時間ギレ
読んで頂いている方々ありがとう御座います。
オーバーと聞き、怪しい挙動‥笑いが込み上げる風体‥夢の話し‥駄目元だ!
「タケル・ロックス殿、頼みがある。私と共に来てはもらえぬか?」
「ズボンも貰えるなら、良いですよ。」
彼を私の後ろに乗せ、踵を返して討伐基地に戻り、状況を説明したのだが、
「~そんな話しは俺に関係無い。それよりズボンをくれ。」
ズボンを渡し、履き替えた彼は、
「コートとズボンありがとう御座いました。
それじゃ帰ります。」
「まっ!まて!話しが違うじゃないか!」
つい大声を出した私に彼は、
「コートは貴方の親切心、ズボンは付いて来たらが条件でした。何も違えていませんが?それとも、押し付けた親切心の借りを返せとでも?」
「すっ‥すまない‥そんつもりでは‥」
「はぁ~正式に依頼をしたらどうだ。見合う対価があればの話しだが。」
「金ならある!頼めるか?」
「金の話しをしているのでは無い。部下を仲間を家族をそして国をも亡くす危機に、お前は何を差し出す?」
「しかし、何を差し出せと‥」
「お前の全て!魂までもだ!マリアンヌ・アンデル」
「お前は悪魔か‥」
「さぁ!選ぶがいい!仲間や国を見捨てるか?
最高のレンジャーギルドに全てを差し出すか!」
「分かった。全てを差し出す‥魂までも!」
「冗談です。貴方の覚悟を知りたくて一芝居打ちました。力になりましょう。」
「はぁ?冗談?嘘?覚悟を‥フフフワハハハ!」
(((グァアアアーーー!!!)))
「‥‥時間ギレか‥‥」
生暖かい目で宜しくお願いします。




