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140歩目

 空を飛ぶ事であっという間に到着したクラリス達。


「さてと、どうやって忍び込む?」

「そうですね……まずは私が幻覚を……」


 リーフとフロールが作戦を考えているところにクラリスとジェシカはもう考えがあった。


「そんな事考える必要はないわよ。」

「そうよね。こうすれば良いだけの話よね。」


 そういうとジェシカはクラリスを縛った。


「「「「「えっ!」」」」」


「何を驚いているのよ。真正面から私を捕まえたと言えばそれだけで戦争はしなくていいんだから。」

「じゃあ私たちはどうやって入るのよ!」


「そんなの簡単よ。ツボミは私の中へ。ほかのみんなは縛られて入ればいいわよ。フロールは妖精の里のお姫様として来たと言えばいいでしょう。」


 クラリスの最優先は戦争の終結だった。それをわかっていたジェシカもこの方法を先に考えたのだった。





「何者だ!」

「やっほー、お尋ね者のクラリスとその仲間を連れてきたわよ。あと、妖精の里の姫さまも連れてきました。」



 門番はいかにも戦闘が得意そうな者が立っていた。そしてジェシカを見るなり片膝をついた。


「お疲れ様です!ジェシカさま。流石はジェシカさまです。今取り継ぎますので少しお待ち下さい。」

「それで何故妖精界の姫がここにおられるのですか?」


「あー、戦争を止める為の話し合いがしたいそうだから連れてきたのよ。」

「フロールと申します。」


「まぁ、姫を追い返したとなれば戦争は激化するだろう。それにジェシカ様が居られるなら問題もなかろう。行ってよし。」


 こうしてクラリス達は城の中へと案内された。


「中も広いですね。」

「広いわよ。正直迷路になってるの。一本でも道を間違えるともう外には出られないわ。だからしっかりついてきてね。」


「私はクラリスさんの手を握っておきます。」

「あっ、ずるいフロール!しかも恋人繋ぎじゃん!」


 ぎゃーぎゃー言うリーフにやれやれという感じのウールであった。





 少し中に入ると正しく迷宮だった。


「あの……ジェシカさん……わかるんですか?こんな目印のない迷路で……」


 クラリスの言葉は流石に心配そうだった。そしてクラリス同様他の者も同じ気持ちのようだ。


「大丈夫よ。道が教えてくれるわ。」

「道……ですか?」


「ここに少しの神力を流すの、そうするとね……」

「あっ、光った!」


 神力に反応して青く道が光り出す。


「これは魔力では反応しないの。これに反応するのは神力だけよ。さぁ行きましょう。」


「綺麗……」

「こんな手に縄をかけられた状態じゃ無ければ良かったんだけどね。」


「まぁまぁ。帰りはゆっくり見物しながら帰りましょう。」

「無事に帰られればね……」


 フロールの言葉を打ち消したサクラであった。


「ふふふ。大丈夫よ。狙いは私なんだから、みんなはなんとしても無事に帰らせるわよ。」


 その言葉に後ろにいたリーフがクラリスに蹴りをかますのでした。


「アンタも帰るのよ!」

「はい……すみません……」


 そうして歩いていると大きな扉が現れる。


「ここ?」

「うーん……どうやら私の事を信じてなかった様ね……」


 その言葉の意味をみんな理解した。そうしてジェシカはみんなの縄を解いた。


「たぶん扉を開けたら何か来ると思うの。ここにいるみんなは実力者だから心配してないけど……もしもの時は退避を!」


 皆は静かに頷いた。そしてジェシカは扉を開けるのだった。

 ここまで読んで頂きありがとうございました。

次回更新は10月26日水曜日の21時です。お楽しみに!


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