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13歩目

お待たせしました。


それでは本編をどうぞ!

「どぉ?少しは落ち着いた。」

「殺しなさいよ…ワタシを」


ドラゴンはさっきより落ち着いた様だ。先程とは違いカタコトではなくしっかり話せている。


「殺さないわよ。私たちはあなたにここからどいてほしいだけだからね」

「人の言う事など信じられぬ!」

「じゃあ、私たち妖精なら信じて貰えるかしら?」


その隣からリーフとフロール、ウールが前に出た。


「お前たちは妖精なのか?何故人間なんかと…」

「正確には私は精霊だけどね、私とフロールはクラリスに助けて貰ったからよ。」

「私は契約してるし、監視役でもあるからかな。」

ドラゴンの問いに3人は答えた。

「監視役だと…ならばそいつは樹木の?」

「そう言う事、この子は悪事に手は出さないわ。ちゃんと私という優秀な妖精がいるんだから!」

……

「んー…優秀かしら?」

「わ、私に振らないで下さい!」

「クラリス、後で覚えておきなさいよ!」


最後の部分に疑問を持ったクラリスはフロールに尋ねた。もちろん急に振られたのでフロールは困ってしまった。

そして、再度クラリスが話し出す。


「ね?私は信用出来なくてもこの子達は信用できるでしょ?だからここからどいてほしいのお願い。」

「今は出来ぬ…」


クラリスの申し出を悲しそうな目で断られてしまう。


「何かお困り事の様ですね。」

「話してみなさいよ、じゃないと対策も取れないし、1人で悩むよりいいわよー。」

「そうですよ、クラリスさんはそういう方を見過ごせない人ですし、たぶん無理矢理にでも聞いてきますよ!」

「そうそう!無駄に体力と精神使うだけだぞー」

「ちょっと!フロールとウール、言い方酷くない⁉︎少しの悪意を感じるよ!」

「そんな事ないですよ!私たちの時も無理矢理入ってきたから素直に話した方が良いと言ってるんです。」

「そうそう、私に無理矢理あんな事したし!」

「「あんな事…?」」


リーフとフロールがクラリスを睨んだ。


「ちょっとウール、言い方!私何もいかがわしい事はしてないでしょ!」


収集がつかなくなってきたので、この話は依頼を終えてからという事になった。仕切り直してクラリスが話始める。


「じゃあ話してもらいましょうか?」

「分かった。ならばワタシの背中に乗れ。」

「えっ?いいの?」

「どの道話をするにはここではいかんだろう?旅人や商人もいるだろうし…」

「それもそうね。」


私たちはドラゴンの背中に乗った。

「じゃあ飛ぶぞ。」

「「「「お願いします!」」」」

クラリスたちが返事をすると、ドラゴンは飛び立った。そして、谷底へと降りていった。


「そういえばあなた名前は?」

「名前だと?なぜ教えなければならない。」

「名前がないと呼び辛いからよ。」

「あっ!私も知りたい!」

「私も!」

「私もー!」

「…アンタたちを見てるとこっちの調子が狂うよ…」


呆れた声がドラゴンから聞こえた。


「…エールよ…」

「えっ?」

「ワタシの名前よ…」

「エールかー、いい名前ね。」

「ク〜ラ〜リ〜ス〜」

「ま〜た、浮気ですか?」

「だから!私は浮気なんてしてないし、2人とも付き合ってないでしょーが!」

「この話も後で持ち越しになりそうねー楽しみだわ!」

「ウールはほんと楽しそうでいいわね!」


リーフとフロールは黒いオーラを放っており、ウールはその様子を楽しんでいた。

そして背中からの声に少し安心する

(確かにこの人たちは悪い人たちでは無さそうね…)

そうしてエールは更に下へと下降していく。


「ここよ。」

着いた場所は谷底で近くには川があった。

「穴ね、」

「大穴ね、」

「エールが掘ったの?」

「いいや、元々あったものを使ってるだけだ」


そして、エールの身体が急に光だした。そして光が消えるとそこには黒髪ロングで色白の小さな女の子が立っていた。


「あなた…」

「それがあなたの人の姿なのね。」

「…そうよ、あまり好きじゃないけどね…」

「ええー!可愛いのにー」

ギリッ!

(しまった!また失言を…)

「これは…」

「本格的に躾が必要なのかもしれませんね…」

フロールとリーフの目が完全に据わっていた。

「はいはい、3人ともそのくらいに、エールが待ってるよ。」


ウールに止められて2人は正気に戻った。


「あ…案内しても良いですか?」

「あ、はい。お願いします。」

「では、こちらに。」


そう言ってエールはクラリスたち4人を穴の奥へ案内してくれた。そうして少し行くと翼が大破し、腕や胴体に大怪我をしたドラゴンが横たわっていた。


「これって…」

「ちょっと!翼が…」

「生きて…るんですよね…?」

「生きているよ。でも…」

「動けないわよね…この怪我じゃ…」

「そうよ、だからしばらくはワタシもここを動けないの…分かったかしら?」

「じゃあここら辺の魔物が消えたのは…」

「そうです。ワタシが狩ってこの子に食べさせてたの。」

「この子とはどんな関係なの?」

「妹よ、ワタシの可愛い…ね」


そう言ってエールは妹さんに水を飲ませていた。

「誰にやられたの?」

「人間よ!」

いきなり大声を出された。

「なるほど、人を嫌いになるわけね…」

「簡単に言うわね…」

「人は変わらないのよ…何十年何百年経ってもね…」

「でも、あなたは信じてあげるわ、だから…」

「そういう事なら仕方ないわね。」

「潔いわね、分かってもらえた?」

「ええ、フロール、ウール2人に頼んで良い?」

「うん、いいけどどうしたの?」

「ギルドに行ってドラゴンの件は達成不可能だから違約金の金貨5枚払ってきてくれる?」

「ふふふ。クラリスさんらしいわね。分かったわ行きましょうウール。」

「ええ、」

「ちょっと何を…?」

「あーあと、店の薬草や、薬買ってきて。」

「分かってるよー任せといて。」


そう言って2人とも飛んで行った。


「な、何してるのよ!」

「何って?人がした事だから私が尻拭いするのよ。」

「馬鹿じゃないの⁉︎そんな事してあなたになんのメリットが…」

「メリットなんてないよ。私がしたいからするだけ、リーフ回復の魔法お願い。」

「もうしてるわよ。ついでに翼は私に任せといて、翼はクラリスじゃ構造わからないでしょ?」

「ええ、お願いするわ!私は腕とかを重点的にやるわよ。」

「あ、あなたたち…」

こうしてクラリス達はしばらくここにいる事となった。

今回初めて5日間期間をあけました。それで思った事は待たせ過ぎだなと思いました。なので、日曜日、土曜日そして、この中間の水曜日に更新しようと思います。度々変更かけて申し訳ありませんが、よろしくお願いします。


それではここまで読んで頂きありがとうございました。

次回更新は10月6日21時です。お楽しみに!


面白いと思った方は評価とブックマークよろしくお願いします。

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