37歩目
お待たせしました。
それでは本編をどうぞ！
「クラリス、浄化魔法一旦止めて魔法陣描いて！その中で治療するわ。」
「分かったわ！じゃあ1、2、3で代わるよ」
「1、2……」
「「3！」」
クラリスはリーフと代わって魔法陣を書き出す。
（まずい……フロールがもう魔力不足になりかけてる……）
クラリスは唇を噛んで手早く魔法陣を書いた。
「リーフ、フロール。ウールをこっちへ！」
「分かった。」
「はい！リーフは浄化をかけ続けて下さい。私がウールを風魔法で連れていきます。」
「分かったわ。お願い。」
一旦フロールは治癒魔法を止めて風魔法を詠唱する。
「風よ、かの者を運べ。エアー・ブリング」
フロールの魔法でウールをゆっくり運んで来る。そして魔法陣の中心にやって来る。
「エール、ニコラ、魔法陣を守って！」
「分かったわ！」
「任せて！」
リーフの指示で、エールとニコラが魔法陣の周りを均等に守る。
「行くよ。陣に入る者に祝福を！ハイパーヒーリングサイクル！」
クラリスの魔法で陣の中が淡い緑色の光がリーフ、フロール、ウールの3人を包み込んだ。
「ここは……？」
魔法陣が放つ光が眩しかった為目を瞑っていた。、フロールが目を開けるとそこは淡い緑色の世界になっていた。
「ここよ。フロールも早く回復魔法！」
声のする方を向くとリーフがウールに浄化魔法をかけていた。
そこからは2人とも黙って浄化魔法と回復魔法をかけるのであった。
一方クラリス達は……
「この匂い……魔物ね。」
「しかも、団体様みたいよ。」
「たぶん瘴気に誘われたのかも……2人とも魔物のお相手お願い出来る？」
「もちろん！」
「任せて下さい！」
そう言うと2人は森の中へ飛び込んだ。
（任せたわよ2人とも……）
そしてクラリスは魔法陣に魔力を注ぎ続けるのであった。
森の中ではすでに多くの魔物が拠点に迫っておりいきなりエール達と鉢合わせになった。
「はああっ！」
「せいっ！」
「ニコラ、あとどのくらい？」
「まだ50匹近くいるわよ。」
「50か……ニコラ、ドラゴンに戻って荒型片付けてくれる？私は取りこぼしを倒して行くから。」
「なるほど……分かった！じゃあお姉ちゃんに細かいのは任せるね。」
「いつも通りね。」
そう言うとニコラはたちまちドラゴンの姿に変わり魔物の殲滅を始める。一方エールは魔法を行使しつつ接近戦には体術で応戦という器用な戦い方で殲滅を始めるのであった。
「よし、なんとか浄化も回復出来たわね。これなら後遺症も残らないはずよ。」
「ありがとう！リーフ。貴女の的確な指示のおかげでウールが助かりました。ところで、どうやって出るんですか？」
「出るのは簡単よ。元々魔法陣の上だけだからね。」
そう言うとウールを抱えてリーフは魔法陣の外へ出た。その後ろをフロールは付いてくる。
「クラリスありがとう。助かったわ。」
「その様子だと、大丈夫そうね。」
「はい、本当にありがとうございました。」
フロールからお礼を言われて魔法陣に魔力を送るのを止めた。
「あれ、エールとニコラは？」
「2人は魔物退治してるわ。ここに来られるとまずかったから少し離れた森の奥で、私も行って来るわ。」
そう言うとクラリスはクラスチェンジをして剣士となってエール達の元へ向かった。
「ニコラ、まだかかりそう？」
「まだいるわよ。もう火炎で焼き払っちゃっていい？」
「ダメに決まってるでしょ！」
「もぉー！なんでこんなに出てくるのよ！」
エール達は苦戦していた。一体ずつは雑魚だが数が多かった。その為多少の擦り傷を負っていた。ニコラも疲れてきたらしく人の姿に戻って今は省エネで戦っている。
「あっ、見てお姉ちゃん。光が……！」
「消えた……という事は治療が終わったみたいね。」
「じゃあさっさと片付けて……」
「戻りましょう！」
2人が気合いを入れ直して再び敵に攻めようとした時、2人の後ろから血飛沫が飛んできた。
「ふぅー。間に合ったわね。」
2人が後ろを向くとそこには2体の魔物の死体とクラリスが居た。
「ありがとう2人とも！助けに来たわよ。」
「「クラリスさん！」」
「2人とも背中をがら空きにするなんてまだまだよ。」
「す、すいません……」
「気をつけます……」
クラリスの叱責に反省する2人であったが、クラリスが来たことにより再度気合いを入れ直す。
「じゃあ、片付けるわよ。」
「「はい！」」
3人は一気に魔物達を制圧するのであった。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
次回更新はこの話の直後です。キリが良さそうなので投稿してしまいます。
お楽しみに！
宜しければブックマークと評価をよろしくお願いします！
