109歩目
お待たせしました。
それでは本編をどうぞ
全員が手を上げたのでクラリスが決める事にした。
「じゃあサクラ、ボタン、エールは向こうで待機してて、」
「「「えっ?」」」
「サクラとボタンは修行して魔法を勉強してきてほしいの。エールはその手伝いをお願い、ニコラじゃその辺り期待出来ないからね。」
「さりげなく私を貶してるよね⁉︎」
ニコラの言葉をスルーしつつ、他を決めていく。
「私はフロールが残るのなら私も残るわよ!」
「じゃが、誰かが向こうに居らんと困るじゃろ?」
「ダークは最近クラリスと一緒にいるんだから遠慮してほしいわね。」
「そうですね。ダークさんには遠慮して欲しいですね。」
妖精による四つ巴が行われていた。
「でも、今回の様に天候を操れる人がいないと困りますから私は居た方が良さそうでは。」
「ぐっ……仕方ない、フロールは決まりじゃな。」
「じゃあ私も決まりよね?フロールと契約してる精霊だから。」
「まぁよい、で問題はわっちかリーフじゃな。」
「この前みたいにジャンケンはなしよ。心眼で心を読まれたら勝ち目ないんだから!」
ダークは舌打ちをして泣く泣く諦めた。そしてたどり着いたのはあみだくじである。
「ダーク、1発勝負よ!」
「無論じゃ!」
「クラリスの心を読むのもよ!」
「あやつはさっきから早く終われとしか思っておらん。」
「後で締めとく。」
「残った者が締める……それでよかろう?」
「ええ!」
クラリスはどちらにしろ締められる事は確定した。そしてあみだくじをお互い決める。結果は……
「やったー!私の勝ちよ!」
「ぐっ……負けた……」
という事でリーフが勝ってダークが負けました。そしてダーク達は妖精の里へと行ってしまった。残ったのはクラリス、フロール、リーフ、ウール、ニコラとなった。
「ニコラは寂しくない?」
「えっ?なんで?」
「いや、お姉さんのエールとなかなか一緒にいられてないからさ。」
「クラリスって妙な所で気を回すよね。」
「心配してるのよ。これまで一緒にいる時間が多かったからね」
「ありがとう、でも大丈夫だよ。私は私、エールはエールだから。お互い出来る事をやるだけだよ。」
「……そっか。でも一緒に居たい時は言ってね。」
「うん、でもそれはクラリスに言うよりリーフとフロールに言った方が良くない?」
「……あはは、そうだね!」
「クラリスは本当そういうところは爪が甘いよね。」
「中途半端な優しさなのよね。クラリスって……」
横で話を聞いてたリーフに突っ込まれる。
「中途半端って……そんなつもりは……」
「いいえ、クラリスさんの優しさは中途半端です!」
なんとフロールまでもがクラリスに突っ込んだ。
「えっ、フロールまで⁉︎」
「そうね。リーフとフロールの言う通り、クラリスは優しいのに最後までしてくれないのよね。」
ウールにまで言われて流石に落ち込むクラリスでした。
夜になっても雨は止まなかった。
「本当に止みませんね……」
「うん。このままだと何かしらの被害が出るかもね。」
「被害って?」
ウールの疑問にリーフが答えた。
「雨が降り続けると地面がぬかるんじゃうのよ。」
「そうなるとどうなるの?」
「簡単に言うと土砂崩れが起こるのよ。他にも川が氾濫したりもするの。」
「そうなると大変じゃない!」
「そう、大変なのよ。おまけに植物は根腐れしたりもするから雨が続きすぎるのも困るのよ。」
「そうなんだ……じゃあ、リーフも?」
「私は樹木の妖精よ!私自身には影響なんてないわよ。」
「そうだよね。」
そうこの段階なら笑い話で済んだのだ……しかし翌日の昼間に事態は急転した。
「クラリス……」
「オオクニヌシ様!どうされたのですか⁉︎」
雨の中、傘もささずに現れたオオクニヌシは鎧を着ていた。しかし身体中傷だらけである。
「すまん……もう私たちでは手に負えん……異国の力を貸して欲しい……」
これはつまり……
「我が神々の軍は敗戦した。奴はもはや神をも凌駕する存在となってしまった……」
「嘘でしょ?神様達が勝てないのにクラリスに頼むなんて正気とは思えないわ!」
リーフの言葉は正しい。神々が勝てない敵をどう倒せと言うのか……しかしクラリスはと言うと……
「わかりました。やれるだけやってみます。」
「「「「クラリス(さん)⁉︎」」」」
クラリスの返事に全員でツッコミを入れるのであった。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
次回更新は4月24日日曜日の15時です。お楽しみに
宜しければブックマークと評価またはいいねを宜しくお願いします。
*4月20日の更新が15時になっていた事ここでお詫びいたします。失礼致しました。
これからも宜しくお願いします!




