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111歩目

お待たせしました。


それでは本編をどうぞ!


 一夜明けた次の日……


「ん……」

「ようやく起きましたね。オオクニヌシ様。」


「君は?」

「わたくしはライトと言います。クラリスの仲間です。」


「そうか……すまない……我が国の問題に君の仲間を頼ってしまった。」

「ええ、あの子も安請け合いをしてみんなに叱られてました。」


「……すまない……」


 オオクニヌシは顔を背けて謝った。ライトは微笑むと言葉を続けた。


「謝る必要はありませんよ。あれはクラちゃんが悪いので。それで敵の情報を頂けませんか?もはやこの国だけの問題では無くなったのです。」

「どういう事だ。」


 オオクニヌシは起き上がるとライトの話を聞く体制を取った。そして昨日クラリス達に話した事を伝える。


「なんと……私どもの失態で他国に迷惑をかけるとは……」


 オオクニヌシは頭を抱えてしまったがライトはしっかりとサポートする。


「いえ、あんな化け物をよくぞこれまで管理してくれました。わたくし達の王、妖精王からも礼を言う様に言われております。」


「そうか……それでクラリス殿達は?」


 周りにクラリス達がいない事にオオクニヌシはライトに質問した。


「現在情報収集に出ております。」

「そうか……すまんな……」


 拠点で待つライトとオオクニヌシ、そして雨は降り続いていた。


 その頃クラリス、リーフ、フロール、ウール。ニコラはというと……


「どこまでも雨ね。」

「ニコラ大丈夫?視界悪くない?」


 雨の中飛んで貰っている為ニコラを気遣うクラリス。ここ数ヶ月でようやく人を乗せられるくらいにスピードを落とす事が出来たのでクラリス達も安心できるのだった。


「大丈夫!次はどこに行くの?」

「そうね……リーフ今どの辺りかわかる?」


「ここがどこかは分からないけど東の方から邪気を感じるわ。」

「ニコラ、とりあえず東に飛んで!」

「うん!」


 そうしてしばらく飛び続けると急に天気が晴れた。


「何よ……これ……」


 そこは枯れ果てた大地……植物が枯れる程の熱量……大雨が降り続いていると思えば片方ではひでりの状態である。とりあえず地面に降り立つクラリス達であったが……


「あっつー!何よここは!」

「ちょっ……私もこの暑さには……」


「ウール!」


 この暑さにウールは立ちくらみをしそうになる。なのでクラリスとリーフが急いで支えに入る。


「これじゃあ雨の方がまだマシよ!」


 リーフの言葉もごもっともという感じで頷くクラリス達。


「とにかく日陰を探しましょう。」


 そうして辺りを見回していると火の玉がこちらに近づいてきた。


「な、何よあれ?」

「火の玉ね……でも……」


「大きくない?」


 そう、あの城で見た火の玉とは明らかに大きさが違った。


「あれ……鬼じゃない?」

「鬼が燃えてる!」


 鬼が燃えていたのだ。そしてクラリス達に向かって来ていた。


「えっ、えっ……どうする⁉︎」

「どうするもこうするも……あちこちから来てるから……」


 クラリスの言う通り四方八方から燃えてる鬼が向かってきていた。


「クラリスさん。ここは私に任せてくれませんか?」

「フロール?」


 フロールの提案にクラリス達は驚いた。


「大丈夫なのフロール?」

「はい、少し詠唱に時間がかかるので守って貰えますか?」


 クラリス達は顔を見合わせて頷いた。


「分かったわ。じゃあお願いね。」

「はい!」


 そうしてフロールを除いてクラリス達は鬼へと向かって行った。


「あっっつ!コイツらめちゃくちゃ燃えてるんだけど!」

「リーフはあんまり接近戦しないで魔法を使いなさいよ!」


「コイツら火が効かないよ!」


 ニコラがブレスを使うが、全く効いていなかった。


「当たり前よ!燃えてるんだから!」

「ニコラは土系統の魔法で戦いなさい!」


 ウールに叱られつつクラリスの指示で土魔法に切り替えて戦い始めるニコラ。


 そしてそんな戦いを続けているとフロールから声がかけられる。


「皆さん!ありがとうございました。準備出来たので下がって下さい!」


 フロールの声にバックステップで一気に下がったクラリス達。


「冷えた雨よ。業火を鎮め、熱した大地に恵みを!アイスレイン!」


 すると晴れていた空が一気に曇り雨が降り始める。


「冷たい!」

「かなり低い温度にしてますからね。この乾いた大地も冷やさないといけませんし。」


 フロールの降らせた雨は一気に大地を冷やし、鬼達を纏っていた炎を鎮火させた。そして炎が消えた鬼達は次々き絶命していくのだった。


「ふぅー……終わりましたね。」

「結局コイツらなんだったのかしら?」


「分かりません。ですがこれは報告した方が良さそうですね。」


 フロールの意見に頷き帰ろうとした時だった。


「あれ?お姉さん達だ!」


 後ろから声がかかる。そこには雨の日に出会った少女がいた。

ここまで読んで頂きありがとうございました。

次回更新は4月30日土曜日の15時です。お楽しみに!


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