前世の記憶と別世界。おじさん騎士の奮闘記-家族の絆とITクラフトスキルで世界を救えるか?
大きな空を飛んでいる多分。すごく気持ちいい「ヒュルヒュル。ビュービューン」
すごい速度で左右に揺れながら。一瞬。
視界が奪われて目に見えたのは大きな湖?否。大海と囲まれた山々。
すごい速度で落ちている様だ。180°もっとかな蒼くて深い水たまり。
死ぬなこれは。落ちている多分。痛いのかな。
「龍との古の盟約により国と数多なる知識と力を汝に授ける。受け取れ。」
どこだココは?確か落ちて死んだはず。。。どこかの島?
もしかして、何か出るのかな?スキルみたいなの?
まっ試してみっか。ステ-タスOPEN!!
とある秘宝。龍化できる?と謂われる「白龍の籠手」を探しに王命を帯びて、私バーンと
バンター王国バイカーラ城所属第二騎士団員たち、及び王国近衛騎士の連中と寒氷12月。
王国東部シルバーマウンテン極寒の洞穴捜索に向け任務中だ。
事の発端はそれまで剣一本でいた俺が50歳を過ぎたとき、突然現れたスキルの一つ
「取り込み」?と言うスキルが発現して、なんの事だか判らないうちに過ごしてたら、
ミーナガが様より紹介で、エイトロッド教会で信託を受けてスキルは「取り込み」とは
人間一人の頭の考えが取り込むスキルって事が解り、宰相ミーナガ様に報告すると
試しに城の牢獄のナンターンのスパイを試せとミーナガ様におっしゃり
その日に試したら、初めに吐きそうになったが、異世界の景色と色々な思考が入り
「情報処理?IT?異世界転生?異界の食べ物。」などが頭の中に入り込み流れ込む。
新たなスキルとともに異世界の知識が入ってきた。
それが新たなスキル「ITマルチタスク」と云うスキル。同時に複数のスキルが使える。
スパイの名は「トガラ?シンジ。SE?」転生者の様だ。極秘任務で
北の帝国ナーンタン王がバンター王国の東のシルバー山脈の真ん中あたり一つで
シルバーマウンテンと言われる辺りの俗にいう「白銀の死霧山」に
双頭の洞窟があるらしく。神話時代の秘宝があるらしく連中はソレを狙っているようだ。
北の帝国ナンターン王の命で取りに行く途中だ。とか情報が手に入った。
取り急ぎ報告すると暫くして宰相ミーナガ様からお呼びかかり、
第一騎士団が遠征で不在のため。急遽探索にてシルバーマウンテン洞穴へ
神官長から王の命で第二騎士団で向かう事になり、
いささか不穏な動きがある噂の近衛騎士団との合同との事で大所帯だ。
何か裏が無いといいんだが。
シルバーマウンテンに向かうには未開の地である魔の森を通り、
山脈の麓にある大岩を南東周りで上り、オーガブリッジを通り
シルバーマウンテンに向かうしかない。
途中、補給もかねて中継地であるカラド村を出て、
ムロの生い茂った谷を越えて未開の魔の森へ
近衛騎士「お前たちのせいで何時までもたどり着けん。我々は後方の馬車で待機するぞ。」
近衛騎士達「しっかり、警備しろよ。」
第二騎士達「あいつらの飲み食いや二日酔いのせいで半時のロス。ふざけるな。」
近衛騎士達「なんだと。」
バーン「騎士どもが失礼しました。ゆっくり休んで下さいこちらで引き受けます。」
近衛騎士「解ればよい。後は慎め。フン。」
バーン「我々だけのほうが事が運びやすい。みんな辛抱してくれ。」
かなりの強行軍だが体力の有るうちに、できるできるだけ進めたい。
バーン「気を引き締めていくぞ。まずはムロの谷への入り口まで今日中にたどり着くぞ。」
騎士達「おおっ。」
バーン「マーゴ副士長、サード兵士長。騎士たちの指揮を頼むぞ。」
マーゴ「任せてください団長から、頂いたクレイモア-風の剣に賭けて。」
サード「了解。」
騎士団副長のマーゴとサードは私の連れ子。と言っても私は独身だ。
あれは15年前、私が副騎士長になった頃、バンター地方東部で
バイカーラから北東で国境付近の村ニシヤ付近、そう今のイゴーシ辺り
諍いのあった山脈の東付近で向こう側の山脈の部族ダワーンの軍勢に責められ
難民となった女子供があふれ砂煙が漂う中。雑踏を行くと
ギドの村をふらついてる真っ黒な二人を夜虫光群れる不思議な夜だった。
谷への途中、大きなリュウカ大木があり、林があるところに差し掛かったところ。
何かいるぞ。警戒を怠るな。
雑草をかき分け何匹かの獣の目が光る。
