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58歩目

あけましておめでとうございます!今年もよろしくお願いします。


それでは改めまして、お待たせしました。


本編をどうぞ!

 クラリスはベッドの上に正座させられていた。相変わらずフロールとは目を合わせていなかった。そしてその間にはライトが腕を組んで仁王立ちをしてニコニコしていた。


 ただ……目は笑っていなかった……


「さて、クラリスちゃん。まずは何からするのかしら?」

「……」

「返事がない様ね。仕方ないわね。ダークにもう一度キツーいお仕置きしてもらいましょうか。」


「……ごめんなさい。」

「それはどちらに対してですか?フロール姫?それともわたくしですか?」

「……ライトです……」


ゴツンッ


 その瞬間クラリスの頭にライトの鉄拳が落ちた。たちまちクラリスは頭を押さえて前のめりに崩れ落ちた。


「まったく、だからクラリスちゃんはダメなんです。」

「今の流れなら……ライトにじゃないの……?」


 半泣きになりながらもクラリスはライトに対して反論してみた。


「クラリスちゃん、今1番心配をかけたのは誰ですか?」

「フロールです……」

「分かってるじゃないですか。じゃあなんでまずはフロール姫に謝らないのです。」

「ううぅ……心配かけてごめんなさい……フロール。」


「いえ、良いんですよ……あはは……」


 苦笑いするしかないフロールであった。


「それで、ライトは何しにきたの?」

「おっと、そうでした。明日妖精王の面会が取れましたので、その報告をしに来たのです。」

「それは私たちも?」

「いえ、フロール姫のみです。クラリスちゃん達はまた別日になりそうよ。」


(まぁ、そうなるわよね。)


  フロールが姫様なら王様の娘に当たるのだからある意味親子水入らずを邪魔することになってしまうのだ。なのでここはクラリスも素直に引き下がった。


「それじゃあ私たちはその間にエールとニコラとウールを大妖精達に紹介してくるわね。」

「構いませんけど、里内で暴れないでくださいよ。」

「……」

「あら?返事がない様ですね……」

「約束できないので……ノーコメントにさせて下ほしい。」


 クラリスの言葉に先程の様な冷たい視線が再び飛んできた。


「もう一度言いますね……暴れないでくださいよ?」

「ひゃ、ひゃい!」


 ダークよりライトの方が怖いと思うフロールであった。



 妖精の里に月が昇る頃リーフがダークに担がれて戻ってきた。クラリス同様ピクピクと痙攣していた。全員フロールの部屋に来ており、リーフを心配していた。


「リーフ生きてる?」

「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……」


「相当トラウマを植え付けられた様ですね……」

「ダーク、一体何したの?」


「なーに、あまりにも責任逃れをするからの、精神を壊す夢を見させておるのじゃクラリス、解いてやれ。」

「解くってどうやるのよ?」

「リーフの目を見てあげよ。それだけじゃ。」


 ダークに言われてリーフと目を合わせた。すると、リーフの目に再び光が戻った。


「ク、クラリス……クラリス!」


 正気戻ったリーフはクラリスに抱きついて泣き始めた。クラリスはリーフの頭を撫でながら()(かか)えるのであった。その後今日一日、リーフはクラリスにべったりくっついていた。


 リーフが抱きついたままの状態でフロール達はクラリスにあの事を聞く。


「で、クラリスさん質問なんですが、ライトさんとダークさんはクラリスさん達とどんな関係なのですか?」


「うーん……リーフが契約して貰ってる妖精だよ。」

「「「リーフ(さん)の⁉︎」」」

「でも、一応私とも契約してることになっているのよねー」

「妖精同士で契約なんてできるんですか?」


 フロールの質問にクラリスは顔を振った。


「普通は出来ないわよ。ただ、リーフは出来る。」


 リーフだけ出来ると聞いて、みんなはリーフをみた。ただリーフは未だに泣きじゃくってるのでクラリスが代わりに説明した。


「リーフの特性みたいなものね。たぶんフロールとウールはまだ開花してないから分からないと思うけど、本来魔法は使う為には魔力が必要なんだけど、特性は常時発動してる魔法と考えて貰えればいいわ。」


「つまり、リーフが使える2つ目の魔法って事?」

「うん、とりあえずその認識でいいわ。他の例を出すと、炎系の魔法は全て無効にするとか、透明になるとかもあるのよ。」


 クラリスの説明にエールが簡単に理解した。なのでクラリスも例えをだして更にわかりやすくした。


「透明って……それ最強じゃん。」

「まぁそうね。でも、その間は物には触れられないとかの制限もあるし、見えない物が見える透視能力を持つ子もいるから、一概に最強とは言えないのよね。」


「なるほど……つまりリーフはその特性が人だけではなく、妖精とも契約が出来るって事ですね。」


「そういう事、これがリーフの特性であり強みよ。繋げる力ね。」


 フロールの解釈にクラリスは正解という反応を示した。


「それでは、もう1つ質問です。大妖精とはなんですか?あと、何人いるんですか?」


「大妖精自体は20人くらいかしら。それで、リーフが契約してるのは火と水と土と風と光と闇ね。」


「自然界の6属性ですか……」


「そうね。リーフが契約していてもいなくても私とリーフは使えるわ。樹木の妖精……リーフと契約する時の条件の1つだったから。」


「じゃあなんでその妖精達なの?」


「威力を上げるためよ。後は深く魔法を学ぶ為かしらね。」


「深く学ぶ?」


「そう。どんな強力な魔法も上辺だけ知ってても大した威力にならないわ。だから深く知るために6属性の大妖精にしたのよ。」


「……2人とも意外と勉強熱心だったんですね。」

「エール、後で話があるから待ってなさい。たっぷり可愛がってあげる。」


「ごめんなさい!」


 クラリスの笑みに関係のないフロールとウールとニコラまでもがびびっているのだった。そして、エールは速攻で謝るのだった。

ここまで読んで頂きありがとうございました。

次回更新は1月2日日曜日の15時です!お楽しみに!


宜しければブックマークと評価をよろしくお願いします!

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