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79歩目

お待たせしました。


それでは本編をどうぞ!

「あの、ダークさん怒ってます?」

「無論じゃ、あやつらは世の中を舐めすぎじゃ、いっそ次の襲撃で消えた方が良いかもな。」


「何もそこまで……」

「何を言う、クラリスとお主に守ってもらっておいてあの言いぐさじゃ、死んだ方がよい。」


「……怖い……」


 相当ご立腹のダークに怯えてたボタンでした。


「戻ったぞ。」

「あら、遅かったわね。って、クラリス寝ちゃってるの?」


「ああ、無茶したみたいだ。主に心がな。」

「あちゃー、何かあったのね。」


「まぁな。だが、今回はボタンのおかげで労は要らんかったがな。」


 ダークはボタンの頭をなでながらリーフへ説明するのだった。


「はぁ?ふざけてるわね。子供は助けないわ、助けたから悪いとかよく言えたわね。」

「ええ、ですから先程ダークさんが村の人たちに説教していました。正直怖かったです。」


「でしょうね、ダークは曲がったことが大っ嫌いなだからね」

「無論じゃ、奴らは礼の一つも言わんかった。それがカチンときてな。」


「ところで、1人は昼間助けた女の子として……もう1人の子は?」


「クラリスの愛人候補じゃ。」

「またー⁉︎」

「仕方なかろう。そやつも不老不死の様じゃし、強い。正直剣術はクラリスより上じゃ。」


 ダークが認めた事にリーフは驚いた。ダークは剣術などは出来ないが、その実みる目はあるのだ。そのダークが認めたのだ。だからこそ、リーフは驚いたのだった。


「じゃあその話はおいおい聞くわ。とりあえず戻らないと。フロール達が心配するわ。」

「それもそうじゃな、すまんな来てもらって。」


「まぁ。いいわ。クラリスの顔も見れたし、じゃあ、またね。」

「リーフ……」

「ん?なに?」


「お主も大変だの。」

「……もう慣れたわよ。」


 そう言い残してリーフは消えていった。


 リーフが戻るとフロール達が待っていた。


「おかえりなさい。起こしちゃった?」

「ええまぁ……」

「それで何かあったの?」


「とりあえず、クラリスにまた愛人ができたみたいわよ。」

「は、早すぎじゃないですか?」


 流石のフロールもびっくりの様だった。そしてウールは呆れていた。ニコラはやれやれという感じである。


「でも、かなりの実力者よ。魔法なんて使えないでしょうけど、独特の雰囲気があったわ。」


「では、その方とも会うのが楽しみですね。それで、そんな事で呼び出された訳ではないのでしょう?」


「いや、その子たちが眠っていたからその子の警護よ。ただ、山向こうは治安が悪いみたいよ。」


「そうなの?ていうか、姉さん達そこまで飛んでないんですね。」

「ニコラは話を聞いてたの?まだ時間があるからゆっくり行くって言ってたでしょ。」

「あっ、そっか。忘れてた。」


 ウールとニコラが話を脱線させたのでフロールが元に戻した。


「それで、クラリスさんはまた暴れてたのですか?」

「みたいよ。しかも、心を殺して……」


「まさか、バンデスが?」

「違うわ。良い事したのにそれが仇になったって形かな?というより村人が悪い!」


 詳しく話そうにももう夜が遅いので明日にする事にして、リーフ達は眠りにつくのであった。



 昔の夢を見ていた……


「使えないな!」

「盾ならしっかり守れよ!役立たず!」

「いる意味あるの?使えないなら捨てますよ?」


 仲間からの叱責で私は毎夜泣いていた。でも、朝にはリセットさせていた。仲間に心配をかけたくなかったから……頼られたかったから……


 でも、私が報われることはなかった。死刑の寸前にようやく分かったのだった。私がしてきた事は無意味だったのだと……


 クラリスが目を覚ますとダークが起きていた。


「ダーク……?」

「起きたか、大馬鹿もの。」


「ええ……また暴走してたみたいね。」

「そうじゃ。心を殺してまでお主は何をしておるのじゃ。」

「あはは……イテッ。」


 から笑いをするクラリスにダークは手刀を落とした。だが今回は軽くである。


「お主はいつもそうじゃ。勝手に厄介ごとを背負い込んでお主だけが傷ついて……待ってるわっちらの事も考えよ。」

「……ごめん。」


 目に涙を溜めて少し泣いてる様に見えるダークに謝るクラリス。そのままクラリスはダークに優しく抱きしめられた。


「お主は強い、しかし弱い……500年経っても心がな……」

「そう……かもね……」


「じゃから、偶には話せ、わっちでも、リーフでもフロール姫ても良い。不安や恐怖を話してくれんか……」

「うん……でも、大丈夫よ。心配かけてごめんね。」


「クラリスよ、わっちらは頼りないか?」

「そんな事ないよ。ただね。ダメな自分を変えたいの。みんなを守る為にね。だからみんなを頼りたくないの。心配かけてごめん……でも……」


 次の言葉をクラリスが言おうとした時、ダークに唇を塞がれた。


「もうよい……お主は我慢し過ぎなんじゃ。わっちは心眼でお主の心は見えとる。心配かけたくない気持ちもな。ただの……」


 そこまで言って、クラリスの顔を押さえてダークはクラリスと目を合わせる。


「それとこれとは話が別じゃ、お主は頼りたくないと言っておったが、皆は頼って欲しがっておる。」

「えっ?」


「皆がお主のことを好いておるのは知っておろう。それだけ皆もお主を心配しておる。だから皆頼って欲しいのじゃ。無論わっちもな。」


「でも、それでみんなが傷つくのは……」

「そこは気にする必要はない。好きだからやるんじゃからな。お主がする事はまずもっと仲間を頼る事じゃ!」


「仲間を頼る……」

「そうすれば暴走する頻度もさがるじゃろう。良いか、もっとわっちらを頼るのじゃぞ。」


「はい……」


「では寝るぞ。まだ夜明けには時間があるからの。あと、今回はボタンのおかげで難を逃れたのだしっかり礼を言っておくのじゃぞ!」

「うん、分かった。」


 そう言って、ダークは横になるのだった。


「仲間を頼る……か。」


 クラリスは口に出して先程の事を思い出し、今回の事を反省するのだった。


ここまで読んで頂きありがとうございました!


次回更新は明日2月13日15時です!お楽しみに!


宜しければブックマークと評価、またはいいねをよろしくお願いします!

三連休をゆっくり休んでください!

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