フォレストウルフだ。群れがいる1メートルから1.5メートルの個体。
バーン「マーゴ・サード散開して囲むぞ。」
木々を押しのけ、フォレストウルフが30メートル先に見える。
バーン「正面に7から8匹。左に3匹?サード頼む。」
私独自のスキルを念じる。スキル 「マルチタスク!! プライベートネット」
これらのスキルは「取り込み」後発で例の異世界人から頂いたスキルだ。
どうやら「取り込み」スキルも手に入ったらしい。マルチタスクは同時に
できるスキルで。今のところは、3つのスキルがセットで使える。
【魔素増幅!通信化】大気中の魔素を利用し意思のやり取りができる。
【共有化ドライブ】意思の繋がるもの同士意志の共有化ができる。
【視覚サムネイル】意思や繋がりのある者の同志、見ている映像すべてを閲覧できる。
3つのスキルがが同時にできる世の中で云うチートスキルである。
よってマーゴ・サードと共有でき、戦術化できている。
秘密のスキルとして、3人のみ今共有できている。
念じる「エネミーサーチ‼視覚サムネイル。ポイントビィジュアルマーク。」
バーン「聞こえるかサード。ポイントマーク3。右回りから背後に頼む。」
サード「了解。親父殿。マーゴ正面の陽動は頼んだぞ。」
マーゴ「解った。お前も気をつけろ。サード」
マーゴ「リュージュ、アネット左右に分けて広がれ。前に出るな。」
風の剣に「エンチャントファイヤー。」
ポイント1メインマーカーに突入する。
炎をまとい我に力を与えよ風の聖霊よ
マーゴ「灰燼とかせ!ブレードスラッシュ!!」
大きな衝撃波がフォレストウルフ数匹目吹き飛ぶ。
上からフォレストウルフが飛び掛かる。それに合わせて
アネットが詠唱「ファイヤーアロー!」
追い打ちのように左右に扇上に魔法の矢が飛ぶ。
リュージュ達も追撃。
バーン「ポイントマーク2。左は私が出よう。左に回り込み。」
片手剣ランドールを正面に立て「我を助けよ碧の刃よ。」
埋め込んだ青い水晶から青の光がまぶしく誘蛾灯のように光り、
フォレストウルフたちが目くらまされ怯むと
「一気に決めるぞ。!」
一斉に騎士達と切りかかる。
サード「俺たちも回り込むぞ。アッシュ、ビクトリア。」
サード達も動き出したスキル!「紫電」!スキル「闇霧」
サード「ついて来い。」
サードの足元が紫の煙を帯びに3倍のスピードで右に回り込んだ。
サードの後ろから宵闇がまるで雲のように騎士達数名を飲み囲み消えてゆく。
「ブオーン。ブオーーン。」「ブオーン。ブオーーン。」雑等の中。角笛が響く。
マーゴ「バファローベア角笛。みんな。団長集合の合図だ。」
オーガブリッジを過ぎ吹雪の中へ
凍った雪の上を流れるように雪が走っている。
吹雪も激しくホワイトアウトの様だ。見えない。
バーン「全体ひと塊で間隔をあけ歩け。バラバラになると遭難するぞ。」
何かに誘導されるように山の中腹へ
やがて霧が明けた。
ここはどこだ?「白銀の死霧山」?
大陸東部シルバー山脈中腹にある白亜の洞穴の様だ。
外は寒さで凍えそうなのに意外に温度を感じない2つの穴が奥まで続く洞穴。
さっきから、なぜだか心地いい風と音が聞こえる。
「フタツオトハノコトシラベ、アオイナラクヘカエリマス」?
それとは別に遠くで騒ぐ声が聞こえる。
「リュージュ、アッシュ白龍の籠手なんてこんな所にあるの?」
あいつ等、口は慎めと何度も何時も言い聞かせたのに・・・。
真っ黒な洞穴の中。静けさだけが際立つ。
マーゴ「近衛騎士の奴ら好きに指図しておいて手柄だけ奪おうとしてないか?」
「ムロの谷間の時も碌に戦わず。馬車の周りの野次馬ばかり」
バーン「やめとけ腐っても王の近衛だぞ。」
マーゴ「ふわい。」
「あいつらバーン様をくやしくてくやしくてバーン様までこき使いやがって」
「そうだろサード。」
サード「ああ。我々は下っ端だ。だが、いつか思い知らせてやる。」
第二騎士団騎士達「そうだそうだ。」
バーン「お前達がそう言ってると収拾が就かなる。」
「仲よくとは言わないが不要な諍いはやめろ。」
マーゴ「ハイ。」
サード「了解。」
そうだ。マーゴ俺の後ろ背の荷物に光ってるものがあるが取ってくれないか?。
マーゴ「後ろの首筋にある。ものですか?」
私の首の後ろ辺りがほんのり明るい?気のせいか?
