど戦車はプリンちゃんの中でもがいていたが、突然それが収まった。

そしてポンッと宝箱が宙空に現れた。無事倒せたようだ。






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