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人(ヒト)コン

作者: 藤乃花

悪魔が人をコントロールしているようです。

平成の半ば頃からだろう。

『人間』という種族が、『携帯』という機械に操作されるようになったのは……。

『携帯』は初期の頃は、ラジオくらいの大きさで、それが二つ折り程でテレビのリモコンくらいのサイズに変化していき、平成の終わりから令和の今になっては、『スマホ』というスライド形式の機械にまで進化してしまった。


『携帯』が『スマホ』に進化したは良いが、その進化のおかげで『人間』の方が退化へと進んでしまっている。

退化へと進む……という言い回しには奇妙な文法が在るが、やはりこの言い回しが丁度合う気がする。

(退化も問題在るけど、何より嫌なんは『スマホ』見ながら歩く行為やわ!

周りの事、気にしてほしいわ)


道端でも駅でも、兎に角『スマホ』の動画を見ながらスタスタ歩く、ラジコンならぬ『ヒトコン』があちらこちらにわんさか増殖している。

こちらが避けても気にせず歩き続ける。

ヒトコン』はかなり不愉快。


このままいったら、本体から電波が出て、本当に『(ヒトコン』になる日も来なくなくなくなくならないでもない……?






既に人間が絶滅寸前かもです。

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