表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/52

第三十話 ワンドの6「合同戦線」





ガシンッ!

キンッ!

キンッ!


水際が槍でヒロトに迫る。

受け流すヒロト。


水際「やるねー。高一の技術じゃないなー。君、剣道部とか?」


ヒロト「帰宅部だけど」


水際「もったいないなー」


切り結ぶ二人。

ヒロトの後ろには、スミたち。

少し離れた門の所にいるコートの男。


コートの男がもつ壺から大量の蛇が噴き出す。

高く空に向かって伸び、上空を覆うように広がる。


スミ「来た!」


ミドリ「わかってるって!」


上空から蛇が雨のように降り注ぐ。

ミドリが包丁を周囲に浮かび上がらせる。

大量の宙に浮く包丁。


みどり「数になって来るなら、こっちも数で押し切ってやる!」


ミドリが包丁を上に向ける。

包丁たちが宙を舞い踊る。

蛇を次々に切り裂く。


コートの男「あれは面倒だ。水際さん、頼みますよ」


コートの男が一枚のカードを水際に投げる。


水際「はーい。任せて」


水際がヒロトから離れて、カードをキャッチする。

槍をカードに戻し、受け取ったカードを変化させる。

紐でぶら下る、鈍い輝きの黒い金属。


水際「西野さんの面倒な凶器は、没収―!」


包丁たちが引きつけられ、水際の持つ金属に吸い寄せられる。


ギン!ギン!ギン!


重なって張り付いては消えていく。


ミドリ「こ、この!」


周囲に新たな包丁を浮かび上がらせる。

しかし、即座に吸い寄せられる。

吸い寄せられた包丁がナオの髪をかすめる。


ナオ「きゃ!」


ミドリ「わ、悪い!」


ナオ「み、見てわかるでしょ! 危ないから、ソレ出すな!」


ミドリ「で、でもよ」


コートの男「じゃあ、邪魔も出来ないようですし、あらためて」


壺から高く舞い上がる蛇の群れ。


ミドリ「くそ! しょうがねえ! 各自で対処!」


スミ「うん!」


ミドリは包丁を、スミはハサミを、ヒロトは細い剣を、ナオは拳を、

構える。


水際「ざーんねん」


水際が黒い金属を掲げる。

ミドリの包丁がガタガタと震えだす。


ミドリ「な、なんだ!?」


ヒロト「武器自体を吸い寄せられてる! カードに戻して!」


スミ「う、うん!」


3人が武器をカードに戻す。


コートの男「愚策ですね。チェックメイトです」


上空から降り注ぐ蛇。


スミ「う、うわ!」


ミドリ「くそ!」


上空から降り注ぐ蛇に向かってナオが跳躍。


ナオ「うらああ!」


ブオッ!!


回転蹴りのようなものを放ち、四方に蛇をまき散らす。

衝撃波が風を巻き起こす。


ミドリ「し、白川ナオ!」


着地するナオ。


スミ「ありがとう、ナオちゃん!」


ナオ「私のカードは引き寄せられないみたいね。金属じゃないから?」


水際「本当にそのカード強いわねー。ますます欲しいわ」


ナオ「嫌だね」


コートの男「素晴らしい。ですが、何度耐えられますかね」


蛇の群れが壺から飛び出す。


ヒロト「黒瀬先輩、丸太!」


スミ「え? は、はい!」


一枚のカードを出して、コートの男に向ける。


ミドリ「やれ! スミ!」


スミ「ぶ、武器になれぇ!!」


カードが眩く光りながら、

真っ直ぐに男にむかって一直線に伸びる。


コートの男「む?」


コートの男が伸びた光を避ける。

光りが門の向こうまで伸び、

丸太に変化。


コートの男「危ないですね……」


男の壺から伸びた蛇が、

まばらに降り注ぐ。


ナオ「やああ!」


ドウッ!

ドウッ!


ナオが拳を連打。

蛇を衝撃波で吹き飛ばす。


ヒロト「黒瀬先輩、もう一回!」


スミ「はい! カードに戻れ!」


丸太が縮んでカードに戻る。


コートの男「面倒な」


数匹の蛇を出し、高速でスミに向かって飛ばす。

ナオがスミたちの前に飛び出し、乱舞。

蛇を弾き飛ばす。


水際「邪魔しちゃだめでしょー」


ナオに向かって水際が飛び掛かる。

水際がナオを髪を掴もうと手を伸ばす。

直前で払いのけるナオ。

水際とナオの密着状態の格闘戦。


ナオ「こ、この!」


コートの男「そのままでお願いしますね」


壺から大量の蛇が飛び出す。


ナオ「しまった!」


水際の格闘戦に追い詰められ、動けない。


スミ「ぶ、武器になれぇ!」


カードが男に向かって伸びる。

コートの男がヒラリとかわす。


スミ「あ!」


コートの男「何度も同じ手が通じると思ったら大間違いですよ」


ヒロト「そう思う?」


ヒロトの手に三日月のペンダント。


コートの男「ん、それは……」


男の側面から大きな犬が飛び掛かる。

とっさに片腕でガードする。

腕にかみつく犬。

男が地面に倒される。


コートの男「ぐ、しまった。お嬢さんの丸太に気をとられて」


ミドリ「いただき!!」


宙に浮くように動くスケボー。

ミドリがそれに乗り、高速で男に近づき、

すれ違いざまに男の壺を奪う。


コートの男「な!?」


ミドリの手の中で、壺がカードに戻る。


水際「あら……、残念」


水際がナオから離れる。

すぐさま黒い金属をカードに戻し、

別のカードを槍に変化。

即座にナオに投げつける。


スミ「ナオちゃん!!」


胸の前で白刃取りするナオ。


ナオ「読めてるっての」


槍がナオの手の中でカードに戻る。


水際「あ、あれー……? わっ!?」


ヒロトが水際の背後から、細い剣を首筋に当てる。


ヒロト「チェックメイト。……だったっけ、オッサン」


コートの男は膝をつき、ミドリの包丁に囲まれている。


コートの男「そうですねぇ。なら、こちらは投了って所ですか……」


コートの男に包丁を突きつけ、息を切らすミドリ。


ナオ「はあ、はあ、ふー……」


息を整え、水際を睨む。


ナオ「ほら、あなたもでしょ? 水際先生」


水際「あー……、はいはい。投了投了―」


水際が両手を上げる。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