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40歩目

お待たせしました。


それでは本編をどうぞ!

「街が見えたよー!」


 ニコラの一言に全員のテンションが上がった。


「ふぅー、予定より1日遅れだけど、今日中に着いて良かったわ。」

「日が昇ってる間に着けて良かったわね。」


 クラリスとリーフもようやくひと段落である。


「私は久しぶりにシャワーを浴びたいなー。」

「ワタシもです。」

「私も。髪を洗いたかったです。」


 ウール、エール、フロールの3人は身体を洗いたかったらしく早く宿を決めたいようだった。


「とりあえず、街は普通みたいね。」

「一昨日の様な村なら困るでしょ!」


 ニコラの言葉にエールがツッコミをいれた。


「その前に、クラリス換金してきたら?魔物結構採れたでしょ?」

「そうね。役場にでも行って変えてくるわ。」


 クラリスは早速役場へ換金をしに別行動となった。


「あのリーフさん。」

「ん?どうしたのエール?」

「クラリスさんもだけど、2人とも収納魔法使えるんだよね?」

「ええ、私たちは長く生きてるからね。」

「私にも教えてくれない?」

「え、ニコラに?」

「私じゃ無理なの?」

「うーん……無理というよりセンスの問題かな……じゃあ4人にテストしてあげる。」


そう言うとリーフは空間に裂け目を作った。


「えっ?」

「どうやったの?」


 フロールとウールはちんぷんかんぷんな様だったので説明する。


「まぁ、初めからわかるはずないわよね。順を追って説明するわ。」


 リーフは木の枝を取り出して地面に絵を描いて説明を始めた。


「まず、私たちのいるこの空間。つまり生きてる世界ね。」


 この時点でウールとニコラは付いてこれていなかった。だがフロールとエールは付いてこれてたので話を続ける。


「それで収納魔法は私たちのいる世界とは別の空間に部屋を作るの。その為にはさっき開いた空間の扉を作って開ける必要があるのよ。」

「つまり空間の裂け目を作れと?」

「まぁ、そう言うことね。」


 リーフの説明にエールとフロールは理解したみたいだ。


「うーん……空間ですかー。」

「空間……」


 フロールは少し考えこんで、エールは手を少し上げてそこに扉があると仮定してみた。


「「出来ない……」」

「まぁすぐに出来るはずないし、ゆっくり練習していきなさい。」


 落ち込むフロールとエールを励ますリーフであった。

 しかし、その横で出来た者がいた。


「ねぇねぇ、リーフ。これでいいの?」

「えっ?なんで出来てるのウール⁉︎」

「えっ?話を聞いてたら出来たよ?」

「……ウールはたぶん天才なのね。クラリスも話を聞いただけで出来ていたし……」

「「えっ?クラリスさんも⁉︎」」


 エールとニコラは驚いた。なぜならつい数日前に初歩魔法で苦戦してたと聞いていた為、当然驚くのも無理はない。


「あの子はね、本当によくわからないのよ。覚えるのは遅いし、初歩でつまずくのに出来るようになると応用には凄く強いの。だから自分で魔法も使っちゃうし……」

「あはは……リーフさんも大変ですね……」

「大丈夫よ、これからあなた達も体験するからね……」


 これから自分達もクラリスに振り回されるのだと思うとから笑いするしかなかったエールとニコラであった。


「ねぇリーフ、この後どうすればいいの?」

「あー、ごめんごめん。その中に何か物を入れてみて。そしたら一度閉じて、もう一度開いてその場所に入れた物があったら成功よ。」


 リーフが次の説明をするとウールは近くにあった小石を空間の中一つ入れて、一旦空間を閉じた。そして、もう一度開くと小石がそのままの形であった。


「リーフ!出来たよ!」

「みたいね。ウールは天才のようね。それに私よりセンスも良さそうだからこれからの成長が楽しみだわ。」


 リーフは楽しそうに話すのであった。

 それから少し経つとクラリスが帰ってきた。


「ただいまー、かなり儲かったわよ。」

「そうなの!じゃあ美味しい物食べましょうよ。」

「そうね、夜は美味しい物食べましょう。」

「じゃあお昼はどうするの?」

「役場の人から聞いたんだけど、今出てる屋台は何処も味自慢らしいのよね。だから各自お小遣いあげるから好きな物食べて来るってのはどぉ?」


 みんなは顔を見合わせて頷いた。


「それならみんなで歩いて食べたい物買って行きましょう。」

「そうですね。ワタシもそうしたいわ。」


 リーフとウールの言葉に他3人も頷くのであった。


「みんながいいなら私はいいわよ。じゃあ行きましょう。」


 こうしてクラリス達は屋台エリアの散策を始めた。


「うわー、良い匂い。」

「食べたい物があったら言ってね。」


 完全に保護者となってしまった。クラリスである。そして、みんなの好き嫌いがよく分かる。

 まずリーフは野菜中心である。生野菜から焼き野菜である。そして少しの串焼き肉である。


 フロールはというと肉に野菜にパンとバランスが取れてる物を買っていた。


 エールは少し肉が多めで野菜は普通だった。ただ食べる量は凄い……意外と大食いである。


 そしてニコラとウールはというと……

 ニコラは肉のみ、ウールは野菜のみというバランスが悪すぎるのであった。


「ウール少しはお肉も食べなさい!」

「ニコラ、お肉ばかり食べないの!」


 フロールとエールに叱られるウールとニコラであった。


「2人とも足して2で割れば丁度良さそうね。」

「あはは……」


 リーフの一言にクラリスは苦笑いを浮かべていた。

 その後クラリス達は座る場所を見つけて遅めの昼食を摂った。

ここまで読んで頂きありがとうございました。

次回更新は11月21日、日曜日の15時です。お楽しみに!


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