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犯人は一晩だけ異世界チートになるようです  作者: たいよう はさん
破壊神ドカボンの異世界勧誘 − 記録係 : ナナセ
7/20

第5話 「破壊神は題名変更を余儀なくされます」

みんなの力を借りよう


「にゃ、だから他の神様は忙しいんだって」


違う違う、そうじゃない


「にゃ?

 ・・・ああ、意見募集を復活させんのか

 シナリオブレイクOK?」


それは絶対ない!


「にゃ、もったいぶらずにはよ。

 もう5話目だぞ」


ここはお・・・僕の夢なんだよな?


「うーん、まあそんな感じ」


つまり僕は寝ている


「にゃ」


みんなも寝てる(・・・・・・・)


ヤスは不適に微笑む。


「・・・にゃ、読めてきたぞ」


僕の世界で寝てる人達に、今夜だけ才能を借りればいい!


「にゃ、なーるほど。

 こりゃ題名を『破壊神ドカボンの異世界勧誘』から『犯人は一晩だけ異世界チートになるようです』に変えるか」


ドカボンは手をぱちぱち叩く。


犯人?


「ネタバレ:犯人はヤス」


はっはっはー!

僕のことだな!


はしゃいではドヤ顔で親指を自分に向ける。

知り合いが見たらさぞウザかろう。


「にゃ、そうとなれば実験開始ー」


実験開始ー!

・・・実験?


「ヤスと近しい人の方が能力や才能を移しやすいぞ。

 加護持ちがいるといいな」


・・・ん? ああ、近しい人ね。

・・・・・・・・・


「にゃ?」


と、友達でいいんだよな!


ドカボンは頷く。


・・・・・・・・・・・・


「にゃ、・・・・・・ヤスお前・・・察し」


ち、違ーよ! と、友達ぐらいいるし!

ただあいつらそんな才能あるかなーって、僕より才能なかったら可哀想だなーって


「にゃ、ちなみに何人か、その、聞いてもいいかな?」


聞きづらそうにしてんじゃねー!

4人だ4人!


「にゃ、ちゃんといるじゃん。

 ひやひやさせんなよ」


額を拭い、ふぅーと胸に溜まった嫌な空気を吐く。


その、僕がひとりとか、その、ゼロとか答えてたら・・・?


急にしおらしくなるヤス。


「それも人生だ、なんて返すのが神様の言葉なんだろうが ―――― 」


・・・・・・


「 ―――― うちとヤスってもう友達だろ?」


どがぼーーん!!


「うお!?」


涙ぐみ鼻水を垂らしながらヤスが突っ込むが、それをドカボンはひらりと躱す。


避けるなよ~


「にゃ、無理いうな。

 さて、友情も確認できたところで、他の友達も呼ぶぞヤス」


どこからともなくティッシュを取り出してヤスは鼻をかんだ。


おう


そしてドカボンは両目をギンと見開く。


「・・・にゃ、見えた!

 今うちの目には、糸の繋がりのようにヤスの交流関係がわかる。

 相手の名前を言え」


えーと、じゃあ、左原砂(さばらさ)藤司(とうじ)


「トウジ!」


ドカボンは空中を掴み、釣り上げるかのように糸を引いた。


すぽーーん


すると、突如空中から見知らぬ少年が飛び出し、宙を舞う。


トウジ!


・・・ん、あれはヤスではないか

おかしい、僕はプリチーな昆虫達と学校を練り歩く夢を見ていたはず・・・


「にゃ、オーライ、オーラ~イ」


落ちてくるトウジを受け止めてやろうと、ドカボンが下で手を広げている。


・・・! あれは!? ロリかわゲテモノだと!?

おっほおおお! ここはまさに夢の続き! 僕の想像を超えた僕好みの獣ヒロインきたああーー!


両手を広げ、至高の笑みを張り付かせながら落ちてくるトウジ。

それをドカボンは普通に受け止めて、


どっせい!


げはあああ!?


・・・やれなかった。

落ちる直前で蹴り返され、トウジは向こうへ飛んでいく。


「にゃ、何やってんだお前?」


いや、なんかアイツに触れさせちゃいけないような気がして・・・

夢だし、一発ぐらい誤射だよね?


「知らんがな」


少し離れたところで、トウジ君がびくんびくんと跳ねている。

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