15歩目
お待たせしました。
それでは本編をどうぞ!
その後は、交代でニコラの看病をした。エールとウールは回復魔法は使えないので、クラリス達看病組のサポートへ回った。
「怪我も大分治ってきたわね。」
「ええ、翼もあと少しで治りそうよ。」
「意識もはっきりしてきたからもう安心ね。」
「3人ともお疲れ様でした。」
「皆さん、本当にありがとうございました。」
深々と頭を下げるエールにクラリス達はにこやかに笑うのであった。
それから更に2日が過ぎた。
「皆さんありがとうございました。改めてまして私の名前はニコラです。よろしくお願いします!」
ニコラはエールと同じくらいの身長で肌は小麦色に焼けており、オレンジ色の髪色で三つ編みの髪型をしていた。
「こちらこそクラリスです。よろしく!」
「リーフよ、よろしく!」
「フロールです。よろしくお願いします。」
「ウールよ、よろしくね。」
クラリス達もそれぞれに挨拶をした。
「皆さんには大変お世話になりました。よろしければ、私どもの国に来て頂けますか?お礼がしたいのです。」
「ええー!いいんですか⁉︎」
「私は行った事ないから行ってみたいわ。」
「私も行ってみたいですね。」
「私も行ってみたい!」
「みんなは妖精と精霊だからいいけど、私は人間よ、本当にいいの?」
「もちろんです!お世話になった方々にお礼をしない方が問題ですもの!」
エールと違い礼儀正しいなーとクラリスが思っていると。横からツンツンと横腹を突いてクラリスを呼んだ。
「あの子、今は猫かぶってるからね、結構ガサツなのよ…」
「えっ?」
「特に飛行時は…やばいわよ。」
小声でそんな事を言ってくるエールに、少し不安になるクラリスであった。
それから街へ戻って、役場へと行く。
「そうですか、では回復したのですね。」
「ええ、フロール達から話を聞いてると思いますが、人を攻撃していたのはやはり人に攻撃された為の防衛の為でした。」
「ええ、聞いております。」
「ですので、今回の件でドラゴンの里に攻撃する様な事はやめてほしいのですが…」
「それは大丈夫ですよ、そんな事をしたら人が滅ばされてしまいますよ。」
「あはは…そうですよね。ありがとうございます。」
(もう100年前とは違うのね。良かった、良かった。)
クラリスは経験していたのだ。100年程前に人とドラゴンが戦争をしていた事を…そして、両者ともに大打撃となり終戦した。
(あの頃より…世界は平和になったのね。)
そうしてクラリスは役場を後にするのであった。
外にはフロール、リーフ、ウール、エール、ニコラが待っていた。
「お待たせみんな!」
「今日は宿で一泊するんでしょ?どこに泊まる?」
「そうね…お金はまだあるし6人部屋のある宿でいいんじゃない?」
「いいわね、枕投げしたい!」
「私もしたい!」
「私も!」
「やめなさい!あんた達がそんな事やったら宿を壊すでしょ!」
「そうよ、ニコラはまだ病み上がりなんだから無理はしちゃダメよ!」
「「「はーい…」」」
私はリーフとウールを止めて、エールはニコラを止めるのであった。
「とにかく、明るいうちに宿屋決めちゃいましょう。」
「そうね。早いに越した事ないものね。」
こういう時はフロールがいると助かる。話が纏まりやすく、優等生だから他の子の統率も取ってくれるからクラリスは安心できるのだ。
それから宿屋を探して行った。最初の宿は満室だった為、2つ目の宿屋で決まった。
早めに探して置いて正解だった。今日は何故かお客さんが多く宿が結構満員御礼であったのだ。
「うーん!久しぶりのベッドだー」
「ほんとね、1週間ぶりかしら。」
リーフとフロールはベッドに腰掛けて話し出した。
「人というのは結構いい場所で寝るんですね。」
「私達はなかなかこんなベッドでは寝ないわよ。空を飛びながら寝ることもあるし。」
「ドラゴンって凄いわね…」
「私でもそんな事しませんよ。というか出来ないわ。」
エールとニコラの言葉にクラリスとウールは驚くのであった。
ここまで読んで頂きありがとうございました。今回、そして次回はお話が短いので、少し早めに投稿します。
次回更新は10月10日の朝9時です。そして、その日の夜21時にもう一話更新という形にします。不便かと思いますがご了承下さい。
それではここまで読んで頂きありがとうございました。
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