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68歩目

お待たせしました。


それでは本編をどうぞ!

「なんじゃライト、おぬしがやったのか……つまらん。」

「ええ、たまにはわたくしも体を動かしたいので。」


 妖精達が死体処理しているとダークがやって来た。


「しかし、おぬしもやりおるのー……わっちでもここまでせんぞ。」

「ふふふ。クラリスちゃんが魔法障壁を張っていてくれたので手加減の必要か無かったんですよ。」


「同胞に情けはかけぬのか?」

「かけませんよ。クラリスちゃんとリーフちゃんをいじめる様な妖精は同胞ではありません。害悪な敵です。」


 あまりにもキッパリというライトにダークはやれやれという感じの顔をした。


「まぁ……確かにクラリス達にちょっかいかける様な輩を許す訳にもいかぬか。」

「でしょ?」


 ライトは上手くダークを丸め込むのであった。



 クラリスとリーフは疲れたので王宮に戻っていた。


「流石に疲れたわね……」

「私も疲れた……ライトのせいで……」


 そんな会話をしていると向こうから妖精王が血相かいて走ってくる。


「お前たち!探したぞ!」


「えっ?私たちを?」

「何かあったのですか?」


 リーフとクラリスは話が分からず王様に尋ねた。しかし……


「話してる暇はない。お前たちを空間転移させる。しばらくしたらお前たちの仲間も向かわせるからその場で大人しくしとけいいな!」


「えっ?ちょっと待ってください!何故私たちが……」


「ゆくぞ!空間転移!」


 王様の魔法でその場から一瞬にしてクラリスとリーフは消えてしまうのだった。



「「うわっと!」」


 2人は上手く着地すると辺りを見回した。


「ここはどこ?」

「分からないわね。とりあえず私たちが知らない土地って事だけはわかるわ。」


「えっ?どうして?」

「あれよ。」


 クラリスの質問にリーフは指を指した。そこには見た事のないピンクの花が咲いた木がある。クラリスもリーフもその木の事を知らないのでここがまだ訪れた事のない場所だとリーフは推察したのだ。


「綺麗ね。でも、私たちが知らないという事は恐らく……」

「ええ、恐らく別の大陸ね。船で渡らない限り来る事のない場所よ。」


「王様は何故こんな所に私たちを飛ばしたのかしら?」

「さぁね、王様に聞かないと分からないわ。とりあえずあるもので今日夜営しましょ。」


 リーフの言葉にクラリスも頷きテントを張るのだった。



 その頃王宮では……


「これは一体どういう事なのか、説明して貰えますか?王様……」


 妖精王は今、ライト達リーフと契約している大妖精6人に睨みつけられている。そしてその横にはフロール、ウール、エール、ニコラが険しい表情を浮かべていた。


「そうじゃな、お前たちには話しておかんとな。」

「もったいつけておらんで早よ話せ、事と次第によってはただでは済まさんぞ……」


 ダークもまた怒っていた。別れの挨拶もさせずに強制的に追い出した王様に怒りを感じているのだ。


「うむ、まずはこれを見てくれ。」


 王様は1枚の紙を取り出すと複数枚に複製しみんなに行き渡らせた。


「な、なんですかこれ!」

「ふざけておるのか……?」

「「あり得ないでしょ!」」

「おかしいよ!こんなの!」

「王様、これに対しての証拠は?」


 大妖精達は中身を見て激怒した。フロール達はもはや言葉を失っていた。その内容は。


『クラリスという女を抹殺せよ。この者は魔王の魔力を引き継ぐ者なり、いずれ世界は彼女により滅ぼされる。時は一刻の猶予もない!』


 という、なんとも突拍子もない事であった。


「これが人間界から届いた。そして先程里の前で人間界の代表者7名が来たと報告を受けた為、クラリス達をこの里から脱出させたのだ。」


「王様、まさかあなたはこんなデタラメを信じたのですか⁉︎」

「そんなわけなかろう!だが、人間どもとクラリスが里で鉢合わせにでもなれば争いが起こってしまう上、妖精界と人間で戦争になってしまうのだろう。」


「それでも、そんな状況下で外の世界へ追い出すのは悪手ですよ。」

「その点は心配ない。あやつらには今、別の大陸に行って貰った。あの場所ならしばらくはバレないはずだ。」


「何処の大陸ですか?」


 フロールの質問に王様は応えた。


「和の国じゃ。」

「!」


 和の国と聞いてダークが反応した。


「確かにあの国なら島国じゃし、情報も入ってきにくいからの、安心かもな。」


 ダークの言葉にフロール達も少し安心した。そして王様から命令が下される。


「お前たちそれぞれに指令をだす。まずライト、フゥ、デンジよお前たちには情報収集と人間たちの記憶操作をお願いする出来るか?」


「クラリスちゃんの為だものやります!」

「もちろんお受けいたします!」

「お任せ下さい!」


「次にゴウカとスイお前たちには里であらぬ噂が立たぬ様見張っててほしい。頼めるか?」


「「もちろん!」」


「ダーク、フロール、ウール、そしてドラゴンの姉妹にはクラリス達と合流し、クラリスを守って欲しい。頼めるか?」


「御意。」

「はい!」

「分かりました。」

「ドラゴンの誇りにかけて」

「必ず守ります!」


 こうして、クラリスを守る戦いが始まるのでした。


ここまで読んで頂きありがとうございました。

次回更新は1月22日土曜日15時です。お楽しみに!


宜しければブックマークと評価をよろしくお願いします。

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