作戦決行!
読んで頂いている方々ありがとう御座います。
少し早歩きして、ハンマーさんがサイクロップスとの攻防戦を繰り広げている場へ急ぐ俺。
ただ黙々と後を付いてくるテラさん。
ただ騒がしく付いてくるスタッピさん。
「テラの姉貴とタケル兄~とはどんな関係?姉貴はいくつ?姉貴の好きな食べ物は?姉貴の‥」
後少しでハンマーさんの所だがまず!
喧しいスタッピさんに俺は、鞄から口封じのアイテムを取り出し、
「スタッピさんお腹空いてませんか?良ければこれ!食べて下さい。」
彼女の好物のはず!唐揚げスパイスチキン!
「おぉ~兄さん分かってるね~!ありがとうよ!」
五本渡したが‥暫く静かだろう。
そこの大岩を曲がった所が確か‥‥
いた!
商人親子と荷馬車そしてハンマーさん。
まず俺はテラさんに向き直り
「テラさん、私が出て1つ目入道を倒す間ここを動かず、スタッピさんを守ってて下さい。絶対にそこに居て下さい。お願いします。」
「あい。わかった。」
良し!作戦決行。
俺は岩影からサイクロップスに歩みより、
「おい!1つ目入道!俺が相手だ!」
1つ目は声に気が付き、俺と対峙した。
前は分からず氷漬けにしたが、森の守護者的存在を殺す訳にはいかない。
俺は霊力を二%だけ使い細く長い針をイメージした形を作り、左の人差し指で奴の額に狙いを定め「麻痺!」
と唱え打ち出した。 「――プスッ!――」
1つ目入道は計算通り硬直し動きを止め音を立て倒れた「――ドッタ――ン!――」
次に霊力を五%使い1つ目入道を丸い風船をイメージし霊力で覆い包み、空中に持ち上げ森の中へと運んだ。「フゥ~良しっと!」
作戦完了!
目をシロクロしている。ハンマーさん!取り合えず元気そうだ‥
「有り難う‥御仁‥助かった。」
「そのまま動かないで、体を治癒します。」
商人親子も無事だな。
上空に待機させていた《朱雀》に先程と同じく頼み、優しい風が辺りを癒した。
ハンマーさんは案の定、不思議な顔付きからラジオ体操擬きを始め泣きながらジャンプをしている。
今回は作戦通り!メデタシメデタシ。
《朱雀》に礼を言っ戻ってもらった。
そして、商人親子からは感謝の言葉とルーペンスのデカイ絵を貰ったよ。
岩影では、スタッピさんがまだスパイスチキンを食べていた。
生暖かい目で宜しくお願いします。