マイナ
読んで頂いている方々ありがとう御座います。
<マイナeyes>
皆様こんにちは。私はストーリアス レンジャー
ギルドで受付嬢をしているマイナと申します。ギルド受付歴4年で今年19歳です。
その日は、穏やか午後でした。5組程のレンジャーさんが来ておられ、入口近くの赤髪の女性に何やら言われながら、変な人形を見て笑っている変態ぽいグレー色のローブを着けている方達や、横の受付では、〔赤き血が大好き〕とか言ってる4人パーティーの女性達、その隣で、銀髪のモデルみたいな女性が、先輩の受付嬢を上目遣いで〔僕は悪いスライスハムじゃ無いよ。〕と、訳の分からない事を言って口説いている方。
左手には、依頼ボートを見ながら肩に乗せたスライムに語り掛けている男性や、漆黒色に細やかな細工が施されたフルプレートの鎧を着け、濃い赤のマントに大剣を背中に二本差している、金持ちな男性と、後ろにポニーテールの綺麗な女性を連れた方々をボーとしながら見てました。
「あぁ‥暇だなぁ‥」
そんな時でした。正面入口から派手な6人組が入って来たのです。
一番先頭は男性でした。そして私の、どストライクゾーンの直球ど真中!です!恋の予感です!
ぐるりと店内を見渡す男性と目が合いました。いえ!目が愛ました!
〔〔マイナさん僕は君のことが‥〕〕
妄想が、暴走しだすと、彼が真っ直ぐ私に向かって来ます!(キャア~!)顔が熱くなりました。
違う違う!事務的に事務的にニッコリ笑顔で、
「いっ‥いらっしゃいませ!今日は、どの様な御用件でしょうか。」
「ギルド会員の申請に来ました。」
「それでは、コチラの書類に記入をお願いします。全部埋める必要はありません。書いて差し支え無い所だけで結構です。」
ヤバかった~‥‥タケル・ロックスかぁ~。
「次にコチラにお願いします。」
事務的に事務的に‥‥
「このスクロールの上に手を置いて下さい。」
「これは?」
「上級鑑定スクロールです。その人のレベルやステータスが詳しく表示されます。」
あれ?変だなぁ~?
「使い古しで、ガタが来たみたい。ちょっと待ってて下さい。」
わたしは、てっきりダメになったと思い、新しいスクロールを持って来たんですが‥‥
「すいません。もう一度お願いします。」
てを置き、出た表示‥‥それを見た私は、
「あれ?やっぱり変。」
「どうしたんですか?」
「8(はち)って数字は出るんだけど‥倒れて∞て表示されちゃうのよ。」
「HP∞ MP1 レベル∞ タケル・ロックス 17歳」
「ていう風にね。」
これじゃ会員証が発光出来ないし、今まで1度もこんことは有りませんでした。
ここは、ライバーさんに報告するしかありません。
「‥少し待ってて下さい。上の者を呼んできます。」
私は支部長室のドアをノックしましま。
((コンコン))
「開いてるよ。どうぞ。」
「マイナです、入ります。」
全身筋肉お化けの支部長ライバーさんが、正面の机に足を乗せ椅子の背もたれに殻だを預けた姿でコチラに腕組し寝惚け眼で、
「ん‥?‥何にか揉め事か?‥」
「ギルド会員をしに来た方のスクロール鑑定が変でして‥」
足を下ろして、聞き入る様に前のめりになり険しい表情のライバーさんが、
「詳しく話しなさい。」
「ハイ。何時もの様にスクロールで鑑定をしたんですけど、8(はち)の文字が倒れた∞て表示で、新しいスクロールを使っても同じでして。」
「ナァッにー!」「倒れた8って本当なんだな!」
「ハイ。間違いありません。」
「ついに現れやがったか‥‥」
「ついにって?‥?」
「嫌、コッチの話しだ。私が直接相手をする。」
支部長自ら新人の査定をするなんて、
‥‥私は初めて見ました‥‥
生暖か目で宜しくお願いします。