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39歩目

お待たせしました。


それでは本編をどうぞ!

 クラリス達は今、魔物と戦っていた。


「なんでこんなにいるのよ!」

「分かりません。ただ言えるのはかなりピンチだって事です。」


 リーフとエールが魔物を蹴散らしながら話をしている。


「まずいわねー……」

「昨日の今日でクラリスさんも含めて疲れてるみたいですよね。」


 ニコラとフロールはクラリスの方を見て再び魔物達へ向かっていった。


「ウールは補佐に回って、まだ本調子じゃないからみんなの怪我のフォローへ。」

「私もまだやれるわよ!お荷物にはなりたくないわ!」

「しょうがないわね……じゃあわたしの背中を守ってて!一気に片付けるわよ。」


 クラリスは対魔剣から双剣に持ち替えた。


「ウール、強化魔法かけられる?もしくは風で私を動かしてくれる?」

「何する気よ⁉︎」

「いいから出来る?」

「いいわよ!風でクラリスを運ぶくらいなら出来る!」


クラリスは深く息を吸い込んだ。


「いくよ、クラリス!」

「いつでもいいわよ!」

「みんな!下がって、一気に決めるから!」


 4人に指示をだして、4人はアイコンタクトを取ってクラリスとウールの後ろに下がった。


「エアー・ブリング!」


 ウールの魔法が発動してクラリスは宙に浮き、魔物の群れに飛び込んだ。


「はあああああっ!」


 魔物の群は虚をつかれた為、硬直してしまった。その隙にクラリスは双剣で魔物を切り裂いていく。


(身体が軽い……動きやすいし。初めてのコンビネーションでここまで出来るなんて……ウールの才能も凄いわね。)


 クラリスはチラッとウールを見た。

 ウールは少し眉間にシワを寄せていた。やはり初めての事なのでコントロールも難しいのだろう。


(早めに決着をつけないと……)


 クラリスがそう思っているとリーフが魔物の中に飛び込んだ。


「クラリス、ウールはもう限界だからここからは2人でいくわよ。」

「ええ、お願い!……結局私が1番負担かけちゃったみたいね……」

「でも、クラリスのおかげでウールは新たな戦い方に気付けたみたいよ。」

「それならいいけどね。」


 そして魔道士に戻ったクラリスとリーフは残りの魔力で魔物を一掃するのだった。




「もぉー、この森魔物多すぎ!私が食べてしまおうかしら。」

「こら、ニコラはしたないわよ。」

「だってー!」


 ニコラの言動にエールはニコラを叱った。


「でも、この森は異常ね。人が近寄らないから繁殖しても減らないのかもね。」

「そうね、しかもやたらと強いし……」

「人々の為にも多少は減らしておいた方が良いかもしれませんね。」


 リーフは魔物が多い推測を立ててて、ウールはフロールの怪我の治療をしながら話していた。


「クラリス、ここから次の街まであとどのくらいなの?」

「んー。そうね。とりあえずまだ橋を渡ってすらいないから今日中にはつかないかもね。」

「という事は今日も野宿かー……」


 クラリスの解答にリーフは少しガッカリする。


「しょうがないでしょー、まさか魔物がこんなにいるなんて知らなかったもん。」

「クラリスを責めてるんじゃないわよ。でも、テンションが……」

「……ごめん、あたった……」


 クラリスも少し焦っていたらしく、ついリーフにキツくあたってしまい素直に謝った。


「じゃあ今日はここで野宿しましょう。下手に動いてまた魔物に遭遇するリスクを負う必要ないもの。」

「……そうね、じゃあテント立てましょう。」


 フロールの一言にクラリスも納得して今日はここで一晩を過ごす事をした。



 一晩が経って、クラリス達は街に向けて歩き出していた。


「クラリスさん……橋が……」

「落ちてますね。」


 橋があったであろう場所には何もなかった……


「しょうがないわね。エールお願い出来る?」

「もちろんです!」


 そういうと、エールはドラゴンの姿になった。クラリス達はその背中に乗って向かう岸に渡った。


「ありがとう、エール助かったわ。」

「いえいえ、いっそ、街まで行けますよ。」

「ダメよ、エールに負担をかけ過ぎたくないし、街の人が驚くでしょう。」

「……考えてるんですね。」

「エール、今の馬鹿にしてるよね?」

「そんな事ないですよ。昨日頭に血が上ってるのにそれでも私たちを使わなかった。私たちの事もしっかり考えててくれて嬉しかったです。」


 真っ直ぐに見つめてくるエールが眩しくそして、昨日の自分が恥ずかしくなったクラリスであった。


「な、なんか……ごめんなさい……」

「なんで謝るのですか?」

「いや、昨日は少しギクシャクさせちゃったから……」

「それは仕方のない事です。機嫌の良い時悪い時は誰にだってあります。でも……あの時もクラリスさんはすぐに謝ってました。誰よりも仲間を想いやれる優しい方です。」


 エールにそこまで言われて、クラリスは頬を赤らめた。


「年下に褒められるのは……なんか照れるね……」

「あれ?クラリスさんは年上なんですか?てっきり年下かと……」

「あれ、エールとニコラに言ってなかったっけ?私、不老不死だよ。」

「「えっ……、ええー!」」


 この後、次の街に着くまでエールとニコラに説明するクラリスであった。

ここまで読んで頂きありがとうございました。


次回更新は11月20土曜日15時です。お楽しみに!


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