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作者: うにゃ

この新しい友人は足が悪かった。僕としてもあまり急ぎたい旅ではなかったし、歩調の合う道づれになった。

なにより僕らは気が合った。都に着くまでの数カ月間において、時間のほとんどを一緒に過ごした。

この道を行く理由も目的地も違ったけれど、それは僕らが友になれない理由ではなかった。


そして今日、都に到着した。僕の旅だけが終わってしまった。

僕らは餞別の品を贈り合い、互いの道行きが光差すものであるよう祈った。

友は急ぎの旅だと言い、都を通り過ぎるように再び歩き始めた。

時折振り返る小さな背中がもっと小さくなっていくのを見送りながら、この別れを惜しいと思った。おそらくこの気持ちは僕だけのものではないだろう。けれど少なくともこの旅において、僕らの縁はここまでのものだった。

偶然また会えたとき、僕らはまだ友だろうか。

新しい友の記憶はこの先薄れる一方だろう。

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