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83歩目

お待たせ致しました。


それでは本編をどうぞ!

「どうですか?」

「うん。大丈夫そう。」


「良かったです。治癒魔法は覚えたばかりだからまだ慣れてないの。」

「でも、だいぶ様になってきたよ。スイの教え方はやっぱりいいわね。」


 クラリスに褒められて少し照れてしまうエール。


「でも、まだ体力を回復させられるほどでもないからまだまだ精進します。」


「真面目だな〜。」


 クラリスは思ってた事を口に出してしまう。そして、治癒が済んだのでダーク達の元へ戻るのであった。


「おお、お疲れ様じゃ。どうであった?」

「クラリスさんの圧勝でした。」

「私では勝てません。」


「まぁ、そうじゃろうな。わっちらが育てたんじゃ、これで負ける様なら足腰立たなくなるまで修行しなくてはならんからな。」


「ちょっと、私はダークに魔法は教えて貰ったけど、剣術は教えて貰ってないわよ!」

「ああ、そうじゃな。だから教えてくれた者の所へ連れて行くのじゃ。」


 ダークの言葉にクラリスの顔が青ざめた。


「な、なんであの人の事知ってるの⁉︎」

「お主はフゥの情報網を舐めすぎじゃ。あやつは風のある所全てが情報源じゃ。生半可な隠密ではないぞ。」


「じゃあ今も……?」

「無論奴の支配下じゃ。」


 フゥの能力に改めて戦慄するクラリスであった。


「あの。クラリスさんに剣を教えた人ってどんな人ですか?」


 サクラは自分を負かしたクラリスがどんな人に習ったのかが知りたいらしい。


「変わり者よ。山奥に住んでて常に修行してる。」

「えっ、なにそれ凄い……」


「そういえばあの人も刀使ってたなー。しかも刀で剣を斬っちゃうし。」

「剣を斬るって……凄いですね。」


「ただ剣術だけじゃないのよ。あの人体術も凄いの。」

「体術って、格闘技ですか?」


「ええ、鉄拳の突き一つで岩にめり込んだりするからね。異常よ。」

「無敵ですね。人なんですか?」

「人よ……たぶん……」


「たぶんって……」


 クラリスの自信のない言葉にエールは少し恐怖を覚えるのであった。


「まぁ、それは良い。明日も早いもう寝るぞ。」

「「「「はーい。」」」」


 という事で、クラリス達は休む事にするのだった。



翌朝……


「じゃあ行きましょうか。」


 クラリスの出発の掛け声で出発した。


「凄い霧ですね。」

「朝霧じゃな。まぁ有害ではないから安心せよ。」


「それくらい分かるわよ。でも視界が悪いのは危ないのよね。」

「かと言ってこれ以上遅く出発すると先にあまり進めないから仕方ないんですよね。」


 クラリス達は霧の中を文句を言いながらも歩を進めるのであった。すると日が昇り始めた。


「おっ、朝日だ。」

「ようやくですね。これで視界が晴れます。」


 朝日が昇るとやはり心も晴れるのか、先程より明るいテンションになってきた。


「さぁ。スピードあげるよー。」


 そこから数時間歩いたクラリス達。今は川辺で休憩していた。


「歩いたわねー。」

「疲れたー。」


 クラリスとサクラが石に座って足を揉みほぐしていた。


「山越えになりそうですね。」

「そうじゃな。エール頼めるか?」


「任せてください。」

「では、頼む。ゆっくりしといてくれ。」


 ダークはエールに頼んだのは山越えの為にドラゴンとなって乗せてくれという話だ。もちろん聞いてるクラリスとボタンは分かっていたが、サクラは何のこと?状態である。


「ねぇ、クラリスさん。2人は何の話をしてたんですか?」

「あっ、そうか。サクラは知らないわね。じゃあ後でのお楽しみね。」


「あー!隠し事だ!ずるいです!私にも教えてー」

「だから、お楽しみだってー。」


「……ええい!お前ら鬱陶しい!」


 2人は何やら楽しそうに(じゃ)れあい始めた。それをボタンは楽しそうにみているのだった。そして鬱陶し過ぎたのか、クラリスとサクラはダークの鉄拳で大人しくさせられるのだった。


 しばらく休んで昼食を食べ終えると再出発した。


「では、エール頼む。」

「はい!」


 エールから光が放たれるとドラゴンへと戻った。


「えっ?エールさん?」

「そうよ。エールはドラゴンなのよ。人になってた方が便利だから人になってたけど、やっぱり遠くに行く時はドラゴンになって貰ってるのよ。」


「へぇー。ドラゴンなんて初めてみました。感動です。」

「さぁ、乗って下さい。一気に飛びますよ。」


 エールに促され、背中に乗せてもらうクラリス達。


「じゃあ行きますよ!」


 エールはグングンと上昇して行き。雲と同じくらいの高さまで昇る。


「さ……寒いんですけど……」

「えっ?なんで?このくらい平気でしょ?」


「クラリスよ。サクラは魔法が使えんのじゃ。ボタンは神力で守ってあるが生身の身体には酷なのじゃ。暖を取る魔法を使ってやれ。」

「そうなのね。ごめんねサクラ。ホット!」


 ダークの説明を受けてクラリスは身体を温める魔法をサクラへとかけてあげた。


「あー。寒かった……」

「どぉ?温かい?」


「ええ、ありがとうクラリス!これでようやく落ち着いて下を見られるわ。」


 一息ついたからか、サクラは初めての飛行を楽しむのであった。

ここまで読んで頂きありがとうございました。

次回更新は2月23日水曜日の15時です。祝日なので少し早めに投稿しますのでお楽しみに!


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