第34話 楽しい楽しい大暴れ
ダンジョン入り口をのっしのっしと入っていく。
なんだか後ろで大騒ぎになっているような気もするけど、気にしなーい。
シエラ先生が何だか叫んで探してるけどそれも一切気にしなーい。
(ホントにこれでいいプルか?)
「いいのよ。だって、誰かが入って止めないとどうしようもないんだし。シエラ先生はあっちを纏めないといけないし。私はフリーだしね。」
(そうプルけど……)
「まあそれはそうと、ココアちゃんは私の服の中に入ってなさいよ。ちょっとずつでも魔素を取り込めるでしょ。たぶん。」
「うにゃ~ん」
「そうだね。がんばろうね!よしよし。よーっし。じゃあ36層へ転移!」
シーン……としている。あら?転移珠握り締めてるのに?なんで??
(スタンピード中はだめプル。)
「そうなの?」
(そうプル。ダンジョンの制御がおかしくなってるプル。だから転移はだめプルよ)
そうなのか。そういうこと知ってるなら先に言ってほしいなあ。全くもう。
仕方ない。1層からゆっくり行こう。しょうがないから徒歩でノシノシ進む。
こんなことならおやつに串焼きいっぱい買ってくればよかった。ほんの10本くらいしかないや。
「おりゃー!どっけーい!」
(プル!)
「ニャ!」
いっぱいいるゴブリンやらオークやらトロールやら……?今1層なのにトロール混じってたな。
でもあんまり気にしない!
広範囲の上級魔法をぶっぱしまくりながら進む。
ソロのいいところは周りの被害を気にしなくていいことだ。
あっという間に1階層は終わり、2階層へ。
階段の位置までは変わってなくって良かった。
上級魔法をぶっ放しまくりながら進んでいたが、途中で隠密発動したまま歩けばいい事に気がついた。さらに途中で別に隠れたまま全力で走ってもばれない事に気付く。
後はもうなんと言うか、ただのマラソンだ。
どんどん進む。ノッシノッシ進む。ガンガン進む。走って進む。
流石にボス部屋だけは倒さないといけなかったんだけど、自重をしなくなった私の前には低層のボス部屋など焼け焦げた何かしか残らないのだ。
うん、残らない。カードは勿論宝箱も。
ドロップ品は魔石が精一杯。他には…何もでないね……
認めたくは無かったけど、運が悪いんだなホントに。
(仕方ないプル。運のよさはどうにもならないプル。どうしてもって言うならあの時…おっと、なんでもないプル)
「なに?その引っかかる言い方??」
(な~んでもないプルよ~)
まーた隠し事だ。ヤらしいお兄ちゃんでちゅね~ってもっふもふちゃんに話しかけながら進む。
ココアちゃんは魔石を拾ってくるくらいで、殆ど何もしていないけど共闘扱いになってくれたみたい。
レベルが5まで上がってる。
いいなあ。羨ましいなあ。
どうせこの子もモリモリ私のレベルを置き去りにしていくんだろうなあ。
まあ、もうそれについては諦めた。運が悪いのもレベルが上がらないのも私自身の力でどうにかできるもんじゃないからね。その分は他で努力して埋めればいいのだ。
走る走る。どんどん走る。15層のボスを倒して下にいくあたりで気付いた。
これは、あれだ。
「ムカデさん!召喚ッ!」
(プル!)
(きしゃ~!)
「ニャー!」
そう、乗り物を召喚すればいいのだ。
ムカデさんはここしばらく放し飼いにしたおかげか、昔より大きくなっている。
カード産は成長しないって言ってたけどアレはウソだったんだな。
「じゃあよろしく!」
(キシャ!)
ブルルン!ブルルン!ブオオオン!ブオオン!パラリラパラリラ!
って擬音を出しながらムカデちゃんは暴走する。
何でこんな音?どうやって音出してるの?
色々疑問はあるが、まあどうせママのせいだ。仕方ないね。
出会うモンスターはムカデの顎にちょん切られ、槍で薙ぎ払われ、酸で焼かれる。
そしてその暴威から逃げると魔法で打ち抜かれる。
「ヒャッハー!汚物は消毒だー!」
(ヒャッハープル!)
(キャッシャー!)
「ニャッニャー!」
スタンピード中だから数は多い多い。そして疲れたら隠密を全力発動するとさっきまでこっちに向かってきてたのがみんな入り口のほうへ。私達は小部屋とか廊下の隅っこで休憩。こんな卑怯な戦術でモリモリと進むのだった。
そしてそのまま進む進む。
25層のボスを倒し、30層へ。
「オログちゃんこんちわっ!」
「グアッジャーギ!」
ダンジョンのボス部屋については、やっぱりパーティーで着たときよりソロのほうが取り巻きは少ない。まあプリンちゃんはいるけど。
テイムモンスターはカウントしないシステムなののかも。
そしてスタンピード中と普段のボス部屋とは何一つ変わらない。これも発見だね。
違うのは周りのザコがいっぱいでめんどくさいくらい。私には大差ないけど
てなわけで、30層のボスとしてオログちゃんと取り巻きに出てきたのは普通のトロールちゃんだ。
もう私もトロールの相手はすっかり慣れてしまった。
上級魔法をぶっぱした後はチクチクドカドカ魔力をケチらずに倒す。途中であっちとこっちに魔法を撃つのがめんどくさくなって、蹴り飛ばして2匹纏めて。
そしていろんな魔法やらスラちゃんの攻撃やらの実験台となってもらった。ついでに猫ちゃんにもちょっとガブガブさせた。パワーレベリングになればいいけど。
ちょっと気の毒になったけどまあ仕方ないよね。
ガンガンと打ちまくったらいつの間にか終わっていたようで、魔石を残して消えていた。
まーたこの石ころだよ。部長みたいに宝箱を開ける楽しみが欲しいなあ。どうせ中身はゴミだけどさ。
今回の探索では魔石は見つけ次第ポイポイっとアーシャパラダイスに放り込んでいる。
もう何個拾ったか分からない。プリンちゃんもムカデちゃんも猫ちゃんまで、みんな自分で体を伸ばしてひょいパクひょいパクとつまみ食いのように回収しているのだ。
いっぱい集まった魔石でみんな喜んでいるだろうなあ。
読んでいただいてありがとうございます。
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