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18歩目

お待たせしました


それでは本編をどうぞ

フロールが眠ってしまったのでとりあえずソファに寝かした。


「バースさん、ありがとうございました。」

「ありがとうございました。」

クラリスとリーフはバースにお礼を言う。

「いやいや、大切な仲間なんじゃろ。助けられてよかったよ。」

「しかし、あれは何だったんですかね?」

「分からん…そもそもこの子と契約したその土地神とやらは本当に土地神じゃったのかな?」

「分からないですね…私がフロールと出会った時には契約していたから…こういう時はウールに来てもらうのが1番だけど…」

「呼べないわよね…私たちじゃ…」

「居るわよ!」

「えっ?」

「「えっーーーー⁉︎」」

クラリスとリーフは2人で絶叫した。


「いや、なんでかは分からないけど、戻りたいなーって思ったら戻って来れたのよね。」

「ふぉっふぉっ、それが本来なのじゃよ。」

「えっ?そうなの?」

「私は精霊と契約した事ないから分からないわよ。」


クラリスもリーフもその辺の事はよく分からなかった。

「クラリスはともかくリーフは知ってなさいよ!」

リーフにツッコミをいれるエールはなかなかに珍しい光景だ。

「ワシが説明してあげよう。まー座りなさい。」


クラリスたちはバースに促されて椅子に座った。


「私は自己紹介まだでしたね。ウールです。フロールと契約してる精霊です。」

「ふぉ、ふぉ、先程フロールちゃんから聞いておるよ。しっかりした子じゃのう。」

挨拶もそこそこにバースは説明を始めた。


「まず、妖精は精霊が成長し、大人になる事で妖精という名を貰うのは聞いた事あるじゃろ?」

クラリスたちは頷いて返した。

「その多くの精霊は妖精によって育てられ魔法を習得していくんじゃ。」

「それはまぁ知ってるわよ。私も通ってきた道だもの。」

「そうじゃな、リーフちゃんは通ってきた道じゃ、でも樹木の精霊は基本的に樹木の妖精に育てられる。」

「まぁ、そうですよね。樹木の妖精になる為には樹木の妖精に教わらないなれませんもんね。あっ、そうか。」

「クラリスちゃんは気づいた様じゃの。そう、樹木の妖精は基本的に使用者が少ない。故に戦いに出ることはほとんどないんじゃ、じゃからリーフちゃんは自然に戻るという行為を行う事も少なく。その妖精が呼んだ時に行けば良いという感覚になっていたんじゃ。」

「なるほどね。それじゃあリーフが知らないのも当然な訳ね。」

ウールの言葉にクラリスも納得する。


「しかし、普通の精霊は違う。普通の妖精は人と契約したり、フロールちゃんの様に神様と契約したりするんじゃ。その際危険な目にも遭う。そんな時に契約している精霊に救援を呼んできてもらう事も出来る様に自分で戻れる様にしているんじゃ。」

「なるほど。でもなんで今までそれが出来なかったのよ?」

「恐らく、フロールちゃんの魔力不足じゃろうな。精霊が妖精の元に戻る際には妖精の魔力を使って戻ると聞いた事がある。もしくは契約していた神とやらが追加で加えていたのやも…」

「やっぱりムカつく!」


リーフは机を叩き立ち上がった。よほど頭にきているのだろう。

「クラリスちょっと私里に戻ってこの事報告してくるわ!注意喚起も兼ねて。しばらくこの村にいるんでしょ?」


「まぁ待ちなさい、リーフちゃん。この事は私からも口添えさせて欲しい。」

「どうしてですか?」


頭に血が上ってる今のリーフじゃ喧嘩腰になる為にクラリスが聞く。ちなみにクラリスも相当頭にきていたその証拠に足がさっきからカタカタと揺れていた。だがなんとか平常を保っていた。

「今回の一件、もし他にも同じ者がいるようなら解除出来る者も限られる。それの手配もしなければならん。だから行くのなら明日にして貰えぬか?」

「…分かったわ。じゃあ明日まで待つ…」


少し頭が冷えたのか、リーフはもう一度席に座った。

「すまんの…君たちの怒りも分かる。じゃがこのまま野放しにする訳にも行かんのじゃ。堪えてくれ。」

「いえいえ、バースさんが頭を下げる必要は有りません!悪いのはその土地神なのですから!」

「そうですよ!バースさんが謝らないで下さい。」


クラリスたちはバースが頭を下げ続けたのでそれを止めている内に少し冷静になった。そして、少しの時間が経ち、フロールが起きた。

それからは夕食を摂りながら先程のバースの話をフロールにもし、今後の方針を決めた。


「とりあえず、明日リーフは妖精の里へ戻ってバースさんの手紙を届ける。」

「分かったわ。」

「私は、フロールと契約していた土地神の手がかりを探るわ。」

クラリスは自分のやる事をみんなに発表し、次にフロールとエールに移る

「エールはフロールの看病ね、フロールはしばらく休暇!最低でも1週間は休んでて!」

「えっ?そんなにですか?」

「「当たり前でしょ!」」

リーフとウールに言われてしょんぼりするフロール。

「魔力がすっからかんで今までも回復魔法とか行使してくれてたんだから当たり前よ!」

「そうよ、今まで無理してたんだからゆっくり休みなさいよ!」

「私も、もっとフロールに気を回していればよかったわ。あの街を出て少しは顔色も良くなったと思っていた。でも、再度解除魔法をかけていれば良かったのに…気づかなくてごめんなさい…」

「クラリスさんまでそんな…分かりました。少し休ませて頂きます。なので、休んだらまたみんなで旅をしましょうね!」

クラリスとリーフとウールは顔を見合わせて少し微笑むと同時に同じ言葉で答えた。

「「「もちろん!」」」


こうしてドラゴンの里に来て1日目が終わった。

ここまで読んで頂きありがとうございました。

次回更新は10月16日土曜日21時になります。お楽しみに!

それではここまで読んで頂きありがとうございました。

面白いと思った方はブックマークと評価を宜しくお願いします。

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