近衛騎士「オイ!そこのお前とまれ。」
これでも騎士団長だ。そこのお前呼ばわりする謂れはない。
マーゴ「近衛は礼儀も知らんのか?」
近衛騎士「なんだと。我々を王の代理だと知ってか?」
マーゴもうよい。何かお気に障ることをしましたか?
そうだお前だ。「そこに一人残れ。」
マーゴみんな少しだけ下がってくれ。
はてなんでしょうか?ソコーン王の命により我々は一つ。老いぼれ一人。
首でも差し上げるんでしょうか?
御託はいい。すこしコチラに付き合え。
近衛騎士「我が名はアシド・アドル。高貴なる神官アサドル様に連なるものなり。」
バーン「これはこれはアサドル様のお身内でしたか。失礼いたしました。」
何かある。よしスキル【取り込み】を使うぞ。
最近まで諍いの多かったバイカーラ北東の集落イゴーシのアシド家の一門か。
「黄泉の石?白い白龍の水晶?」そんなものないぞ。籠手じゃないのか?
たしか騎士リュージュの親戚が近くに居たとか?気持ち悪いからココまで。
脳内に言葉が走る。「レベルUPしました。スキル2!!」
新たに【取り込み】が名称変更になり【スキャン】になります。
ライトスキャンとディープスキャンに分けられます。
パッシブスキル発生!
ソナースキャン「5メートル範囲の索敵ができます。」
デバイススキャナー「スキャンしたい対象のステータスが解ります。」
バーン「はっ。いかん!」おっと 振り返る。
貴様に問う。
アシド「ここに記憶はないか?そうだこの洞窟のだ。」
どう言う事だ?。
バーン「いえいえ。ここに来たのも初めてだ。見たこともない。」
少し待て。そういうと何人かが集まりまたやって来た。
アシド「我々にしゃべるつもりわないということだな?」
それなら後ろの物を貰い。死んで貰おう。
バーン「後ろの物?」
近衛騎士達に囲まれた。
すると一閃 ビュウーンと一振り、近衛騎士達がのけぞった。
サード「何を言ってるんだお前たちいい加減にしろ。」
すまないサード。「焼きが回ったようだ。振り切るぞ。」
どこかで大きい鍔迫り合いに音が聞こえたがサードと二人で奥へ走る。
二つ穴が交わり水の音が聞こえる穴に出た。
何かわからない黒い魔物が後ろを通りゾワッとした次の時。
正面に奥に蒼黒い3メートル以上の平面の石塔が見える。
振り返ると「奴だ!!大穴の入り口にいるぞ。」
アシド「魔法師囲め。逃げ口をふさげ!!」
奴ら魔法師団もつれていたのか。
バーン「マーゴ・サード魔法師を叩け。」
マーゴ「一纏めにしてやる。ブレードスラッシュ」
魔法師ら「ギャー」
こんな時に、また頭に声が話しかけてくる。
「龍との古の盟約により国と数多なる知識と力を汝に授ける。受け取れ。」
直接?頭に響いている音も?
「フタツオトハノコトシラベ、アオイナラクヘカエリマス」?
振り向きざまこちらに魔法師が数人。瞬間。
魔法師ら「ファイヤーランス!!」
「しまったー。」黒を魔物に追いつかれた。纏わり尽くされた。
「ズルリ。」足を滑らせ水の中に放り込まれた。
「ガツン」と言う音とともに暖かい青と白の光に包まれ
水流に流され、石塔後ろまで流され意識が遠のくのが解る。
「龍との古の盟約により国と数多なる知識と力を汝に授ける。受け取れ。」
仲間のハズの近衛騎士たちに裏切られ魔物に襲われて足を滑らせ水の中へ...。
確か追われて切り刻まれて水に落ちたハズだが。。。まぶしい
「あなた。あなた。大丈夫ですか?」
ふと目を覚ますと白い天井とベットに横たわっていた俺がいた。
「ズキーン」まだ痛い。ここはどこ?あなたは?
傍に妙齢の女性が「ここは南部ジータマのスノーデン丘よ。」
わたしはナタリーあなた死にかけていたのよ。
川のそばで倒れてたところ散歩がてらの私が見つけて、
隣の家のランドン夫婦に一緒に連れてきてもらったの。もう痛みは無い大丈夫?
