表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
深窓の令嬢はダンジョンに狂う  作者: 吉都 五日
第4章 少女は学園で無双する
107/183

第28話 回復魔法は使えません。

はい。予想通りでした。

30層代の後半はやっぱりひどいことになった。


35層のボスは火属性のオーガだった。ここまで動物と昆虫だけだったのに突然ボスは人型。こういうことやるんだよなーと思いながら討伐。


棍棒で大暴れしたり火を吐いてきたりしたが、対策していたせいか30層で出たトロールのボス、オログ・ハイより弱かったんじゃないか?くらいだった。




らっくしょーじゃん。と思っていたら36階層からは水属性は勿論、他の属性のモンスターがモリモリ混ざるようになった。

なんだかなあ。30層からは火属性が~って書いてあったけど、確かに『この後火属性ばっかり出てくるダンジョンだよ。』ってどこにも書いてないなあと思ってたんだけど…こういうのはやめようぜ…



耐炎のマントは当然水属性が相手だと効果がない。それどころか水魔法には逆効果で、マントに穴は開くしダメージも痛くなるしで散々だった。



クソ!この配置はクソだ!考えた奴はクビだ!



私自身はやばそうな攻撃は回避したり、それから相殺したりして防いだからマントに穴は開いてない。だけど部長は耐えるタイプの前衛なので、盾で防ぎ損ねた水魔法により怪我はするし、せっかく買った耐炎のマントに穴は開くし……最悪だって顔をしながら帰っていった。



火属性の魔石がいっぱいあるから赤字にはならないけど修理費は沢山かかりそう。

こういう修理費はパーティーの費用から出るからまだいいと言えばいいんだけど。その分個人の収入も少なくなってしまうからなあ。



そんなこんなでまた少し探索はお休みになってしまった。

なかなか上手くいかないなあ。





探索も休み。

だけど授業はいつもどおりある。そりゃそうだね。


選択科目では結界術と封印術を習っているが、追加で治癒魔法と空間魔法を学ぶことになった。

治癒魔法は私の魔力量ならもっといっぱい治せておかしくないはずなんだけど、どうも初級魔法のヒールしか使えないのでちょっと復習してみようかなーって。


してみようかなーって思ってみたけど、特にシエラ先生に習ったことと比べても違いはなかった。




「ハイヒール!」




……ほら、何も起こらない。


発動までの手順、魔力の集中、属性なんかに特に問題なし。

初級のヒールが出来ているからその応用でいいはずなんだけどなー。

これには回復魔法担当のセレナ先生も首をかしげる始末だ。


ハイヒールは上級の治癒魔法で骨折も切断肢の再着もできる。ただし欠損した手足の再生は出来ない。再生ができるのはその更に上、エクスヒールだ。


そして蘇生魔法『リザレクション』はいまや伝説に近い存在となっているのだが、何人もの回復魔法使いが魔力を捧げて使う、いわゆる儀式魔法だ。過去に人間の間では事故死したどこぞの王太子を治癒したとの記録がある。ほぼ伝説になりつつあるような魔法だ。


……まあ私は単独で使ってるのをちょいちょい見たけど。



思うに回復魔法を習いたければキングさんに習えばいいんじゃないか?

いや、でもママと同じタイプで人に物を教えるのは出来ないかも。


ママはとってもだめな人で、前に剣を習った時なんて、『ここでビュッと!』とか、『そこはスッ!とやってからビャッと!』とか。もう何を言ってるかさーっぱりなのだ。


取りあえず動きを真似るとなんとなくいい感じになったような気がするようなしないような……



まあそんなわけですごく出来る人に習うのは難しいかも。

レベルが違いすぎると言っていることを理解できないとおもうのだ。

まあ私は回復魔法に付いてはノンビリやるしかないのかな。




もう一つの空間魔法の方は順調だ。


以前にエルリーシャさんからフェアリーパラダイスという妖精族の固有スキルを真似させてもらった。とーっても便利で言うことないスキルだ。ダンジョンで使うと休憩室にもなるし、物も出したり仕舞ったりいつでもできる。


あと、空間魔法と言えばママは空間転移を使える。

これはかなり難しい空間魔法のようで、まず転移先の観察を行う必要がある。そして空間を切り取って変わりにそこに入る……もしくは入れ替える。らしい。



転移する目的地に岩やら木やら、あるいは人がいたりとか、何かがあればぶつかるじゃないかってのは分かるんだけど、何もない空間なんてものはまず無い。


だってそもそも空気があるじゃないの。って事になるからまずは転移の目的となる空間を本当に何も無い空間にするための処置を行ってから自分の体を飛ばす、それか完全に転移先と入れ替えちゃうという方法だ。


入れ替えた方が楽そうだけど案外そうでもないみたい。でも入れ替えの場合は戦闘中にモンスターを標的にしたら使い勝手はいいとかで……応用は色々利くようだ。


とまあそんな授業内容なんだけど、習うほど簡単に使えそうに無いなーってのが感想だなあ。

難しいものだなあ。

土日は2話投稿を目指したい。あくまで目指したいだけですが。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