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10歩目

お待たせしました。


それでは本編をどうぞ

朝ご飯を食べた後、クラリス一行は街役場に来ていた。フローラとリーフ、ウールは外で待っていた。

「あのーすいません!」

「はい、どうされましたか?」

「あの、この依頼受けたいのですが。」

「えーっと…この依頼をですか…?」

「ええ、倒す、もしくは追い払えば良いんでしょ?」

「そうですが…大丈夫ですか?もう受けてくれる方が居ないので、国に応援を要請しようと検討していたのですが…」

「そうですか…でも、一度行ってみたいので、お願いします。」

「…分かりました。ですが、くれぐれも気をつけてください。死んでしまってもこちらは何も保証はありませんので…」

「分かってます。それで場所はどこですか?」

「場所はこの街の北にある山にある吊り橋です。」

「吊り橋ですか…」

「ええ、おかげで山向こうの村との更新も取れないので政が出来ないのです。」

「分かりました。では、1週間下さい。それまでにこの依頼完遂してみせます。」

「い、1週間で⁉︎」

「ええ、希少種ですので、なるべく話し合いで解決したいんです。」

「は、話すって、話せるのですか?」

「ええ、知能は高いですからね。もし話し合いが出来なければ倒してしまいます。」

「ほ、本当ですか?」

「ええ、なので1週間待ってて下さい。」

「分かりました。では、ご武運を…」

そうしてクラリスは役場の外へ出た。


「お待たせ!」

「遅いよ!クラリス!見てよ!クラリスが遅いから私、リーフにめちゃくちゃ遊ばれてるのよ!」

「楽しそうで何よりじゃん。」

「楽しくないわよ!これじゃあ子供みたいじゃない!」

ウールは今リーフに抱っこされて頭を撫でられていた。

「ええー、私に撫でられるの嫌なの?」

「人前が嫌なの!私だって子供じゃないんだからね!」

「ふふふ。でも、ウールを撫でるのは私も好きよ、」

「フロールまでー!」

顔を赤くしたウールを見てクラリスも可愛いと思ってしまうのでした。


一旦落ち着いて、話し合いをする。

「という事で、北の山へ向かいます。」

「そうですか、では準備しないといけませんね。」

「そうね、特にフロールとウールは防具がないもんね、」

「えっ?私はあるよ、」

「えっ?何処にも見えないけど?」

「ふふふ。風の精霊ならではの防具よ!」

「あー…そうね、風の妖精と精霊は戦闘になると風の防壁を身体に纏うのよね、でも、魔法を解除する様な敵もいるから一応買っておきなさい。」

「そうよ、不意打ちには弱いっていうのもあるんだから、買っておいて損はないわよ。」

「うぐぐ…まぁ2人がそう言うなら従うわ。」

(流石フロールとリーフ、説得力があるわね。)

「でも、リーフだって防具着けてないよね?」

「あー、私はこの服戦闘にも使える様に魔力で編み込んでるの、いちいち着替えるの面倒でしょ?」

「ずるーい!私もそういうの欲しい!」

「そうね、ウールとフロールにも作ってあげるわ!今回の仕事が終わったらね!」

「ええ?良いんですか?」

「いいわよ!2人とも仲間なんだし!お安い御用よ!」

「「ありがとう!」」

「ちなみに、クラリスの剣士の時の鎧も魔道士の時のローブも、私の手作りよ!」

「えっ?そうなんですか?凄いです。リーフ!」

鼻高々のリーフであった。


「2人とも魔法がメインよね?それなら防具は軽めの方がいいわよね、」

クラリスの問いかけに2人とも頷いた。

「じゃあこれとかどぉ?ウールは身長低いからこのサイズで良いでしょうし、火炎系統の魔法には強いわよ?」

「うん、まぁ何でもいいよ、どうせリーフが作ってくれるんだし、一時凌ぎになればいいわ。」

「それもそうね、フロールはどれにする?」

「うーん…そうですね。私もリーフに作ってもらうので高い物でなくていいわ。」

「うん、じゃあフロールはこれにする?私のローブと同じ色だよ。」

「ええ、では、それで。」

私たちはその他食糧や必要な物を買った。そして、昼を少し過ぎた頃、クラリス一行は北の山へ向かうのであった。


「ねぇ、この道で合ってるの?クラリス!」

「たぶんね、確証は無いけど、街の商人さん達の話だと北の山の橋にいて、山道の一本道らしいから間違ってはないはずよ。」

「ク、クラリス…私ギブアップ…一旦風に戻るわ…」

「しまった!ウールはまだ精霊だもんね、私たちみたいに体力ないわよね。ごめんね。気が付かなくて…」

「ありがとう…また何かあったら呼んでね…」

言い残すとウールはつむじ風となって消えた。

「たぶん相当我慢してたよね…」

「クラリスさんだけを責められません…私ももっと気に留めておけば…」

「それを言うなら私もだわ…」


しばしの沈黙の後、少し歩いて木陰で休憩を摂った。

「ねぇ、精霊と妖精だと、やっぱり体力も魔力も保有量が違うの?」

「違うわよ。精霊は実態になるのにも魔力を使うし、妖精はいわば人間で言う成人だもの、だからこそ、知ってる私たちの責任は重いわ。」

「そうですね。私は特に契約の主ですから、もっと気に留めて置かなければならなかったのです。」

「責任は3人とも平等にあった事にしましょう。いつまでも落ち込んでたら、ウールだって嫌だろうし、戻って来たら3人で謝りましょう。」

クラリスの言葉にフロールとリーフは互いに顔を見た。

「「そうね…」」

「フロール、ウールはどのくらいで回復出来そう?」

「分かりません…魔力なら半日くらい風に戻ってたら復活しますが…」

「分かったわ、じゃあ夕ご飯の時に呼びましょう。そこでウールに謝ろ。それで良いかな?」

「ええ。」

「良いわよ。」

そして、今日はここで野営する事にした。蟠りのある中で戦いたくはなかったのだ。みんな。

ここまで読んで頂きありがとうございました。

次回更新は本日21時です。


今しばらくお待ち下さい。


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