表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

142/151

141歩目

 全員が臨戦体制となってジェシカが門を開いた。そしてそこには2体のドラゴンがいた。


「ドラゴン……」

「しかも2体とも金色の……」

「まさか、神龍?」


 そうそれは正しくドラゴンの里で戦った神龍だったのだ。


「あれが神龍……でもクラリスさん達は一度倒してるんですよね?」


 サクラの質問にクラリスが冷静に返した。


「あの時はバースさんってドラゴンが命懸けで相打ちに持ていったの。私たちだけでは勝てなかったわ。」

「そ、そんなに強いのね……」


 流石に少し怯えた表情をするサクラ。しかしこの状況で安堵しているものがいた。


「良かったわ。神龍くらいで。」

「えっ?」


「クラリスちゃん。神具出して。」

「えっ、は、はい!」



 クラリスは聖天の剣を取り出した。それをみたジェシカは満足そうな顔をした。


「ふふ、大切に使ってくれてるみたいね。じゃあ私も……」


 そうしてジェシカが取り出したのは……槍だった。


「ふふふ。聖天の剣をクラリスちゃんにあげた後に新しい神具を作ったのよ。名は蒼天の槍。」


 そうしてジェシカが構えた。


「クラリスちゃん以外の他のみんなは下がってて。巻き込まれるわよ。あと、防御魔法を全開にしてて。」

「えっ?私は戦闘なの⁉︎」


「大丈夫よ。今のクラリスちゃんなら倒せるわ。私は右を、クラリスちゃんは左のドラゴンね!それじゃあ行くわよ!」


「仕方ないわね!リーフ、フロールみんなをお願い!」


 そうしてクラリスは聖天の剣を鞘から抜き飛んでいく。


「えっ、なんか力が……」

「蒼天の槍の影響を受けてるのよ。これなら戦えるでしょ?」


「ええ!これなら勝てる!」


 下手に強化魔法を使わなくてもいいほどに力が湧いてくるクラリス。そしてその切れ味も鋭くなっていた。


「はああ!」

「グオオオオ!」


 なんと一撃で金色のウロコを壊し、一気に斬ったのだ。


「凄い……」

「慣れてきたかしら?じゃあそろそろ決めるわよ!」


「はい!」


 ジェシカの掛け声にクラリスも構える。そして、一気に飛び込む。ドラゴン達はブレスを放とうとしていたが、それが放たれる事はなかった。


「遅いわよ。神速にその溜めは命取りよ。」

「凄い……あのドラゴンを1人で倒せちゃった。」


 クラリス自身が驚いているが他のみんなも驚いていた。


「クラリスさん……あんなに強くなってたの?」

「恐らくあの槍と共鳴してるとは思うけど……」


「私は複雑です……私もドラゴンなのであんなに簡単に切られるなんて……」


 ドラゴンのニコラは皮膚の強度にはある程度自信があった。だがそんな自信を簡単に壊されたのだった。


「この戦い終わったらまた稽古付けてもらおう……」

「そうね。私もクラリスに稽古付けてもらおうかしら……フロールだけじゃなくいろんな人と経験してみないといけないみたいだわ。」


 サクラとウールはクラリスから稽古をつけてもらいたい様だった。



「さぁ、行きましょうか。この先に恐らくいるはずよ。お目当ての人物がね。」


 そうしてジェシカの先導のもとクラリス達は続くのだった。

 ここまで読んで頂きありがとうございました。次回更新は11月2日水曜日の21時です。お楽しみに!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