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98歩目

お待たせしました。


それでは本編をどうぞ!

 ダークとサクラは構えていた。一方鬼達は驚いていた。


「おいおい、人間が俺たちに歯向かおうとしておるぞ。」

「良いではないか、偶には狩をしようじゃねぇーか!」

「それもそうだな!」


 鬼達はは驚いていたが、直ぐに鬼らしい表情になった。


「おい、食う前に聞きてぇーんだがよ。」

「なんじゃ?」


「お前はこの国の人間ではないな?」

「ほぉーなぜそんな事を聞く?」


「匂いが違うからな。お前からはこの国の人間の匂いがしねぇんだ。」

「いい線は行っておるが、残念じゃがわっちはこの国の生まれじゃ。」


「つまり今は他の国に住んでいるという訳だ。」

「では、こちらからも殺す前に聞きたい事がある。」


 今度はダークが質問した。


「何故人を操った。貴様らの力は人種を滅ぼすと分かっておろう?」


「さぁ?知らんな。」

「おいおい、こちらは答えてやったんじゃ、お前らも答えてくれても良くないか?」


「あぁ、違う。俺らは門番の人間が死んだら敵を食って良いと言われただけだ。だから雇った奴らの考えなど俺らには関係ないのだ。」


「……なるほどの。では、何も知らぬというのならこれからゆっくりと地獄を見てもらおうかの!」


 そう言うダークの顔がいきなり歪みだした。


「な、なんだ⁉︎顔が歪んだぞ!」

「兄者!こっちの娘も変だぞ!」


 今鬼達にはダークとサクラの見た目はぐにゃぐにゃになっていて何がなんだかわからなくなっていた。もちろんこれは……


「簡単な幻覚じゃが、鬼達には抵抗力がないからの。簡単に引っかかってくれたの。」

「私の獲物までー!」


「良いではないか。奴らのあの苦しみ様を見よ。」


 ダークに言われて鬼達に目をやると頭を抱えて苦しんでいた。


「一体どんな幻覚見せてるんですか?」

「見てみるか?」

「いえ、遠慮しとく。」


 軽口を叩いているといきなり鬼達の動きが止まった。


「ん?まさか……」


「貴様ら……妖術を使ったのか!」

「嘘⁉︎ダークさんの幻覚が解けたの⁉︎」


「みたいじゃの。どうやらなんらかの体制を持っていたのじゃろうな。」

「コイツらを喰えば俺たちも同じ力を手に入れられるぞ!」


「ああ、肉が飛び散らん様にせんとな!」


 すると今度は鬼達はその巨体に似合わないスピードで間を詰めてきた。


「チッ……」

「おっと!」


 ダークとサクラはギリギリで避けた。しかし金棒を横薙ぎに振って更にダークとサクラを襲う。


「コイツ、なかなかのスピードじゃの。心を読んでも避けるのがやっとじゃ……サクラそいつを頼めるか?」

「任せて!」


 サクラの返事を受けてダークはもう一匹の鬼へと向き直った。


「と言うわけじゃ、折角の2対2じゃ貴様はわっちが相手してやろう。」


「フンッ、人間のくせに妖術を使う様だが、本業の俺には遠く及ばない。直ぐに喰ってやる。」

「こっちも喰われる訳にはいかんのでな、跡形もなく消してやろう。」


 そう言うとダークは黒い魔力の塊を乱れ打ちにして鬼へとぶつけた。


「なんだ、子供騙しだな!こんなもん当たっても痛くないわ!」


 そう言って鬼は突っ込んでくる。しかし、サクラが戦っている鬼と比べればスピードは段違いに遅かった。


「なんじゃそのスピードは、遅すぎるわ。」

「俺は肉体派ではないからな。だが貴様の考えは手に取る様に分かるぞ。」


 ダークが避けた方へと鬼は火炎弾を放った。それをダークは魔力弾で相殺するのだった。


「やはりお前は人の心が読める奴の様じゃな。」

「ほぉー、気づいておったか。いかにも。俺には相手の動き考えが手に取る様に分かる術を身につけた。おかげで俺は最凶の鬼へと進化したのだ!」


 ゲラゲラと笑う鬼にダークは呆れ返っていた。


「なるほどの、お前の弟の方は心が読めたが、お前の心が読めんのはそういうことか。ならば……」


 そう言うとダークは呪文を唱え始めた。


「我が敵に闇の裁きを与えよ。」

「ほぉ、空と地面からの攻撃か。逃げられない様に結界を張って……えっ?」


「心が読まれておるんじゃ、読まれても逃げられなくし、それで攻撃すれば良い話じゃろ?」

「ぬ……動けん……」


「さらばじゃ、良い経験をさせて貰ったぞ。ダークチェイサー」


 次の瞬間鬼は逃げ場のない中黒い光でひき肉になった。


「ふ……少しやり過ぎたかの?さて、サクラの方はと……」


 ダークはサクラの方を見るとつまらなそうな目になった。


「はぁ……はぁ……」

「もうおしまいなの?クラリスさんの方が強かったよ。」


 鬼は片腕を失って片膝をついていた。


「き、貴様は本当に人間なのか……?」

「人間ですよ。もう100年くらいは生きてるけどね。」


 そう言ってサクラは何かを言おうとした鬼の首を切り落としたのだった。


「意外と早かったな。」

「あんな巨体は初めて戦ったけど、スピードに慣れてしまったら利き腕切り落として終わっちゃった。」


「お主のその適応能力は凄まじいの。まぁ良い。あとはクラリス達が本丸を打てば終わりじゃ。」


 そう言って火事が起こっている城を見上げるのだった。

ここまで読んで頂きありがとうございました。


次回更新は3月30日水曜日の21時です。もし副作用により投稿できない場合は活動報告で一報を入れますのでよろしくお願いします。


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