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96歩目

お待たせしました。


それでは本編をどうぞ!

 チヨと両親を助け出して外へ向かうと尋問という名の拷問が未だに続いていた。


「ほぉ、つまりその殿様が悪いのであってお前たちは指示に従ったまでと?」

「は、はい!なので解放してぐはっ!」


「簡単に主人を裏切るとは何事じゃ!最後まで主人を守らんかこの戯けが!」


 言い訳をする事でダークに殴られる男たち。どちらが悪人か分からなくなりそうだ。


「まぁ、良い情報は大分集まった。そろそろ解放してあげるとするか。」


 ダークの言葉にクラリスとリーフは何かを悟った。


「チヨちゃんとお母さん達はこちらへ……お話を伺いたいので。」

「「「えっ?」」」


「そうね。そうだボタンそちらの子を私とフロールに紹介してよ。」


「は、はい!」


 そうしてクラリスとリーフの起点によりダーク達から離れた。


 そして全員がダーク達の死角になったのを確認したダークは1人の男の首を跳ね飛ばした。


「「「「……は?」」」」


 残り4人の男たちは絶句した。しかしすぐに正気を取り戻す。


「な、なぜだ!俺たちは喋ったじゃねぇーか⁉︎」

「そうだ!解放すると言ったはずだぞ!」


「お主たちは勘違いをしておるの……わっちが解放してやると言ったのは身体から魂を解放してやるという事じゃ。何より貴様らを生かすとは一言も言ってはおらん。」


「そ、そんな……」

「村を1つ壊滅させておいて生きられると思ってる方が甘いのじゃ、地獄で猛省してこい!」


 そう言ってダークは冷たい視線を男たちにぶつけ、淡々と首を跳ね飛ばして行くのだった。



「あれ?さっきの人達は?」

「ああ、逃してやったよ遠い国にな。」


 サクラの質問にダークは軽く嘘をついた。何をしたか分かるクラリスとリーフは目を逸らすのであった。


「さて、では行くかの。」

「行くって?」


「悪代官を倒しにじゃ!」


 先程の尋問で指示を出した人間もその上の人間も分かったのだから正しいのだが……


「殺しちゃうの?」

「殺すしかなかろう。これまでに一体どれほどの犠牲が出たと思っておる。」


 ボタンは殺す事に反対の様である。神に支えているのだから殺生は嫌いなのだ。もちろんダークも分かっていた。


「ボタン、お前の気持ちも分かる。じゃがこれ以上犠牲者を出さんためにもこれは必要な事なんじゃ。分かってくれんか?」


「なるべく……関係なない人は殺さないで……それだけは約束して。」

「……ああ、分かっておる!」


 ダークは優しくボタンの頭を撫でるのであった。


「ダークって基本幼女には優しいよね。」

「ロリコンなのかしら?」


「聴こえておるぞ貴様ら!」


 という事でクラリスとリーフは縛り上げられて木に吊るされるのであった。


「さて、わっちらと来る奴はおらんか?おらんならわっちとクラリス、リーフで行くが?」


(((あ、あの2人は問答無用で連れて行くんだ……)))


 心の中で哀れに思うフロール、エール、サクラであった。


「じゃあ私も行くわ。久しぶりに暴れたいし。」

「では、ワタシも行きます。送り迎えは必要でしょう?」


「私は残ります。ここで皆さんのお帰りをお待ちしておきます。それに皆さんが行ってる間に襲われては困りますから。」


 という事でクラリス、リーフ、エール、サクラ、ダークが向かう事に。フロールとボタンはチヨ達家族を守る事となった。



「あの、フロールさんとボタンちゃんだけで大丈夫なの?」


 サクラは道中歩いていると心配だった事を話した。確かにボタンは非戦闘員である為フロールに全負担がいってしまうのだ。心配にもなる。


「大丈夫よ。ボタンは確かに戦えないけど、結界なんかは張れるからね。」

「それに、フロールは私たちが居たら思いっきり力が使えないわ。巻き込んでしまうから。」


 クラリスとリーフが心配ないと告げてくるがやはり心配なのは心配である。


「でも、敵は100人単位で来ますよ?流石に1人では……」

「お主は意外と心配症じゃの。心配いらん。鍛えたのはそこにおるリーフじゃ、心配しておらんぞ。」


「ごめん、リーフさんの実力知らないから分からないわ。」


 ごもっともな解答である。


「うむ、クラリスと同等かの?わっちには及ばんがな。」

「うーん……なおさら心配な様な……」


「「なんでよ!」」

「だって、クラリスさんは確かに強いけど、ムラもありますよ?リーフさんにもムラがあるならやっぱり心配になりますよー。」


「初対面で失礼ね、この子……」

「まぁ、サクラの気持ちも分からんでもないが……」


「「ちょっと!ダーク!」」


 ダークの言葉にツッコミを入れる2人。しかしお構いなしにダークは続ける。


「じゃが、心配ない。あやつはしっかりしとる上にエールの様考えられる。周りもしっかり見れるしの。」

「そうなんだ。じゃあ心配の必要ないね。」


 サクラが納得したが、クラリスとリーフは何故か釈然としないのであった。

ここまで読んで頂きありがとうございました!

次回更新は3月23日水曜日です。お楽しみに!


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