「すまない。少し痛みますが大丈夫。」
有難うナタリーあなたとランドンご夫婦に感謝いたします。
ちなみに今何月?でしょうか。随分日が経ってるようだ。
「えっとそうね。双陽暦1000年リューカの新芽の花が咲いてる四の月10日よ。」
あなたスッゴクよく寝てて心配してたのよ。ほんと。
ガラーン~と音がする。緑のエプロンのような服を着た女性が入ってきた。
「ナタリー例の人どうだい。」ワッ!目覚めたみたいだね。
「私は隣のサラよ。サラ・ランドンあなたはなんてゆうんだい?」
えっと俺は...
「バンターの第二期騎士団所属のバーンと言います。ソコーン王はご健在か?」
そうだ俺は冴えない中年騎士だった。この地域でも知られているかな?
バンターでは、バーンの姓の物が多い。ちょうどよいか。嘘は言ってない。
「ズキンズキン。」またか?
扉が「ドーン」と大きなともに、
目覚めたか「俺はウルガって隣のもんだ。」と
大男が訝しげに驚いた。第二騎士団?あんた死のサード仲間かい。
バーン「世話になった。ありがとう。」
何言ってやがるとっくに。「ソコーンはじめハミル王子や貴族も首を切られて死んでるよ。」
配下のダイシ将軍とラグーナ姫は行方不明だし宰相ミーナガも捕まって、
城の中も女子供問わず皆死んでるよ。町のほうまで逃げた奴らも容赦なしだったそうな。
真っ赤な旗がそこら中に立っててナーンタンの軍勢で一杯。
城中に叫び声や鳴き声でバイカーラ城は火の海とだったとさ。
今じゃイーサカ王の南ナーンタンになってるよ大丈夫か?
「そんな。馬鹿な。なぜ。」
町の奴らは大丈夫だったようだが。わかんねーな。
「王命から、ええもう4か月。何があったんだ。」どうする。
サラ「ウルガもっともっと言い方あるでしょ。メーメの世話とノルミ寝かせた?」
どうすればよいのか?とにかくマーゴ・サードあいつらは無事か?。
ウルガ「悪かったなーバーン。」
そういや翌月の緑葉5月15日にミーナガが公開処刑だそうだ。
ついでに残党狩りもあるようだし、おっかねえ。
早く忘れるこった。若いんだし。
なんとか状況を知らなければ。いま動かなくては。
早く何とか大恩あるミーナガ様をお救いしないと。
ミーナガ様は孤児だった俺をミーナガ様の母方。西の領主バーン家の寄り子として
養子にして頂き、今もよく面倒を見て頂いているお方だ。何とかせねば。
マーゴやサードあいつらも死んでいまい連絡を取れれば・・・
サラ「何考えてるんだい。あんたもきっと懸賞金首さ。」
町じゃ騒ぎもあるしね。そんな恰好じゃすぐ兵士に見つかって捕まって処刑さ。
サラ「ナタリーも迷惑だろうけど。ここで体を癒しな。バーン」
ガクッと肩の力が抜けた。
ナタリー「私なら大丈夫。早く元気になってください。」
サラ「ほらナタリーもそういってるし。」
「アンタみたいな若くて年寄りブイた奴をチクリはシナイよ。」
うう・・・情けない涙が出る。
ウルガ「歯を食いしばって生きるんだな。面倒ごとは起こすなよ。」
バーン「重ね重ね助けて頂き、有難うみんな。恩は忘れない。」
ほら行くぞ。サラ「あんたの蒼黒く光る鎧と剣は物騒だからねナタリーの納屋に置いてるよ。」
メーメのスープあるから元気をお出しよ。それじゃ行くねナタリーまたね。
バーン・ナタリー「ウルガ・サラありがとう。」
サラ「ほら。落ち込んでないで髭伸びてるし剃ったら?」
バーン「そうだな年寄の髭は汚いしサッパリしよう。」お願いできるか?
サラ「何言ってるのいい加減鏡くらい見たら年寄臭い。私用意するわね!!」
なんか気に入らないことを言ったのかな?個人的に髭は気に入ってるんだが。
そうだ。新しいスキル「デバイススキャン」で私のステータスが見れないか?
自分で試してみよう。
サラ「ハイ!用意ができたわ。ちょと起きて。」
ベットから上半身を起きるとサラが並々ならぬ水に大きな鉢とナイフを持ってきた。
サラ「私が剃るわね。兄のをよく剃ってあげてたから大丈夫。」任しといて。
バーン「解った宜しくお願いする。お兄さんがいるのか?。」
そう2つ上の兄がいてクラウバンブー城で門番や遠征に行ってる。
3か月ほど見てないの手紙はあるけど精華6月には帰れそうって書いてたわ。
お兄さんが帰ってこられたら礼を言わないと
「こんな若い娘さんに世話してもらってすまないと。」
冗談はよしてバーン。サっ鏡でも見てこれでどう?
大切なものは人それぞれ。しかしながら人がいない幸せはない。絆、縁。自分にとって
これからも大切なもの増やせれば。